まず必要性を設計せよ
「勉強しなさい」
親に言われて一番やる気を削がれる瞬間。
ボクも何度も経験あります。今やろうと思ってたのに、と口の中でつぶやいて、結局やらない。
その同じことを、大人になってから会社の中でやっている人が、けっこう多い気がしています。
こんにちは。
No.3代行事業をしている、複業CEOのウエツです。
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「普通の人生」に疑問を感じ、転職やパラレルワークで「普通」をぶっ壊しにいったら、気付けば10社で複業していました。
生き方は何通りもあっていい。
あなたの「普通」も、ちょっと揺さぶれたら嬉しいです。
元ネタはこちら⏬
Wimbledonを観るために、朝の3時に起きたら、毎日の早起きよりも機能しなくなってしまったウエツです。
(やっぱり体内時計ってあるんだと気付かされた瞬間)
今日はまず、子育ての話から。
親って、先回りしていろんなことを伝えすぎてしまうんですよね。勉強しなさい、お風呂に入りなさい、明日の準備しときなさい。言えば言うほど、子どもは「もう分かったよ」となる。そして数分後、また「あなた、さっき何て言ったでしょう?」が始まる。
ご家庭でよく見る光景だと思います。
でも、子どもは自分ごとにならないと動きません。ボクもそうでした。勉強しなさいと言われて、たいてい思うのは「今やろうと思ってたのに」です。ずっと親に対してそう感じていました。
それが大人になるにつれて、自分から必要性を感じるようになる。やらないとまずいな、思ったより残り時間が少ないな。そうやって初めて、言われる前に動き出せるようになるわけです。
馬を水辺に連れて行っても、馬が水を飲むとは限らない。
連れて行くところまでは誰でもできます。飲むかどうかを決めるのは、あくまで馬のほう。必要性を感じていない相手を水辺まで引っ張っていっても、そこで終わりなんです。
🖊️ 「このペンを売ってみろ」の答え
マーケティングでも同じことが言えます。
欲しい欲しいと言っている人に売るのは簡単です。難しいのは、欲しくない人に売ること。SNSでときどき流れてくる「じゃあ、このペンを売ってみろ」というやつ、ありますよね。
あそこで大事なのは、ペンの性能を熱く語ることじゃない。そのペンを必要とする状況を作れるかどうか、なんだと思います。書くものがない、今すぐサインしなければならない、そういう状況が先にあれば、ペンは勝手に売れる。順番が逆なんです。
🏢 前向きな社長と、後ろ向きの社員
この間、あるクライアントさんに伺ったときの話です。
そこの社長がとても前向きな方で、AIツールでも何でも、いいと思ったらどんどん取り入れていく。一方で、それに対して後ろ向きな社員の方もいらっしゃいました。
ボクは、それを悪いこととは思っていません。人はみんな、自分ごとになって初めて動くからです。会社が良かれと思って導入したツールでも、使う本人が「これいいな」「これ必要だな」と思わなければ、そりゃ使わない。当たり前の話なんですよね。
最近はサブスクが多いので、一回契約してみて、使わなければやめればいいか、というノリで入れてしまう。特にAI系はそれが多い気がします。そして、だいたい使い切れていない。正直に言えば、ボクだって全部を使い切れているわけではありません。
問題はその先です。
使われていないツールを見た経営者やリーダーは、
「なんだあいつら、使わないのか」
と受け取ります。
俺はここまで用意してやってるのに。そこからズレが始まって、
「あいつらは何も返してこない」
「成果を出さない」
というところまで話が広がっていく。
大手企業でもよくある構図だと思います。会社が「これを使いなさい」と言い、現場は使わない。あいだに営業企画や経営企画の人が入って、こういう課題があるからこう使うんです、と噛み砕いて初めて、ようやく現場が動き出す。
現場からすれば、押し付けられただけなんですよね。社長が言ったから使わなきゃいけない。会社が決めたから使わなきゃいけない。そう感じた瞬間に、自分ごとからどんどん遠ざかっていく。せっかくお金を払って導入したのに、もったいない話です。
🎯 必要性を設計するとは
やること自体はシンプルです。
課題がここにある。この課題があるから、これが必要じゃないですか。この筋道を、使う人に届く形で先に作っておく。それだけです。逆に、この筋道がないまま渡されたものは、どこまでいっても押し付けにしかならない。
ただし、この設計を経営者がやろうとしても時間がない。管理職がやろうとしても時間がない。誰もやらないまま、導入だけが進んでいく。だからボクの会社では、ここを仕事として引き受けています。まず導入するために何をするか。それを社長や経営者と一緒に設計するところから入ります。
これをやるには、会社の中にある程度入り込まないといけません。ところが入り込むと、今度は「どうせ社長側の人間だろう」「現場の話を吸い上げて上に報告するんだろう」と見られる。だからバランスなんです。これは必要なもので、こういう意味があって出しているものですと両方に伝えながら、まず使ってみましょうという空気を作っていく。文化と言ってもいいかもしれません。
両方の立場から見るので、ときには「これ、やめましょう」とも言います。社長が一人で盛り上がって導入したけれど、スタッフは誰も必要性を感じていない。それなら続けるほうがもったいない。逆に、経営者が入れてくれたツールに意味があるなら、それを現場が使える形まで持っていく。
🕵️ 共犯者をつくる
ボクがよく言っているのは、共犯者を作りましょう、ということです。言い方は悪いですけどね。
一緒にやってくれる仲間、協力者をプロジェクトに巻き込む。すると、その人が「俺が導入したんだ」と言い出すようになります。ボクはそれでいいと思っています。むしろ、そうなったら勝ちです。
社長やボクの実績になるより、巻き込まれた人が「自分が導入を後押しした」と思ってくれるほうが、社内ではるかに効く。その人が自分の言葉で必要性を語ってくれるからです。そして一度そうやって成功事例ができると、次のツールのときにも同じ作用が起きる。
上からの押し付けだけでもうまくいかない。現場の意見だけを拾ってもうまくいかない。この調和をとることが、企業の中ではとても大事になってきます。
🎧 まずリーダーに聞くところから
だからボクは、必ずチームのリーダーにヒアリングをさせてもらいます。どういうチームなのか。どこを目指しているのか。そのうえで、今どんな課題があって、みんなが何に必要性を感じていて、どのツールが合うのか。この時間を必ず取ります。
具体的な話は、会社によってもチームによっても全然違います。だから型にはめられない。聞くところから始めるしかないんです。
短期決戦で必要性を感じてもらうのは、正直むずかしい。子どもに勉強の必要性を感じてもらうのが難しいのと、たぶん同じです。それでも、長い時間をかけて感じてもらえるように設計していくことはできる。会社でも、チームでも、家族でも。
ツールの導入がうまくいっていない、でも理由が分からない。そういうチームは、まずここを疑ってみてください。悪いのはツールでも社員でもなく、必要性の設計だけがすっぽり抜け落ちているのかもしれません。
本日も最後までお読みいただきありがとうございました。
今日も楽しむためにやるかめっちゃやるか。
選択はあなた次第。
