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馬主制度と競走馬が資金洗浄に利用された歴史



「競走馬を持つ名誉」から「犯罪資金を正当な資産に見せる装置」へ――なぜ競馬の所有制度と血統市場は狙われたのか

競馬の馬主。

そこには、

富。

名誉。

勝負服。

牧場。

血統。

重賞。

クラシック。

という、

華やかなイメージがあります。

一頭の競走馬を買う。

調教師へ預ける。

レースへ出す。

賞金を得る。

繁殖へ上げる。

産駒を売る。

競馬という世界では、

大きな金額が、

馬という生きた資産を中心に動きます。

しかも、

その価値は、

単純ではありません。

100万円の馬もいる。

数千万円。

数億円。

種牡馬になれば、

さらに大きな価値を持つこともある。

一頭の馬について、

「本当はいくらの価値があるのか」

を、

株式のように毎秒市場価格で示すことはできません。

さらに、

競走馬は、

所有できる。

売買できる。

共有できる。

法人でも持てる。

繁殖権を分けることもできる。

賞金を得ることもできる。

つまり、

競走馬は、

スポーツの参加者であると同時に、

高額な私有資産

でもあります。

そして歴史を調べると、

この性質が、

一部の犯罪組織や詐欺事件で利用されてきました。

最も有名なのが、

メキシコの麻薬組織、

Los Zetas

と、

アメリカのQuarter Horse競馬をめぐる事件です。

麻薬取引から生まれた資金。

競走馬を購入。

調教。

繁殖。

競走。

売却。

賞金。

米司法省は、

これらの競馬活動が、

犯罪収益を正当な収益に見せるための資金洗浄に利用されたとして、

複数の関係者を有罪としました。

押収されたQuarter Horseは、

400頭以上。

その後、

政府によって売却された馬の総額は、

最終的に約1,200万ドルに達しました。

では、

なぜ競走馬なのでしょうか。

なぜ、

不動産。

高級車。

宝石。

ではなく、

馬が使われるのでしょうか。

今回考えたいのは、

競走馬所有や馬主制度には、資金洗浄に悪用され得るどのような特徴があるのか。

そして、

競馬界は、そのリスクを認識した後、所有の透明性をどう高めようとしてきたのか。

という問題です。


先に結論

先に結論を言えば、

競走馬が犯罪資金の処理に利用されるのは、

競馬だからではありません。

競走馬市場が、

高額資産市場

だからです。

競走馬には、

いくつかの特徴があります。

高額。

価格に幅がある。

私的売買が可能。

法人や共同所有が可能。

国境を越えて売買される。

賞金という正当な競馬収入が発生する。

繁殖によって新たな資産価値が生まれる。

馬主という社会的に合法・名誉ある肩書が付く。

これらは、

本来、

競馬産業を成立させる正常な仕組みです。

しかし、

同時に、

犯罪資金を、

合法的な資産。

合法的な取引。

合法的な収入。

の中へ紛れ込ませようとする者にとって、

利用価値を持つ可能性があります。

重要なのは、

「馬主制度が資金洗浄のために作られている」のではない。正当な競馬制度が持つ高額資産市場としての性質を、外部の犯罪者が悪用した。

ということです。

したがって、

この記事全体を一文で表すなら、

馬主制度と競走馬が資金洗浄に利用された歴史とは、競馬そのものが犯罪産業だった歴史ではない。競走馬という高額で国際的、しかも価値評価に幅のある資産市場が、犯罪資金を合法経済へ接続しようとする者に狙われた歴史である。

