「私は楽しむために生まれてきた」と思い出すとき



6月に入ってから、やっぱり少し気持ちが沈みがちだった。
これは例年のことでもあるから、「またか」と思うと同時に、
「そうはいっても、なんとかしたい」と心のどこかで思っている。

この季節は、湿度や気圧の変化で体も重くなりがちだし、
空の色や光の弱さも影響しているのかもしれない。
でも、それ以上に、自分の中の“過去の記憶”が染み込んでいて、
「この時期は元気がなくなるもの」と、どこかで思い込んでしまっているような気もする。

正直なところ、どんな言葉を聞いても、あまり心に響かなかった。
「自分を大切に」とか、「無理しなくていい」とか、
その通りなんだけれど、なぜか響いてこない。
ただ、そんな中で、ふとある言葉にだけ、少しだけ心が動いた。

それは、
「私は楽しむために生まれてきた」
という、たったひとつの言葉。

驚いた。
こんなに疲れているのに、この言葉だけは、どこか体にすっと入ってきた。
もしかしたら、それは私の中にずっと前からあった感覚で、
でも最近忘れていた、生きるうえでの“軸”のようなものだったのかもしれない。

私はどうしても、物事を深く考えすぎるところがある。
うまくいかないことがあると、すぐに「なぜだろう」「どうすれば」と思考が始まり、
それが答えの出ないまま、ぐるぐるとループに入ってしまう。

でも、「私は楽しむために生まれてきた」と思った瞬間、
その思考のループが、少しだけ止まった。
なぜなら、その言葉に対する問いは変わるからだ。

「私は楽しむために生まれてきた」
ならば、いまこの状況のなかで、何をすれば“楽しく”過ごせるだろう?

悩みを解決するための問いではなく、
「この瞬間を生きるための問い」に、心の舵が向いた気がした。

気分が落ち込んでいても、体が重くても、
“それでもできる、小さな楽しみ”を探してみようと思えた。

お気に入りのコーヒーをいれて、誰にも話しかけられない時間をつくること。
お気に入りの香りのオイルを少しだけ手に取って、深呼吸すること。

たったそれだけでも、「私は楽しむために生きてるんだった」と思い出せたら、
少しだけ、心が柔らかくなる。

きっと、いつも「どうにかしなきゃ」と思いすぎてしまう。
だから時には、「どうにもならなくていい」瞬間をつくることが、
生きるうえでとても大切なのかもしれない。

今の私は、完璧に元気なわけじゃない。
でも、楽しみを探す目を、少しずつ取り戻している気がする。
それだけでも、6月の空はすこし明るく見える。



あなたが心のなかでふっと元気を取り戻すのは、
どんな言葉を思い出したときですか?
それは、自分にどんな方向を教えてくれましたか?



読んでくださってありがとうございます。
まわりの声ではなく、自分の輪郭に耳を澄ます時間になっていたら、
うれしいです。



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