商・経営・経済で迷う生徒に、次に何を聞く?|高校生が学部選びの基準を持てる面談5ステップ【印刷用ワークシート付き】
生徒との進路面談が、「もう少し調べてみようか」で終わってしまったことはないでしょうか。
例えば、
「マーケティングに興味はあります」
「でも、商学部か経営学部か経済学部かは、分かりません」
そんな生徒に、「商学部と経営学部の違いを調べてみたら?」と促しても、話が広がらず、次の一歩につながらないまま面談が終わることがあります。
私自身、担任になって3年目くらいまでは、こうした生徒に次に何を聞けばよいのか分かりませんでした。それでも何か言ってあげなければと思い、その場で思いついた助言を返していました。
しかし、その助言によって、生徒が自分で学部を選ぶ基準を持てたわけではありません。どのように面談を進めていけば、生徒自身が学部を選ぶ基準を見つけ、次の一歩に進めるのか。
その問いかけを試行錯誤するなかで、「学部選びの型」があることが見えてきました。
この記事では、私自身の試行錯誤から見えてきた型を、面談の場面において、誰でも再現できる5つのステップに整理しました。生徒が学部選びの基準を持つための方法を紹介します。
学部選びの5つのSTEP
この「学部選びの型」は「どの学部が向いているか」を判定する診断ではありません。生徒の曖昧な興味を整理し、自分に合う学びを仮決めするための面談手順です。
その手順を以下で紹介します。

STEP1 気になる学問ワードを見つける
生徒が「マーケティングに興味がある」と話しても、それが複数の選択肢から選んだ関心なのか、知っている言葉に引っかかっただけなのかは、生徒自身も分からずに発言していることがあります。
そこで「学問キーワード」というものを用意し、気になるものを3つ程度選んでもらいます。商学部・経営学部・経済学部で迷う生徒には、例えば次のようなキーワードを提示します。

STEP 2 どのように関わりたいかを選ぶ
次に、選んだキーワードに対して、どのように関わりたいのかを考えます。
「マーケティング」に興味があっても、商品の魅力を伝えたいのか、見せ方を工夫したいのか、人が買う理由を分析したいのかによって、学びの方向性が変わります。

キーワードに対して「どのような関わり方をしたいか」が、学部選びの重要なポイントになります。
STEP 3 関心の中心となる動詞を見つける
選んだ関わり方を、「届ける」「広める」「企画する」「分析する」などの動詞に整理します。動詞にすることで、自分の適性を考えるヒントにします。

STEP 4 その動詞に近い経験があるか思い出す
その動詞に近い経験がこれまでにあったかを確認します。学校、部活、委員会、文化祭、探究活動、家での役割、友人関係など、小さな経験でも構まいません。

過去の経験とつなげることで、STEP2で選択した「関わり方」について、本当に適性があるのかを確認します。
STEP 5 大学で考えたい問いに変換する
最後に、その動詞を大学で考えたい問いに変換します。

ここまで整理できると、学部の仮決めだけでなく、志望理由書の作成にもつながります。
面談の深掘り方をロールプレイで解説
5つのSTEPの進め方を、実際の面談例で見ていきます。
STEP1 気になる学問ワードを見つける
先生:
いくつかキーワードを見てみようか。このリストの中から「なんとなく気になる」「少し知ってみたい」と思うものはある?
生徒A:
マーケティングと、消費者心理と、ブランドが気になります。
先生:
その3つの中で、一番気になるのはどれ?
生徒A:
マーケティングです。
先生:
マーケティングの中でも、どのあたりが気になる?
生徒A:
広告とかSNSです。
先生:
伝え方や見せ方の部分が気になっているんだね。
生徒A:はい。そうです。
◎ポイント
生徒が「マーケティング」を選んでも、すぐに「商学部が合いそうだね」とは判断しません。
同じマーケティングでも、
商品を売りたい
魅力を伝えたい
人の購買行動を分析したい
企業戦略として考えたい
では、関心の方向が異なるからです。
STEP1では、キーワード別に深掘りの方向を整理した「見取り表(教師用ガイド)」を使い、生徒がその言葉の何に惹かれているのかを確認します。
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ここからは、「マーケティングに興味がある」と答えた生徒との面談を、ワークシートを使ってSTEP2からSTEP5まで続けます。
ロールプレイの続きを通して、次の流れを具体的に解説します。
関わり方から中心動詞を見つける
過去の経験から、得意の兆しを確認する
商学部・経営学部・経済学部へ仮接続する
興味を「大学で考えたい問い」に変える
面談結果を志望理由書につなげる
また、実際の面談で印刷して使える、次のPDF教材を付属します。教育に本気で向き合っている先生方にこそ、ぜひ使って頂きたい内容になっています。

・進路選択ワークブック(PDF・8ページ)
28の学問キーワードから始め、関わり方、中心動詞、過去の経験、大学で考えたい問いまでを、5つのSTEPで整理する教材です。面談前に記入してもらうことも、面談中に一緒に進めることもできます。
・生徒配布用ワークシート(PDF・8ページ)
表紙を省き、STEPごとに印刷してそのまま生徒へ配布できる形式です。
・キーワード別・深掘り教師用ガイド(PDF・3ページ)
生徒が選んだキーワードに対して、次に何を聞き、どの方向へ深掘りするかを整理した資料です。「マーケティング」を選んだ場合も、商品を売りたいのか、魅力を伝えたいのか、購買行動を分析したいのかを、分けて見取ることができます。
🎉現在、初期公開価格として1,480円 → 980円で公開しています(7月20日まで)。 初期公開価格で購入していただいた方は、今後追加する教師用資料や別パターンのロールプレイを、この記事内から確認・ダウンロードできます。
ここからは、実際の面談で使う流れを解説します
無料部分のSTEP1で「マーケティングに興味がある」と答えた生徒を例に、STEP5までの面談例と見取りのポイントを解説します。
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