ということになります。


そもそもマネーロンダリングとは何なのか

ここで、

簡単に整理します。

マネーロンダリング。

日本語では、

資金洗浄。

犯罪によって得た資金を、

一見すると、

合法的な経済活動から得た資金のように見せる行為です。

例えば、

違法薬物。

詐欺。

汚職。

恐喝。

脱税関連犯罪。

などで得た資金。

そのまま使えば、

資金源を追跡される。

そこで、

合法的な資産。

企業。

取引。

投資。

などを介在させる。

最終的に、

犯罪由来の資金と、

合法的経済活動の境界を分かりにくくする。

競走馬が利用された事件では、

この「合法経済との接続点」として、

馬の購入。

育成。

繁殖。

競走。

売却。

が利用されました。


なぜ競走馬は「普通の商品」と違うのか

例えば、

新品の自動車なら、

価格は比較的分かりやすい。

同じ車種。

同じグレード。

市場価格も調べやすい。

しかし、

競走馬は違います。

同じ父。

同じ年齢。

同じ性別。

でも、

価値は大きく違う。

馬体。

血統。

母系。

兄弟。

競走実績。

健康。

繁殖価値。

市場人気。

将来性。

によって変わります。

さらに、

まだ走っていない1歳馬なら、

将来どれほど走るか分かりません。

100万円の馬がGⅠを勝つこともある。

数億円の馬が、

未勝利で終わることもある。

つまり、

競走馬価格には、客観的価値と「将来への期待」が混在する。

のです。

この価格の曖昧さは、

正常な競馬市場では当然のものです。

しかし、

犯罪資金を扱う側から見ると、

価値が一意に決まらない資産は、

取引の実態を外部から理解しにくくする要因にもなります。


競走馬は「買って終わり」ではない

さらに、

競走馬には、

もう一つ特徴があります。

購入した後も、

経済活動が続く。

調教料。

獣医費。

輸送費。

登録料。

出走料。

賞金。

売却。

繁殖。

種付料。

産駒売却。

つまり、

一頭の馬を中心に、

何年にもわたって、

複数の合法的な金銭取引が発生します。

これは、

犯罪者が必ず利用する、

という意味ではありません。

ただし、

資金の流れを複雑にしようとする者にとって、

単純な一回の物品購入より、

多くの取引が存在する市場の方が、

悪用余地は大きくなります。


2009年――繁殖牝馬を使った巨大な税務詐欺事件

競走馬・繁殖馬を使った金融犯罪の一例として、

アメリカの、

ClassicStar

事件があります。

これは、

厳密には、

犯罪資金を洗浄する典型的なマネーロンダリング事件というより、

競走馬繁殖を利用した、

大規模な税務詐欺事件です。

この違いは重要です。

2009年、

米司法省は、

ClassicStar LLCを運営していた関係者が、

Thoroughbredの繁殖牝馬リースを利用した不正な税務スキームに関与したとして、

有罪を認めたと発表しました。

被告らは、

Mare Lease Program

という仕組みを販売。

しかし、

実際には、

投資家へ提供すると約束しただけのThoroughbred牝馬を十分に保有していませんでした。

さらに、

実態のない融資などを組み合わせ、

投資家に不正な税控除を受けさせていました。

司法省は、

この事件を、

約2億ドル規模の税務詐欺として扱いました。

ここで重要なのは、

競走馬が、

単なる商品ではなく、

投資・繁殖・税務・法人取引を結び付けられる資産

になっていたことです。


2010年――医療詐欺の犯罪収益がThoroughbredへ流れる

翌2010年。

今度は、

フロリダ。

米司法省が発表したMedicare詐欺事件では、

被告が、

医療保険詐欺によって得た資金を、

高級車。

宝石。

そして、

100万ドル以上のThoroughbred競走馬

の購入に使っていたことが確認されています。

ここでは、

馬そのものが、

犯罪の中心ではありません。

犯罪。

医療詐欺。

その利益。

競走馬。

つまり、

競走馬は、

犯罪資金の保存先、

高額資産への変換先の一つとして使われた。

高級車。

不動産。

宝石。

競走馬。

これらが並列に扱われています。

これは、

競走馬が、

犯罪者から見れば、

高価値資産の一カテゴリー

として認識され得ることを示しています。


2012年――Los Zetas事件が競馬界へ突き付けたもの

しかし、

競馬と資金洗浄の関係を、

世界的に最も強く印象付けた事件は、

やはり、

Los Zetas Quarter Horse事件

です。

Los Zetas。

メキシコを拠点とした、

非常に暴力的な麻薬組織として知られた犯罪組織です。

米司法省によれば、

2008年頃から、

Los Zetas幹部が、

麻薬取引から得た資金の一部を、

アメリカのQuarter Horse競馬へ投入していました。

競走馬を買う。

育てる。

繁殖する。

レースへ出す。

売却する。

そして、

その活動を、

一見すると普通の競馬事業として運営する。

米司法省は、

これが、

数百万ドル規模の犯罪収益を洗浄する計画だったと認定しました。


なぜQuarter Horseだったのか

ここは、

非常に興味深い部分です。

アメリカのQuarter Horse競馬は、

特に南西部で、

大きな市場を持っています。

Texas。

New Mexico。

Oklahoma。

California。

高額競走。

大規模繁殖。

有名種牡馬。

オークション。

つまり、

巨大な合法産業です。

犯罪者が、

地下の違法市場だけで動けば、

資金は常に疑われます。

しかし、

有名な競走馬。

牧場。

調教師。

オークション。

競馬場。

という合法的な世界に入れば、

外形上は、

