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言葉は やさしく返ってくる

朝、お母ちゃんに「行ってきます」と声をかけた。

いつもならすぐに「気をつけてね」と返ってくるのに、
その日は少し間があって、
「うん……無理せんでね」と静かに言った。

なんてことないやり取りやのに、
その一言が、心の奥にすとんと落ちた。

その“間”には、言葉にならない・・・何かがあった。

たぶん心配とか励ましとか・・・、
同時に、「見守ってるよ」という気持ちが。

僕は“言葉の内側”にあるそのぬくもりを、
ちゃんと感じ取れるようになったのは最近のこと。

昔は、言葉は「伝えるための手段」でしかなかった。

正しく話せば伝わると信じてた、
ほんとうは違うところにあるってことが。

言葉って、投げるものでなく、
めぐりめぐって返ってくるものなんや。

お母ちゃんが「無理せんでね」
と言ってくれたその声のやわらかさが、
夕方になっても、まだ心のどこかにあるようです。

それは、風が頬に残る、
音のない“言葉の余韻”のような。

思えば、息子との会話でもそうや。

「おとう、今日何時ころ帰る?」
「わからんが・・・ちゃんと帰るよ」

そんな当たり前のやり取りの中にも、
言葉の“やさしいやり取りがある。

話すたびに、家の空気が少しずつ温かくなっていく。

どこにでもある、なんでもない
言葉は心の内側でちゃんと育ってる。

言葉は、生きてるものだな。

声に出した瞬間に動き出して、
沈黙の中でも、静かに呼吸をしている。

だから、今日も思う。
“返ってくる言葉”を、やさしく迎えたい。

「行ってきます」と言えば、
「無理せんでね」と返ってくる。

その繰り返しの中で・・・、
人は支え合いながら、生きていくものと思う。


今日も声の掛け合い、
行ってきます・・・・・むりせんでね。。

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