タロットは未来を断定しない

〜タロットは未来を断定しない〜

木漏れ日は、同じ場所に立っていても、二度と同じ表情を見せません。
風が吹けば葉が揺れ、太陽が動けば光の角度が変わり、さっきまで足元にあった光の粒は、もう別の場所に移っている。

夫は、そんな一瞬の光をカメラに収めるのが好きな人でした。
「同じ木漏れ日なんて、一枚もないんだよ」と、
よく嬉しそうに話していたのを覚えています。
この「木漏れ日の贈り物」という場所の名前は、その言葉と、彼が遺してくれたたくさんの想いから生まれました。

そして、私がタロットを始めたときいちばん最初に「いいね、やってみたら」と背中を押してくれたのも夫でした。占いというものに懐疑的な人も多い中で、彼はただ純粋に、私が何かに夢中になっていることを喜んでくれていたように思います。

〜タロットが映すのは「今」という光〜

タロットカードを引くと、まるで未来がそこに書かれているかのように感じることがあります。でも、実際にカードが見せてくれるのは、未来そのものではなく、「今、あなたがどんな流れの中にいるか」という光の当たり方です。

木漏れ日と同じで、その流れは一瞬ごとに変わっていきます。風向きが変われば光の形が変わるように、あなたの選択や心の持ちようが変われば、そこに映る景色も変わっていく。カードは「こうなる」と断定するものではなく、「今はこういう光が差している」ということを教えてくれるものだと、私は思っています。

〜「当たる・当たらない」ではなく「気づく」ため  のもの〜

タロットに対して「未来を言い当てるもの」というイメージを持つ方は少なくありません。けれど、実際にカードを読んでいて感じるのは、それが「当てる」ためのものというより、「気づく」ためのものだということです。

⚪︎自分でも気づいていなかった不安の正体
⚪︎頭ではわかっていたのに、目を逸らしていた本音
⚪︎迷っていたはずなのに、実はもう決まっていた答え

カードはそうしたものに、そっと光を当ててくれます。断定された未来を渡されるのではなく、「今、あなたはここに立っている」という現在地を照らしてもらうことで、次にどちらへ歩くかを選ぶのは、いつだって自分自身なのです。

〜未来はまだ誰のものでもない〜

もし未来が一枚のカードで確定してしまうのなら、私たちが悩んだり、迷ったり、誰かに相談したりする意味はなくなってしまいます。でも実際には、同じカードを引いても、その後どう行動するかで、たどり着く場所は変わっていく。

夫が撮っていた木漏れ日の写真も、同じ木の下、同じ時間に立ったとしても、少し違う角度から見上げれば、まったく違う一枚になりました。
タロットもそれと同じで未来はまだ確定した一枚の絵ではなく、これから差し込む光によって、いくらでも表情を変えていくものなのだと思います。

今この瞬間にあなたのもとに差し込んでいる光を
大切に見つめてみましょう。


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