成功した馬主。

成功した牧場経営者。

として見える可能性があります。

ここに、

競馬の「社会的信用」が利用されました。


「犯罪者」ではなく「馬主」に見える

これは、

非常に重要です。

馬主。

という肩書には、

社会的な意味があります。

競走馬を持つ。

競馬場へ行く。

VIPエリア。

調教師と話す。

高額馬を買う。

牧場を持つ。

重賞を勝つ。

賞金を受け取る。

そこだけを見れば、

完全に合法的な富裕層の活動です。

だから、

犯罪者にとって重要なのは、

単に馬へ資金を移すことではありません。

「犯罪資金を持つ人」という外見を、「成功した馬主」という外見へ変えること。

だった可能性があります。

もちろん、

これは本記事による構造分析です。

すべての高額馬主に当てはまる話ではありません。


Mr. Piloto――賞金が「正当な競馬収入」に見える

Los Zetas事件で押収された馬の中には、

Mr. Piloto

がいました。

2010年、

All American Futurityを勝利。

賞金100万ドルの大競走です。

また、

Tempting Dash。

Dashin Follies。

Separate Fire。

など、

著名なQuarter Horseも含まれていました。

この事件が示した最大の問題の一つが、

賞金です。

犯罪資金。

馬を購入。

競走。

賞金。

その賞金だけを表面上見れば、

支払元は、

競馬主催者です。

つまり、

一見すると正当な競馬収入のように見える。

だからこそ、

犯罪資金と、

正当な競馬活動から発生した収益との境界を、

外部から見えにくくすることができます。

ここに、

競走馬所有が持つ特殊性があります。


400頭以上という規模

2012年。

連邦当局は、

400頭を超えるQuarter Horseを押収しました。

その後、

300頭以上が売却され、

最初の大規模売却だけでも、

約880万ドル。

さらに残った著名馬なども売却され、

最終的には、

約1,200万ドル規模になりました。

Tempting Dashは、

2013年の売却で、

170万ドル

という価格を付けています。

つまり、

犯罪組織が扱っていたものは、

名義だけの架空資産ではありません。

現実に、

数百万ドル規模の市場価値を持つ、

競走馬・繁殖馬資産でした。


なぜ馬が便利だったのか――「値段が動く資産」

ここからは、

事件資料をもとにした構造分析です。

競走馬には、

犯罪資金の処理に利用されやすい可能性を持つ特徴があります。

まず、

価格が大きく変化する。

1歳馬。

競走馬。

重賞馬。

繁殖牝馬。

種牡馬。

同じ馬でも、

キャリアによって価値が大きく変わる。

例えば、

購入時10万ドル。

重賞勝利。

100万ドル。

ということもあり得る。

逆に、

100万ドル。

競走失敗。

大幅下落。

もある。

つまり、

高値。

安値。

どちらも、

競馬では説明可能な場合があります。

これは正常な市場特性です。

しかし、

価格差を悪用しようとする人間にとっては、

取引価格の妥当性を外部から評価しにくい資産になります。


「本当の所有者」が見えにくい問題

次に、

所有。

競走馬は、

一人だけで所有するとは限りません。

共同所有。

法人所有。

シンジケート。

パートナーシップ。

名義人。

代理人。

血統市場では、

さらに、

種牡馬株。

繁殖権。

ノミネーション。

などが存在します。

もちろん、

これも正常な競馬産業です。

しかし、

実質的所有者と、

表に出る名義人が一致しなければ、

資金源を追跡する側には、

難しい問題が生まれます。

Los Zetas事件でも、

米司法省は、

実際の犯罪資金源を隠すため、

複数の名義や仲介者を利用した取引が行われたと説明しています。

ここから、

競馬界でも、

beneficial ownership――実質的所有者

の透明性が重要になります。


競走馬オークションが持つ特殊性

競走馬市場の中心の一つが、

オークションです。

Tattersalls。

Goffs。

Keeneland。

Fasig-Tipton。

Arqana。

Inglis。

Magic Millions。

Heritage Place。

世界中から、

馬主。

調教師。

代理人。

生産者。

投資家。

が集まります。

一頭数億円。

という取引も珍しくありません。

国境を越える。

法人が買う。

代理人が買う。

共同所有にする。

再売却する。

この国際性は、

競馬産業の大きな強みです。

しかし、

同時に、

犯罪金融対策という意味では、

確認すべき情報を増やします。

誰のために買っているのか。

最終的な所有者は誰なのか。

資金はどこから来たのか。

誰が利益を受け取るのか。

この問題が、

やがて英国競馬でも、

公式に議論されるようになります。


2004年――血統取引の透明性をCodeで整える

英国のBloodstock市場では、

2004年、

業界横断の、

Bloodstock Industry Code of Practice

が公表されました。

目的は、

公開取引。

私的売買。

血統馬。

種牡馬株。

種付権。

などを含む市場で、

高いintegrityとtransparencyを確保することでした。

その後、

Codeは更新されていきます。

つまり、

高額血統取引の透明性は、

2019年になって突然問題になったわけではありません。

以前から、

業界内部で課題として認識されていたのです。


2019年――英国競馬が「Bloodstock市場は脆弱だ」と認める

2019年。

British Horseracing Authority、

BHAは、

