「ルックバック」を観てきた。
アニメ版を観たのは一昨年だった。「どうせ原作は超えられないだろう」と思っていたら大傑作だった。原作が好きだというのがすごく伝わった。
今回の実写版は残念な仕上がりだった。気に触る方は読まないで下さい。
原作は京アニ事件をきっかけに描かれたものだろう。創作というものが起こした無慈悲な事件と、なぜ描くのかという意味を表している。オアシスの名曲「Don't look back in anger.」とかけて。
この実写版は、原作やアニメの要所要所、キモとなる部分をスルーている。序盤の藤野が京本の漫画を見てショックを受ける表情が、ない。演技力の問題ではなく、表現されていない。観ててあれ?と思った。
自分がアニメで一番感動した、雨の田んぼ道を大きくスキップするシーン。あれだんだん歩様が大きくなるんですよ。初めて面識のない初対面の人に「ファンです」って言われたときの、天にも昇る気持ちを表してる。実写版は映像と音楽でテクニカルに映されていた。もっとむき出しなものにしてほしかった。
余計な味付けが多い。担任の先生、編集の担当者、アシスタントと和気あいあい…。映画はコマーシャルなもので利益を出さなければいけないから、出演者のシーンを増やすとかいろいろあるんだろう。
最後の「背中を見て」の4コマ漫画が軽く流されている。京本がシャークキックを読んでくれていたことの描写がない。
そして謎のアニメ…。
映画全体としては画がとてもきれいだった。とくに四季の景色。俳優さんの演技も素晴らしかった。ちょっと美人すぎたかもしれないが。
余計なものがない、というのがいかに突き刺さるかということだ。

