見出し画像

雪のひとひら/青ブラ文学部


白い冬の朝のこと、雪がひとひら
落ちてくる。
話し声が聞こえる。

❄️

「ねえ、私、どこに落ちるのかな。誰か人間の肩に落ちたら嬉しいな」

❄️

「ヒーちゃん、どうして?」

❄️

「あのね、ユーちゃん。人間の肩に落ちたら、そのひとを幸せに出来ると思うの」

❄️

「ヒーちゃんは、ロマンチックね。あたしは、あ、あれあれ、犬の頭に落ちたいわ」

❄️

「どうして、ユーちゃん」

❄️

「だって犬は雪が降ると、喜ぶんだよ。犬は雪が大好きだって、お母さんが言ってたもの」

❄️

「うふふ、そうなんだ。じゃあ、犬の頭に落ちたら犬は喜んじゃうね」

❄️

「ねぇ、待って!ヒーちゃん、ユーちゃん」

❄️

上から落ちて来るのは、ラーちゃんだ。

❄️

「ラーちゃん、まだ大丈夫だよ。どうしたの?」

❄️

「わたし、あの女の人の手のひらに落ちたいの」

❄️

ラーちゃんの見ている方向に手のひらをあげて雪を待つ女の人がいた。

❄️

「わー、素敵。手のひらに落ちたらきっとうれしいと思う」

❄️

ユーちゃんが言った。

❄️

雪のひとひら.....
雪たちは、あちこちで会話をしながら下に向かって落ちてくる。

❄️

「でも、地面に落ちたっていいんだ。みんなに見てもらえるでしょ」

❄️❄️❄️

ラーちゃんは、そう言った。

❄️

「そうね。私たちが落ちることで、冬を知らせるんだもの。でもね、人間の肩に落ちたいと思うのは、其処で溶けてしまいたいからなの」

❄️❄️

ヒーちゃんは、それが願いだと思っていた。

❄️❄️❄️

ユーちゃんも、ラーちゃんも頷いていた。

❄️

雪のひとひら........。

❄️

雪たちの話し声、聞いてみたいです。

❄️❄️❄️❄️❄️



いいなと思ったら応援しよう!

てみ いつもありがとうございます。よろしければ応援をお願いします。これからも分かりやすい記事の投稿に努めてまいります。