Review of the Buying and Selling Practices of Bloodstock and Racehorses

を公表しました。

これは、

英国における競走馬・血統馬売買の慣行について調べたものです。

このReviewの中には、

明確に、

Anti-Money Laundering

という項目があります。

Review Teamは、

血統市場には非常に大きな資金が流れ、

国際的な参加者も増えているため、

bloodstock industryがmoney launderingに脆弱である

と懸念を表明しました。

さらに、

血統市場が、

実際に資金洗浄事件または捜査と関連した事例を複数把握しているとも記載しています。

これは非常に重要です。

競馬界内部の公式Reviewが、

「血統市場には資金洗浄リスクがある」

と明示したからです。


ただし「競馬界全体が犯罪的」という意味ではない

ここは、

強く区別する必要があります。

BHA Reviewも、

競走馬市場全体が、

マネーロンダリングに支配されている、

とは言っていません。

問題としているのは、

一部の不透明な慣行。

所有関係。

代理人取引。

利益相反。

取引透明性。

です。

そもそも、

英国競馬では、

馬主が競馬産業の最大級の資金供給者です。

競走馬購入。

調教料。

獣医。

輸送。

騎手。

牧場。

非常に多くの産業を支えています。

つまり、

馬主そのものが問題なのではありません。

巨大な正当市場だからこそ、ごく一部の犯罪資金が入り込んだ場合にも外形上は合法市場へ紛れ込める。

ということです。


2021年――新しいCodeで所有情報の透明性を強める

BHA Reviewの後、

Bloodstock Industry Forumが設立され、

新しいCode of Practiceが作られました。

2021年。

新しいCodeが公表されます。

これは、

それ以前に更新されながら存在していたBloodstock Industry Code of Practiceを置き換えるものです。

新Codeは、

British RacingのRulesにも組み込まれ、

TattersallsやGoffsなどでも、

買い手の所有情報を、

より把握しやすくする方向が示されました。

つまり、

英国Bloodstock市場の流れを整理すると、

2004年。

初期のBloodstock Industry Code of Practice。

その後。

改訂・更新。

2019年。

BHA Bloodstock Review。

2021年。

新Code of Practice。

となります。

競馬界が取った方向は、

高額取引をやめることではなく、高額取引を透明にすること。

でした。


アイルランド――「疑惑」と「業界全体」は分ける必要がある

2017年。

アイルランドでは、

犯罪収益が競走馬購入を通じて洗浄された可能性について、

Criminal Assets Bureauが捜査していると報じられました。

報道では、

一部の人物が、

有力競走馬の共同所有に関与していた可能性が焦点となりました。

ただし、

Horse Racing Irelandは、

競馬産業全体に資金洗浄問題があるとは考えていない、

と明確に述べています。

さらに、

他の共同所有者。

馬の購入関係者。

調教師。

などは、

犯罪との関係を知らなかったと説明されています。

これは、

非常に重要です。

一人の所有者に犯罪疑惑がある。

共同所有馬がいる。

だから、

全共同所有者。

調教師。

競馬界。

が犯罪に関与。

とはなりません。

馬主名義を調べるときほど、「誰が何を知っていたか」を分離しなければならない。

のです。


競走馬が「犯罪者の資産」になる場合と、「洗浄装置」になる場合は違う

ここも、

整理しておく必要があります。

犯罪者が、

犯罪収益で競走馬を買った。

これは、

必ずしも、

その競走馬を使ったマネーロンダリング計画、

とは限りません。

単純に、

犯罪収益で高級品を買っただけかもしれない。

例えば、

2021年に米司法省が発表した暗号資産詐欺事件では、

被告が被害者資金で、

住宅。

リゾート。

そして、

racehorseを購入していました。

この場合、

競走馬そのものが、

詐欺システムの中心だったわけではありません。

だから、

記事では区別する必要があります。

犯罪収益で馬を買う。

と、

馬の購入・育成・競走・売却を使って資金源を偽装する。

は、

同じではありません。

Los Zetas事件は、

後者として、

司法省が明確にmoney laundering conspiracyを認定した事例です。


なぜ賞金が重要なのか

競馬が他の高級資産と違う点。

それが、

賞金を生む。

ことです。

絵画。

高級車。

宝石。

これらは、

持っているだけでは、

普通は賞金を生みません。

競走馬は、

走る。

勝つ。

賞金。

賞金支払者は、

競馬主催者です。

つまり、

馬が競走で勝てば、

その賞金だけを表面上見た場合、

正当な競馬収入のように見える。

この構造が、

Los Zetas事件でも問題になりました。

米司法省は、

馬の売却代金やrace winningsを、

正当な収益であるように見せることが、

計画の一部だったと説明しています。

重要なのは、

犯罪収益が、

競馬を通っただけで法的に「合法な金」へ変わる、

ということではありません。

合法的な競馬活動から生じた収益のように見せることが、資金洗浄の目的だった。

ということです。


さらに「繁殖」がある

競走馬は、

引退して終わりではありません。

種牡馬。

繁殖牝馬。

になれば、

別の収益源が生まれます。

種付料。

繁殖牝馬売却。

産駒売却。

種牡馬株。

