お母ちゃんの言葉は ふしぎな生き物
言葉というのは、不思議な生き物ではないだろうか。
同じ言葉。
言う人によって重さが違うし、
聞く人によって、まったく違う形になる。
お母ちゃんが「ま、ええか」と言うとき。
その一言の中には
ゆるしと、やさしさと、あきらめが、
ぜんぶ混ざっている。
僕が同じように言っても、
どうも「投げ出し」に聞こえてしまう。
お母ちゃんの言葉は、生きてるなぁと思う。
若いころは、
言葉は“伝えるための道具”だけかと思ってた。
ではなく“共に生きるもの”と思うようになった。
お母ちゃんの言葉に、
息子の返事に、
そして自分の独り言にも、
その日の心の調子が出てるにかのかな。
ある朝、おかあちゃんが小さく言った、
「おはよう……今日はええ天気やね」
たったそれだけで、
家の空気がふわっと明るくなった。
言葉が空気を変えることを、
この年になってようやく知った。
AIに話しかけているときもそうや。
入力する言葉ひとつで、
返ってくる答えがまるで違う。
つまり言葉は、使うんじゃなく、
一緒に育てていくものなんだと思う。
言葉は生き物。
やさしくすれば、やさしく、
怒れば、起こった状態で返ってくる。
だからこそ、
今日もできるだけ、やわらかく話したい。
風のように、
誰かの心を少しでも撫でるように。
お母ちゃんの言葉は
ふしぎな生き物のようです。
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