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誰もが愛したアイドル 涼花萌(22/7、ナナニジ)

涼花萌(以下萌ちゃん)は、2024年8月、デジタル声優アイドルグループ22/7(ナナブンノニジュウニ、以下ナナニジ)を卒業し、芸能界も引退した。

京都出身の涼花萌は、特徴的なキャラクターを持ち多くの人々に愛されていたため残念がられていたし、ナナニジメンバーからも悲しまれていた。

萌ちゃんはアニメチックな女の子らしい歌声でパフォーマンスを見せてくれた。ナナニジらしい、生きていくことの矛盾に対する葛藤に苦しむ人間を表す瞳と歌声を披露していた。

また、バラエティ・ライブなどで見せている萌ちゃんの笑顔とかわいらしい歌声による楽曲もあった。

ナナニジに葛藤・自己矛盾に苦しむ様子を歌う歌となれば柱となるキャラクターは西條和・天城サリー・河瀬詩となるのであろう。

一方で、かわいらしく楽しい歌となれば萌ちゃんが柱となって楽曲が作り上げられたのであろう。

『227 割り切れないライブ ~シャンプーの匂いがした~』
@ディファ有明(2018.2.27)


22/7『何もしてあげられない』

4thシングル『何もしてあげられない』は、8人体制で行われていたナナニジが、11人体制となり、全員集合した記念すべきはじめてのシングル表題曲。

この曲は、西條和を中心に描かれるフォーメーションによってパフォーマンスが特徴的であり、ナナニジとしての活動においてもターニングポイントの一つとなる大切な一曲となっているのではないだろうか。

また、涼花萌、高辻麗、武田愛奈の登場も特徴的であった、この時の萌ちゃんは8人のメンバーを追いかけるような歌声だった。一方で、この時期にきれいな高音の歌声であったのが高辻麗だったと思う。


22/7 『曇り空の向こうは晴れている』

2022年、新メンバー加入後14人体制ではじめてのシングル曲。

曲のテーマには絶望の中希望をみいだそうとする曲。これまでのナナニジの曲は、自己矛盾の中の葛藤のためアンビバレントに陥る自分を省みるような曲が数多い。

しかし、この一曲は衝撃的な言葉「死にたかった、死ななくてよかった」がサビで繰り返され、何度聴いても緊張感を与えドキっとさせられる。だが、後で振り返ると、ささいなことだったよと伝えてくれる歌詞となっている。

その中で、萌ちゃんは、アニメチックなかわいらしい声で歌っている。

その歌声は、萌ちゃんのような声を持つ人も絶望の中苦しんでいる人を代弁しているかのように、ナナニジの歌声の中に多様な色合いを含ませているように感じるのである。


22/7『理解者』

3thシングル『理解者』は8人体制で歌われていたものであったため、萌ちゃんは参加していなかった。

しかし、2022年新メンバー加入後、14人体制になった後、歌割が再編された。萌ちゃんは1Aメロのソロパート、海乃るりが担当していたパートを引き継いだ。

海乃るりの「どこか気を遣われているような」との歌声は力強く声を弾ませるように歌っており、この曲の重要な役割を果たしていた。

引き継いだ萌ちゃんの歌声が、海乃るりと同じように歌っているかと言えばそうではない。アニメチックな歌声は、明るく高音で特徴的な響きがあり、感情を豊かに表現します。

海乃るりとは全く違った歌声でありながら、『理解者』の曲のテーマにふさわしい悲しい気持ちを表現しているような声で歌っていた。


22/7『神さまだって決められない』

10thシングル『神さまだって決められない』は、14人体制になってから2つ目のシングル曲。

自分の進むべき道は神さまだって決められない、自分で決めるんだと歌う明るい曲となっている。『曇り空の向こうは晴れている』に比べガラッと明るい曲調となったもの。

萌ちゃんのかわいらしい笑顔が数多く見える曲となっている。


22/7 白組『キウイの主張』

22/7白組の『キウイの主張』は、涼花萌、白沢かなえ、海乃るり、西條和、武田愛奈による一曲。キャラクターがかぶらない4人による歌声によるもので、アニメチックな歌声の萌ちゃん、セクシーな歌声の白沢かなえ、女の子らしい歌声の海乃るり、クールな歌声の西條和、力強い歌声の武田愛奈によるグループとなる。

ユニゾン、ソロパートを歌い、台詞をこなす白組のメンバー。ダンスは激しいものではなく、ピョンピョン飛び跳ねている様子などは本当にかわいらしい。

この曲の大切な部分となる多くは萌ちゃんの歌声から始まる。

また、一番最後の萌ちゃんのソロは愛くるしい歌声でラップ調に歌っているところが、また大切なシーンとなっている。

萌ちゃんあっての一曲と言えるものになっている。


22/7 気の抜けたサイダー『ソフトクリーム落としちゃった』

仲良しトリオの天城サリー、涼花萌、西條和のグループ「気の抜けたサイダー」の一曲。

天城サリー、涼花萌が仲良しなのは周知の事実だが、西條和の位置づけがどうなってるのか、こちらからはよくわからない(たぶん、仲良しなんだろうけど・・・)。

曲調・歌詞ともに楽しい気持ちさせてくれる。2人(恋人なのか、その他なのかはよくわからないけれど)で、ソフトクリームを落としちゃってもそれを楽観的にとらえ幸せに生きようと歌っているような曲となっている。

天城サリーはそれぞれの舞台にあわせて声色を変えることが上手なメンバーで、楽しい気持ちを声だけでなく、ダンスで強調している。

西條和はクールな歌声でありながら楽しそうな気持を表情にあらわしながら歌っている。

ダンスは、簡単な動きを楽しそうに繰り返すものとなっている。3人の笑顔が素敵な一曲。

この曲でも、センター的な位置づけで、アニメチックな歌声で歌っていたのが萌ちゃんだった。


22/7 気の抜けたサイダー『 カントリーガール 』

「気の抜けたサイダー」の一曲。新メンバー加入後、椎名桜月もこのグループの一員となった。

田舎者の女の子(天城サリー(ロサンゼルス出身)、西條和(兵庫県出身)、涼花萌(京都府出身)、椎名桜月(山梨県出身))の気持ちをテーマにつくられた歌詞で、自分は自分らしく生きたいと楽しく歌っている一曲となっている。

曲の構成はユニゾン、ソロパート、台詞などが組み合わされていて、ナナニジらしいものとなっている。

表題曲では葛藤に悩み苦しむ曲が多いがそれとは全く違って楽しそうに歌いこなしていて、表題曲とは対照的な曲のひとつとなっている。


おわりに

萌ちゃんのアニメチックな高音の歌声は、ナナニジにおいて重要な歌声であったのだろう。

例えば『理解者』や『曇り空の向こうは晴れている』などによる萌ちゃんの歌声は、若者の気持ちを代弁するような声色ともなっていたかもしれない。

また、萌ちゃんの歌声はナナニジの楽しく歌う曲の中で重要な柱となっていた存在だったのだろう。

2024年8月に卒業してしまい芸能界も引退してしまった。残念で仕方がないが、萌ちゃんの果たした活躍は、今後も語りつくされるのだろう。

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Ringo / 越川欣和 | ナナニジ音楽哲学LABo 記事をお読み下り有り難うございました。いただいたサポートは、クリエイターとしての活動費や勉学費用に使わせていただきます。(書籍、文具代など)どうぞ応援のほど、何卒よろしくお願いいたします。