将来の血統価値。

つまり、

一頭の馬から、

資産が枝分かれしていく。

馬。

競走。

賞金。

繁殖。

産駒。

売却。

種牡馬。

という長い経済連鎖です。

Los Zetas事件でも、

押収対象には、

競走馬だけではなく、

繁殖牝馬。

種牡馬級の馬。

胚。

まで含まれていました。

これは、

競走馬産業が、

単なるスポーツ市場ではなく、

繁殖資産市場

でもあることを示しています。


競馬界が本当に警戒すべきなのは「現金」だけではない

マネーロンダリングというと、

大量の現金を想像しがちです。

しかし、

現在の犯罪金融対策では、

重要なのは、

誰が最終的に所有しているのか。

という問題です。

FATFは、

法人や信託などについて、

beneficial ownership、

つまり、

実質的支配者・実質的所有者の透明性を、

国際的な資金洗浄対策の重要な柱としています。

競走馬でも同じです。

表に出る馬主。

本当の資金提供者。

誰なのか。

会社。

最終的に所有・支配している人物。

誰なのか。

シンジケート。

利益を受け取る人物。

誰なのか。

高額資産市場では、

この透明性が重要になります。


日本――なぜ馬主審査が厳しいのか

ここで、

日本へ戻ります。

JRAの馬主になるには、

登録が必要です。

しかも、

単に、

「馬を買えるお金があります」

だけでは足りません。

JRAは、

馬主登録について、

厳格な審査を行っています。

2026年現在、

個人馬主では、

継続所得。

所有資産。

などの経済要件があります。

さらに、

暴力団関係者。

一定の犯罪歴。

競馬の公正を害するおそれがある人物。

などについて、

登録不適格となる基準を設けています。

2026年からは、

個人馬主の経済基準も引き上げられています。

もちろん、

これらは、

マネーロンダリング対策だけを目的にしている制度ではありません。

競馬の公正。

継続的な馬主活動。

反社会的勢力排除。

財務的安定性。

など、

複数の目的があります。

しかし、

結果として、

「誰でも匿名で馬主になれる市場」にしない。

という効果を持っています。


地方競馬でも反社会的勢力を排除する

地方競馬でも、

同様です。

NAR、

地方競馬全国協会は、

馬主登録の欠格事由として、

一定の犯罪歴。

競馬関与禁止。

暴力団関係。

などを設けています。

つまり、

日本では、

馬を買うこと自体と、

公営競馬で「馬主」として出走させること

は別です。

馬主登録。

審査。

所有馬を出走。

という制度があります。

これは、

競馬の公正を守るための重要な入口管理です。


フランス――「なぜ馬主許可が必要なのか」を明言する

France Galopの説明も、

非常に分かりやすいものです。

France Galopでは、

馬主として競走馬を走らせるために、

agrément、

つまり許可が必要です。

公式FAQは、

その理由を、

競走馬が公衆の賭けの対象となり、

他の馬主の馬と競走するため、

不正から参加者と公衆を守る必要がある

と説明しています。

また、

共同所有。

賃貸。

法人。

についても、

契約や登録の仕組みがあります。

つまり、

現代競馬では、

所有権は、

「お金を払えば終わり」

ではありません。

誰が所有し、誰が競走させ、誰が賞金を受け取るのかを制度として把握する。

ことが、

競馬公正の一部になっています。


2024年――money launderingが国際的な競馬調査課題になる

2024年。

France Galopは、

アメリカで開催された、

Organisation of Racing Investigators、

ORIの年次会議へ参加しました。

ORIでは、

ドーピング。

レース操作。

馬の虐待。

薬物。

サイバー犯罪。

詐欺。

そして、

money laundering

が、

主要な調査テーマとして扱われています。

つまり、

マネーロンダリングは、

競馬界にとって、

完全に外部の金融犯罪ではありません。

現在では、

国際的な競馬調査・インテグリティ分野で扱われる課題の一つ

になっています。


本当に危険なのは「高額馬」ではない

ここまで読むと、

「高い馬が危険なのか」

と思うかもしれません。

違います。

数億円の馬が売れる。

それ自体は、

競馬市場として正常です。

国際馬主がいる。

法人所有。

共同所有。

代理人。

これも正常です。

問題は、

高額であることではありません。

高額なのに、誰が所有しているのか分からない。

誰のための取引なのか分からない。

資金源を説明できない。

売買の実態と申告が一致しない。

ことです。

だから、

資金洗浄対策は、

競走馬価格を下げることではありません。

透明性を上げることです。


馬主文化が悪用された最大の理由は「信用」かもしれない

ここから、

一段抽象化して考えます。

犯罪資金を持つ人間にとって、

最も欲しいものは、

何でしょうか。

馬ではありません。

賞金でもない。

それ以上に重要なのが、

信用。

です。

麻薬密売人。

という肩書。

銀行。

行政。

警察。

社会。

から疑われる。

しかし、

成功した馬主。

牧場経営者。

血統投資家。

という肩書なら、

富を持っていても、

不自然に見えにくい。

高額馬を買う。

普通。

牧場を持つ。

普通。

何十頭も馬を持つ。

成功した馬主なら普通。

大きな資金が動く。

競馬産業ならあり得る。

だから、

競馬界が犯罪者に利用された場合、

洗浄されるのは、

お金だけではありません。

「その人がなぜ金持ちなのか」という物語そのものが洗浄される。

とも考えられます。

これは、

本記事独自の分析です。


