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サロン楽屋話127:アルカラス「チェスのようなもの」は順序が逆

アルカラスは「チェスのよう」と言う。
でも、いきなり真似するとズレる。
先を読む前に、やることがある。
直感はあとから言葉になるだけです。


▶先を読む前に


順序が大事です。

「僕は常に一歩先を行こうとしている。相手が次の動きをする前に、それが何なのかを見極めようとしているんだ。ある意味、チェスのようなものだ。少し早めにその場にいるようにしたり、次に何が起こるかを考えたりしている。そうして初めて、自分の手について考えられるんだ」

https://news.tennis365.net/news/today/202603/156741.html

アルカラスのこの言葉を一般プレーヤーが早とちりして、いきなり考える戦い方に走るのは危険です。

なぜならチェス、あるいは将棋は、一手に数時間をかけても構わない「長考」ができるからです。

特に大長考の記録は1手5時間24分(2005年、堀口一史座七段)。

テニスにそのような時間はありません

▶相手ではなく、ボール


コート上で実務的に相手にしなければならないのは、差し当たって「ボール」です(関連記事「テニスの相手は人ではない―― 実務的な相手はボール」)。

すると、「ひらめく瞬間」がある。

相手が次の動きをする前に、それが何なのかを見極められると感じられるときがある。

たとえば「車の運転」。

前の車の動きや流れを見ていると「この車、車線変更してきそうだな」「ここ、詰まりそうだな」と、先に分かる瞬間があります。

いちいち考えていません。

目の前の状況(=ボール)を見ているから、先が見える

あるいは「会話」。

相手の話を聞いていると、次に何を言いたいのか、なんとなく分かることがあります。

逆に、自分の言うことを考えていると、さっぱり読めなくなる

相手を見ようとするとズレる。

目の前のやり取り(=ボール)に集中すると、相手が見えてくる。

▶直感はあとから言葉になる


「あえて手を読まない、直感を信じる」と言ったのは、プロ棋士の羽生善治氏でした。

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