【人生の栞・根】#02 読めない日に、読める本があった
こんにちは、てるてるです。
大好きな読書さえできなくなってしまった、うつの日々。
文章を目で追うことすら叶わなかった私に、再び「知る喜び」を届けてくれたのは、意外にも娘たちと通う図書館の児童書コーナーでした。
無理をせず、自分の歩幅に合う言葉を選び直した、ある休日の記録です。
遠ざかってしまった、大好きな時間
通院と服薬でコントロールしながら過ごしていますが、それでも波はやってきます。
そんな日は、気晴らしに読書をしようと思っても、文章を目で追えず、言葉が頭に入ってきません。
好きなはずの小説を開いては、すぐに閉じてしまう。
何もせずに横になっていても、頭の中では思考が止まらずに巡り続けている。
「読書が好き」という自分の一部が削り取られてしまったような、そんな諦めの中にいました。
図書館での、小さくて大きな発見
先日、家族で図書館へ行きました。
子どもたちと一緒に向かった児童書コーナー。
娘たちが図鑑に夢中になっている隣で、私も何気なく本棚を眺めていました。
文学、歴史、考古学、農業。
並んでいるのは、子ども向けに書かれた本たちです。
手に取ってめくってみると、平易で分かりやすい言葉が、乾いた砂に水が染み込むように、するすると私の中に入ってきました。
(あぁ、これなら読める。今の私に合っているのは、これだったんだ)
そう気づいた瞬間、娘たちに便乗して、私も数冊の児童書を借りることにしました。
児童書が運んできた、新しい「はまりごと」
それからというもの、体調のすぐれない日は、借りてきた児童書を読むようになりました。
驚いたことに、今は考古学にすっかりはまってしまっています。
夫も夫で、「食べられる野草を見つけたい」と、野草の本を真剣に選んでいました。その姿に思わず笑みがこぼれます。
娘たちが借りてきた電車や新幹線の図鑑を、一緒に見せてもらうこともあります。
好きなことが続けられないのは、とてもツライことです。
でも、無理に背伸びをせず、児童書という選択肢を手に入れたことで、失いかけていた「読書の楽しさ」を少しずつ取り戻せている気がします。
穏やかな時間の栞
考古学の謎に思いを馳せたり、娘と図鑑を囲んだり。
そこには、以前の私とはまた違う、とても穏やかな時間が流れています。
「今の自分にできるカタチ」で楽しむこと。児童書は、私にそんな小さな希望を教えてくれました。
マガジン「カーテンの隙間、根を伸ばす」にて、連載で綴っています。
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カーテンの隙間、根を伸ばす
私の人生の深い「根」である、「20代前半からのうつ病経験と、心の療養」について綴っています。 はじめて心療内科の扉を叩いたあの日。 理…
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