「馬主」という肩書は社会的アイデンティティでもある

馬主は、

単なる資産保有者ではありません。

勝負服。

馬名。

表彰式。

競馬場。

牧場。

インタビュー。

競馬メディア。

自分の所有馬が、

公の場で走る。

つまり、

所有関係そのものが、

社会へ可視化されます。

普通の金融資産なら、

誰がいくら持っているか分からない。

しかし、

競走馬は、

レースへ出れば、

所有者名が表示される。

一見すると、

これは資金洗浄には不向きに見えます。

しかし逆に、

所有者として公に認知されることで、

富の正当性を社会的に演出できる

という側面も考えられます。

Los Zetas事件は、

この「合法的成功者として見える」という競馬文化の側面が、

犯罪組織に利用され得ることを示した事例とも読めます。


なぜ現在は以前より悪用しにくくなっているのか

競馬界は、

何もしてこなかったわけではありません。

馬主登録。

身元審査。

法人確認。

所有契約。

売買記録。

競走馬登録。

賞金口座。

オークション会社の顧客確認。

血統市場Code of Practice。

国際的な競馬調査機関。

こうした仕組みが増えています。

英国では、

2019年Review以降、

bloodstock ownershipの透明性。

代理人取引。

利益相反。

Code of Practice。

が強化されました。

フランスでは、

馬主許可。

共同所有契約。

競走関係者登録。

日本では、

厳格な馬主登録。

反社会的勢力排除。

つまり、

以前より「本当の所有者を隠したまま、公の競馬へ入る」ことを難しくする制度が整えられてきています。

もちろん、

完全にリスクが消えたわけではありません。


それでもリスクがなくならない理由

なぜ、

ゼロにはならないのでしょうか。

競走馬産業そのものが、

国際的だからです。

馬。

国境を越える。

馬主。

複数国に住む。

法人。

複数国にある。

オークション。

世界中から買う。

種牡馬。

南北半球を移動する。

繁殖権。

国際売買される。

競馬がグローバルになるほど、

正常な国際取引が増える。

だから、

異常な取引を見分けるのも、

難しくなる。

これは、

美術。

高級不動産。

ヨット。

宝石。

など、

他の高価値資産市場と似ています。

競馬だけの問題ではありません。


馬主制度を一本の流れで見る

整理してみます。

近代競馬。

富裕層が競走馬を所有。

馬主は競馬産業の主要資金提供者となる。

競走馬。

繁殖馬。

種牡馬。

血統。

が高額資産市場になる。

20世紀後半。

競馬・血統市場が国際化。

法人。

共同所有。

代理人。

国際オークション。

が拡大。

資産市場として複雑化。

2000年代。

繁殖牝馬を使った税務詐欺。

犯罪収益による競走馬購入などが摘発。

2004年。

英国Bloodstock市場で初期の業界Code of Practice。

その後。

Codeを更新。

2008年頃~。

Los Zetasが、

Quarter Horse産業を利用した資金洗浄計画を展開。

2012年。

400頭超を連邦当局が押収。

2013年。

関係者へ有罪判決・刑。

2010年代。

欧米競馬で、

ownership transparency。

agent conduct。

bloodstock integrity。

が重要課題となる。

2019年。

BHA Bloodstock Reviewが、

bloodstock industryのmoney laundering vulnerabilityを公式に指摘。

2021年。

新しいBloodstock Industry Code of Practice。

2020年代。

money launderingも、

国際的な競馬調査・integrity分野の課題として扱われる。

現在。

馬主登録。

実質所有者。

資金源。

売買透明性。

反社会的勢力排除。

が、

競馬公正の一部になる。

これが、

大きな流れです。


本当に変わったのは「馬主」ではなく「所有の透明性」

ここまで見ると、

競馬界が、

馬主を疑うようになった。

という歴史ではありません。

むしろ、

逆です。

馬主は、

競馬に不可欠。

競走馬を買う。

育成費を払う。

調教師を支える。

牧場を支える。

競馬場へ馬を送り出す。

英国でも、

馬主は競馬産業最大級の資金供給主体として位置づけられています。

だからこそ、

重要なのは、

馬主を減らすことではない。

正当な馬主と、不透明な資金を持ち込む人物を区別できる制度を作ること。

です。

匿名性ではなく、

透明性。

高額取引の禁止ではなく、

高額取引の説明可能性。

国際馬主の排除ではなく、

実質所有者の確認。

それが、

現代競馬の方向です。


競馬が守るべきなのは「清潔なイメージ」ではない

競馬界に犯罪事件が起きると、

業界イメージを守るため、

問題を小さく見せたくなるかもしれません。

しかし、

本当に重要なのは、

「競馬に犯罪はありません」

と言うことではありません。

Los Zetas事件のように、

現実に利用された例がある。

BHA自身も、

bloodstock marketの脆弱性を認めた。

国際的な競馬調査機関でも、

money launderingが課題として扱われている。

だから、

守るべきものは、

「問題がない」というイメージではありません。

問題が起きたときに、所有関係と資金の流れを追える制度。

です。


AI・データ時代――馬主審査はどう変わるのか

ここからは、

将来の可能性です。

現在の標準運用を意味するものではありません。

今後、

馬主。

法人。

競走馬。

オークション。

賞金。

繁殖。

のデータが、

さらに統合される可能性があります。

