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Drip 150 | STING 3.0 JAPAN TOUR 2025 初日神戸公演レポート

ツアー概要 ― “1.0/2.0/3.0”の流れ
スティングのキャリアを振り返ると、しばしば「〇.0」で区切られるような進化が語られる。というのは嘘で、あくまで私の解釈では1.0はポリス時代、2.0はジャズやクラシックも取り込み多様なバンド編成で展開したソロ時代、そして今回の3.0は再び3ピース編成に立ち戻った最新ステージ。ベース、ギター、ドラムの最小限の構成ながら、御年73歳、数十年のキャリアを経た熟練の演奏が凝縮された貫禄のパフォーマンス。その意図が明確に打ち出されたのが「STING 3.0 JAPAN TOUR 2025」、歴史的偉人のステージ。神戸公演はその初日。

開演前の神戸の風景と会場まで
2025年9月12日(金)、会場は開発が進む神戸のウォーターフロントにあるGLION ARENA KOBE。2回目。前回ここに来たのはThe Offspringの公演だったが、相変わらずアクセスは少々不便。しかしその道のりも「いい散歩」となった。会場は海に隣接し、赤いポートタワーや観覧車、山に輝く「神戸市」のマークを眺めながら開演を待つ時間は特別なひととき。フェリシモの壁にミッフィーの顔が浮かぶ遊び心ある景色や、港に戻る船、KAWASAKIの文字が視界に入り、港町神戸らしさを感じながらその瞬間を待った。
会場に向かう途中、同じ時間にノエスタで開催の神戸対柏戦に向かうヴィッセルファンやレイソルサポーターの姿も見え、ラーメン屋の隣席では黄色いユニを着た人とも遭遇。街全体が音楽とスポーツで賑わう一夜だった。
開演前の雰囲気
入場するとBGMにはジミ・ヘンドリックスの「Purple Haze」など往年の洋楽が流れ、観客は高揚感に包まれていく。年齢層は明らかに高めで、往年のファンが中心。自分は「若め」「ワカメ」、まるでワカメちゃんのような立ち位置だった。
物販ではブルーレイ購入者向けにサイン色紙が当たる抽選もあったが、当然のように外れ。そう簡単には当たらない。
ステージはシンプルな構成。開演前、ステージ両脇には「STING 3.0」と赤いネオン風のサインが灯り、ベース、ギター、ドラムがセットされ、現代的でありながらどこかシンプルでクラシカルな雰囲気を漂わせていた。
セットリスト
この日のセットリストは全21曲。ポリス時代からソロ代表曲まで、オールタイムベスト的内容だった。

  1. Message In A Bottle

  2. I Wrote Your Name

  3. If I Ever Lose My Faith In You

  4. Englishman in New York

  5. Every Little Thing She Does Is Magic

  6. Fields Of Gold

  7. Never Coming Home

  8. Mad About You

  9. Wrapped Around Your Finger

  10. Heavy Cloud No Rain

  11. Driven To Tears

  12. A Thousand Years

  13. Can’t Stand Losing You

  14. Shape of My Heart

  15. Walking On The Moon

  16. So Lonely

  17. Desert Rose

  18. King Of Pain

  19. Every Breath You Take

  20. Roxanne

  21. Fragile

演奏と演出
開演、会場が暗転、3人が登場すると、「Message In A Bottle」のイントロのドラムが鳴り響く。1979年に英国で一位を取った曲、それを高校時代に聞いた記憶、遠くイギリスから2025年の今ライブで聴く、時空と国を超えて、煌めくイントロのギターリフに乗ってメッセージが今神戸に届いた。会場のテンションは一気に頂点に。スティングは「おおきに」と答え、休みなく歌い続け、ほとんどMCを挟まない。約1時間50分、アンコールもインターバルなしで突き進む姿はまさに鉄人。Englishman in New YorkならぬEnglishman in Kobe。力強さを感じた。神戸は初めてだと言っていた。
3人編成の演奏は驚くほど厚みがあり、音の隙間すらも計算された美しさを感じさせた。直近で観た3ピースはサンボマスターだったが、その泥臭い熱量とは全く毛色が違う、洗練された「おしゃれな」三位一体のグルーヴだった。
ステージ演出は照明が主体で、シンプルだからこそ楽曲の強さが際立った。往年の名曲「Every Breath You Take」では観客の大合唱が会場を包み込み、「Roxanne」で盛り上がり、「Fragile」でギターを聴かせ、と最後までその世界に吸い込まれた。スティングの声は衰えるどころか、むしろ渋みを増し、今だからこそ歌える深みを湛えていた。使用していたベースも年季が入っており、味わい深かった。個人的は「Every Little Thing She Does Is Magic」の明るいメロディーが気持ちよかった。「Walking on the moon」でのコールアンドレスポンス、そしてこそからの「So Lonely」の流れがよかった。そして彼の生き様に感動した。
まとめ

  • 3.0の意義:ポリス(1.0)、多様なソロ編成(2.0)を経て、原点回帰ともいえるトリオ編成で挑む最新ステージ。

  • 観客層:年齢層高め、自分は「ワカメちゃん」的ポジション。

  • 会場:港町神戸らしい風景と新装アリーナ、音響は良好。

  • 演奏:シンプルながら洗練、スティングの歌声は今なお健在。

  • 選曲:キャリアを総括するベスト選曲+レア曲のサプライズ。

初日から大いに盛り上がった神戸公演は、まさに「スティングという存在の現在地」を示す圧巻の一夜だった。

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