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戒律とアメリカンドリームの狭間で、若者は揺れて燃える。

古くからの信仰と新しいカルチャーの狭間で、夢を追いかけた若者・ベニーを見舞った悲劇を描いた今回のエピソード。「そんなつもりはなかった」という言い訳が折り重なりながら、事件の真実が明らかにされていきました。

▼前回のエピソードはこちら


【REVIEW】世界中がフィーバーした時代

1978年のある日、営業中の火災によって22名もの命が奪われた人気ディスコ「ベル」。その跡地から眉間に銃弾が撃ち込まれた頭蓋骨が発見される。新たな23人目の犠牲者は誰なのか? ディスコの放火は殺人隠蔽のための放火だった可能性が浮上し、リリーたちは当時、ベルに出入りしていた人々へ聴き込みを開始する。

S1-Ep15「ダンス・パートナー」(原題「Disco Inferno」)初回放送日:2004年2月22日

敬虔なユダヤの家庭に生まれ、大学の成績も優秀だったベニーは歯科医の道を目指す、親にとっては理想的な息子でしたが、そんな彼はダンスという新たなカルチャーに魅了されたことで、人生のシナリオが大きく変化してしまいます。彼は恋人でダンス・パートナーのソニアと二人で、この世界の頂点に立ってやろう、という夢を見ますが、ユダヤ人ではないソニアと、信仰心の厚い父親との板挟みに苦しんでいました。

ベニーはソニアと結婚したいと思っていましたが厳しい父親には言い出せずにいました

ユダヤの人って個人差はあるのだろうけど、超正統派(ハレディ)といわれる教派の人たちは本当に厳格な毎日を過ごすのだそう。子どもの頃から男女を完全に分けて教育され、異性交遊は禁止。結婚は基本、お見合い結婚で、仲人を通じて家柄や宗教的背景で相手を選ぶとされているので、ベニーとソニアのような関係は絶対に認められなかったでしょう。ネットやテレビなどの俗っぽいメディアの利用も制限しているようなので、当時のあの煌びやかなフロアでくねくね踊るダンスなどもってのほかだったのではないでしょうか?(ベニーの家がハレディの家だったのかは言及されていません)

宗教や信仰って、ある意味、人生の救いやよりどころになるものでもあるので、必要な人には必要だと思っているのだけれど、親の信仰をどこまで子どもたちが受け継ぐべきななのだろう、という疑問もあったりします。日本人は欧米の人ほど、宗教によって生活が厳格に縛られるようなケースは少ないので、こういう話は実感が湧かないのですが、キリスト教やイスラム教などの国の人たちにとっては、あるあるな出来事なのでしょうね。

全世界が熱狂した伝説のディスコ映画

ベニーがハマったディスコティックダンスは、70年代から80年代にかけて、圧倒的な盛り上がりを見せて瞬く間に世界を席巻し、日本にも1年遅れくらいでブームが到来しました。特に1977年末にジョン・トラボルタが主演した映画『サタデー・ナイト・フィーバー』の影響は大きかったと思います。音楽に合わせて華麗なステップを披露し合うディスコは、あの時代、最高のファッションアイコンでもありました。ベニーやポールのような若者たちが世界中に誕生するきっかけになったことは想像に難くありません。

ステーションナイトクラブの火災

このエピソードにもベースとなった実際の事件があったようです。2003年ということなので、このドラマを制作している頃にリアルタイムで起きた「インフェルノ」ですね。この火災では100人が死亡、230人が負傷したとのこと。ドラマとは異なり、アーティストのスタッフがステージ演出用に使用した花火が火元でした。


【MUSIC】🎵 Dancing Queen 🎤 ABBA

今回はエンディングで流れるドナ・サマーの「LAST DANCE」をはじめ、あの頃のエモさ爆裂のラインナップなんですが、やっぱり日本人的にはベタですがABBAを推したい! なぜか分かりませんが、僕はこの曲のイントロを耳にするとキューン!と切なくなってしまうんですよね。

『Dancing Queen』(1976年発売シングル)

タイミング的には『サタデー・ナイト・フィーバー』よりも前のリリースになる曲ですが、2014年、日本でのアンケートで1位に選ばれたり、『ローロリング・ストーン』誌が選ぶ「最も素晴らしいABBAの曲」のランキングでも1位に選ばれるくらい、名実ともに彼らを代表するナンバーです。

◉その他の劇中挿入歌

🎵 Disco Inferno 🎤 ザ・トランプス(1977年)
🎵 After The Love Has Gone
 🎤 アース・ウィンド・アンド・ファイアー(1979年)
🎵 I Will Survive(恋のサバイバル) 🎤 グロリア・ゲイナー(1978年)
🎵 I Love the Nightlife 🎤 アリシア・ブリッヂス(1978年)
🎵 Le Freak 🎤シック(1978年)
🎵 Stayin' Alive 🎤ビージーズ(1977年)
🎵 Last Dance 🎤ドナ・サマー(1978年)


【LOOK BACK JAPAN】1978年(昭和53年)

最後に、同じ年に日本で起きた出来事などを、僕の関心度の高いものを各月からひとつに絞ってピックアップ。その年にヒットした邦楽も紹介します!

◉メニホビ的トピックス

<1月>TBSの人気音楽番組『ザ・ベストテン』放送開始
<2月>三菱初のFF車「ミラージュ」が発売
<3月>日本にホワイトデーが誕生する(実施は1980年から)
<4月>キャンディーズが後楽園球場で解散コンサート
<5月>日産が「パルサー」を発売
<6月>サザンオールスターズがメジャーデビュー
<7月>映画『 サタデー・ナイト・フィーバー』日本公開
<8月>エースコックがおみくじ付きカップ麺「焼豚ラーメン 大吉」発売
<9月>東急ハンズ一号店が東京・渋谷区に開店
<10月>アニメ「科学忍者ガッチャマンⅡ」「宇宙戦艦ヤマト2」放送開始
<11月>ホンダが「プレリュード」を発売
<12月>ルパン三世劇場版第1作『ルパン三世 ルパンVS複製人間』公開

小学生だった僕にとっては、今に連なる多趣味人間の基礎を培ってくれたような大事な時代だなーと年表を眺めて思います(笑) 昭和のいちばんいい時期かもしれません。ああ、この頃にもう一度戻れたらいいなあ。小学生からもう一度やり直したい。

◉メニホビ的ベストヒット邦楽

この年は『ザ・ベストテン』もスタートしてますが、まさにピンク・レディー元年でしたね。デビュー曲「UFO」が155.4万枚のセールスで年間トップの売上だったようですが、2位も「サウスポー」(146万枚)、3位も「モンスター」(110.2万枚)とすべてピンク・レディーで「透明人間」も6位にランクインしていたようです。日本のアイドルヒストリーにおけるエポックメイキングな年といえそうです。ちなみに僕はミーちゃん派でしたね。


珍しいリリーのセクシーなキャミ姿。カイトへ令状おねだりのバーターでダンスにお付き合い

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