所有履歴。

売買価格。

法人の実質所有者。

賞金。

繁殖権。

海外移動。

これらを、

不正検知システムが分析する。

例えば、

異常な所有変更。

不自然な売買関係。

説明のつかない資金移動。

複雑な法人関係。

を、

人間のinvestigatorへ提示する。

AIは、

「犯罪者を自動判定する」

ためではなく、

調べるべき異常を、人間へ絞り込む。

方向で使われる可能性があります。


ただし「高額取引=怪しい」ではない

AI監視が進むと、

逆の問題もあります。

数億円の馬。

怪しい。

海外馬主。

怪しい。

法人。

怪しい。

では、

正常な国際競馬が成立しません。

競馬は、

もともと高額。

国際的。

共同所有も多い。

だから、

異常検知には、

競馬産業の文脈理解が必要です。

資金洗浄対策が強すぎて正常な馬主活動を妨げれば、それも競馬産業を傷つける。

透明性。

と、

参加しやすさ。

このバランスが必要です。


本当に洗浄されたのは「お金」だけだったのか

最後に、

もう一度Los Zetas事件へ戻ります。

違法薬物。

犯罪収益。

Quarter Horse。

牧場。

有名馬。

大レース。

賞金。

オークション。

表面だけを見れば、

そこにあるのは、

普通の競馬です。

馬。

騎手。

調教師。

馬主。

牧場。

競馬場。

しかし、

その後ろに、

犯罪資金があった。

つまり、

犯罪組織が利用しようとしたのは、

競走馬という資産だけではありません。

競馬が持っている、

合法性。

名誉。

社会的信用。

まで含まれていたと考えることができます。

犯罪資金。

競馬へ。

そして、

競馬を通すことで、

金だけでなく、

「なぜこの人が富を持っているのか」

という説明まで変わる。

だから、

馬主制度を利用した資金洗浄の本質は、

単なる金融技術ではありません。

犯罪で得た富に、合法的な物語を与えること。

だったのかもしれません。


まとめ――馬主制度が狙われたのは、競馬が「信用のある合法経済」だったからである

馬主。

競走馬。

オークション。

賞金。

繁殖。

本来、

すべて正当な競馬産業です。

しかし、

高額。

国際的。

価格評価に幅がある。

所有形態が複数ある。

賞金を生む。

繁殖によって価値が増える。

という特徴を持つ。

そのため、

一部の犯罪者に、

悪用されました。

2009年。

繁殖牝馬を利用した巨大税務詐欺。

2010年。

医療詐欺収益がThoroughbred購入へ。

2012年。

Los Zetas Quarter Horse事件。

2019年。

BHAがBloodstock市場のmoney laundering vulnerabilityを公式に指摘。

2020年代。

所有透明性。

実質所有者。

競馬integrity。

がさらに重視される。

歴史を追うと、

競馬界の対応も変わっています。

昔。

誰が馬を買うか。

比較的私的な問題。

現在。

誰が実質的に所有しているか。

競馬公正。

金融犯罪対策。

国際取引透明性。

の問題。

つまり、

本当に変わったのは、

「馬主」という制度ではありません。

馬主の背後にいる「本当の所有者」を、社会が確認しようとするようになったこと。

です。

最後に、

この記事を一文で表すなら、

馬主制度と競走馬が資金洗浄に利用された歴史とは、競馬が犯罪に適した産業だった歴史ではない。競走馬という高額資産と、馬主という合法的で信用のある社会的地位を犯罪者が利用しようとし、その結果、競馬界が「所有の透明性」を公正の一部として組み込んでいった歴史である。

競馬場で、

一頭の馬が勝つ。

表彰式。

馬主。

トロフィー。

賞金。

その瞬間だけを見れば、

完全に合法的なスポーツです。

だからこそ、

その背後にある資金まで、

透明でなければならない。

現代競馬が守ろうとしているのは、

馬主という名誉ではなく、

その名誉が、本当に正当な富の上に立っていると説明できる仕組みなのです。


主な参考資料

Los Zetas・Quarter Horse資金洗浄事件

U.S. Department of Justice, Western District of Texas
「Federal Jury in Austin Convicts Four in Multi-Million Dollar Money Laundering Conspiracy」

Los Zetasの麻薬収益がQuarter Horseの購入・調教・繁殖・競走に利用され、売却代金・賞金を正当な収益に見せようとした事件の確認に使用。

U.S. DOJ「Los Zetas Money Laundering Conspiracy」

U.S. Department of Justice
「Austin Horse Trainer Sentenced To Federal Prison」

事件の構造、400頭超のQuarter Horse押収、関係者の有罪・量刑などの確認に使用。

U.S. DOJ「Austin Horse Trainer Sentenced」

U.S. Department of Justice
「Remaining Five Quarter Horses Allegedly Part Of Los Zetas Money Laundering Operation Sold」

Tempting Dashなど押収馬の売却、最終的な売却総額約1,200万ドルの確認に使用。

U.S. DOJ「Remaining Five Quarter Horses Sold」

その他の競走馬・犯罪資金事例

U.S. Department of Justice
「Miami Man Pleads Guilty to $61 Million Medicare Fraud Scheme」

