【遠い日の思い出】夜店の金魚 | シロクマ文芸部
夜店から連れて帰ったのは、3匹の金魚達だった。
初めての金魚すくいは、うまくいかなかった。
なぜか、パパと息子の前には金魚が1匹もやってこなかったのだ。

結局、1匹だけすくえたのか、1匹もすくえなかったのか、はっきり覚えていないのだけど、夜店のおじさんが、「はいよ」と3匹の金魚達をビニール袋に入れて、息子に渡してくれた。
それだけで、息子にとっての金魚すくいは大成功だった。
そのまま帰りに水槽やフィルターを購入し、我が家に金魚コーナーができた。

大きい金魚がパパ金、中ぐらいの子がママ金、1番小さい子が(むすこ)金。
水槽の中を3人家族が泳いでいた。
簡易的な名前を付けられた金魚達に夢中になったのは、息子ではなく、むしろ大人達だったのかもしれない。
えさをあげるのは、ママと息子。
夜になると、水槽の前に座るのはいつもパパだった。
そんな大人達を満足気に眺める息子。
息子にとって初めての生き物と過ごす生活。
金魚達は、数週間でいなくなってしまったけれど、水槽は、熱帯魚、エビ、かめ、と引き継がれていった。
景色は移り変わる。
10年前。
あの頃の私達は、まだ何も知らなかった。
ただ、家族3人で、
水槽の中を泳ぐ3匹の金魚を眺めて笑っていた。
あの頃の思い出には、
今も穏やかな光が降り注いでいる。
こちらの企画のお題にチャレンジしてみました。
エネルギー源は、
甘いもの!
(久しぶりにケーキバイキング行きたい!)
合言葉は、
「まいっか」
最後まで読んでくださり、ありがとうございました😊
はじめましての方はこちらもどうぞ☺️