Medicare詐欺収益の一部が100万ドル超のThoroughbred競走馬購入に使われたことの確認に使用。

U.S. DOJ「Medicare Fraud Scheme」

U.S. Department of Justice
「Utah-Based Tax Shelter Operators Plead Guilty in $200 Million Dollar Tax Fraud」

Thoroughbred繁殖牝馬のリースを利用したClassicStar税務詐欺事件の確認に使用。

U.S. DOJ「ClassicStar Mare Lease Program」

U.S. Department of Justice
「Cryptocurrency Fraudster Sentenced for Money Laundering and Securities Fraud」

投資詐欺収益によってracehorseを含む高額資産が購入された事例の確認に使用。

U.S. DOJ「Cryptocurrency Fraudster Sentenced」

英国・Bloodstock市場の透明性

British Horseracing Authority
「Review of the Buying and Selling Practices of Bloodstock and Racehorses」

英国Bloodstock市場の取引慣行、所有透明性、money laundering vulnerabilityについて確認するために使用。

BHA「Bloodstock Review」

BHA
「Review of the Buying and Selling Practices of Bloodstock and Racehorses」全文

Anti-Money Laundering節で、Bloodstock市場が資金洗浄に脆弱であるとのReview Teamの評価を確認するために使用。

BHA「Bloodstock Review PDF」

BHA
「Bloodstock Industry Forum publishes Code of Practice」

Bloodstock Reviewを受けた2021年の新Code of Practice、所有情報透明化、Integrity教育などの確認に使用。

BHA「Bloodstock Industry Forum Code of Practice」

BHA
「Landmark Code of Practice Published by Bloodstock Industry」

2004年にBloodstock売買の透明性、代理人行為、利益相反などについて業界横断Codeが公表されたことの確認に使用。

BHA「Bloodstock Code of Practice」

日本・馬主登録

JRA「馬主になるための要件」

2026年現在の個人・法人・組合馬主の経済要件と登録制度の確認に使用。

JRA「馬主になるための要件」

JRA「馬主登録申請について」

馬主登録の厳格な審査、国内外居住者の登録手続きなどの確認に使用。

JRA「馬主登録申請について」

JRA「馬主登録審査基準」

暴力団関係、犯罪関係、競馬の公正を害するおそれなどの審査基準確認に使用。

JRA「馬主登録審査基準」

JRA「馬主登録要件の見直し」

2026年審査から個人馬主の所得・資産基準が引き上げられたことの確認に使用。

JRA「馬主登録要件の見直し」

地方競馬全国協会「馬主になるには」

地方競馬の馬主登録欠格事由、暴力団関係者などの排除規定確認に使用。

NAR「馬主になるには」

フランス

France Galop「Devenir propriétaire FAQ」

馬主許可が、競走参加者と公衆を不正から守るために必要と説明されていることの確認に使用。

France Galop「Propriétaire FAQ」

France Galop「Agréments」

馬主、共同所有者、貸主等の登録・契約体系確認に使用。

France Galop「Agréments」

France Galop「Organisation of Racing Investigators Conference」

2024年のORI会議で、money launderingが国際的な競馬調査テーマの一つとして扱われていることの確認に使用。

France Galop「ORI Conference」

国際的な実質所有者透明性

Financial Action Task Force
「Guidance on Beneficial Ownership and Transparency of Legal Arrangements」

法人・信託等を悪用した資金洗浄を防止するため、実質所有者の透明性が重要であるという国際的枠組みの確認に使用。

FATF「Beneficial Ownership and Transparency」


AIの利用、情報の正確性、訂正について

本記事では、

資料探索。

米司法省資料の整理。

海外競馬統括機関資料の読解補助。

事件史の整理。

構成。

文章校正。

にAIを利用しています。

犯罪事件については、

可能な限り、

U.S. Department of Justice。

British Horseracing Authority。

JRA。

地方競馬全国協会。

France Galop。

FATF。

などの一次・公的資料を優先しています。

本記事では、

「犯罪収益で競走馬を購入した事例」

「競走馬関連事業そのものが資金洗浄計画として利用された事例」

「競走馬・繁殖馬を使った税務詐欺」

を同一視していません。

特に、

ClassicStar事件は主として税務詐欺、

Los Zetas Quarter Horse事件は米司法省によってmoney laundering conspiracyとして認定された事件、

という違いを区別しています。

また、

一部の犯罪者が競走馬や馬主制度を悪用したことをもって、

競馬界一般。

馬主一般。

Bloodstock業界一般。

を犯罪的なものとして扱っているわけではありません。

「犯罪資金だけでなく、富の合法的な物語まで洗浄される」

「犯罪資金を馬主という社会的信用へ接続する」

などは、

公的機関の公式表現ではなく、

本記事独自の分析・比喩です。

また、

犯罪手法の再現を目的とする記事ではないため、

具体的な金融規制回避方法や取引手順については扱っていません。

将来のAIによる異常取引検知や所有関係分析については、

現在の競馬界で一律に実施されている標準制度ではなく、

将来的可能性として記載しています。

情報は2026年9月5日時点で確認しています。

新たな裁判記録。

一次資料。

制度変更。

事実関係の誤りが判明した場合には、

確認のうえ訂正します。

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