05『目が覚めたら中世の騎士に囲まれていた件』
あ、雨が降っているのか…。
夜中に雨音で目が覚めてしまった。
何気なくバーカウンターのあたりを見ると
鎧を着た中世の騎士がいた。
・・・。
え?
カナダにいた頃の話である。
シェアハウスの半地下にあった私の部屋が浸水してしまい、当時付き合っていた彼の実家の半地下の部屋にしばらく泊めてもらうことになった。
そういえば私、カナダでは半地下ばかり住んでいた。
最初のホームステイ先も半地下だった。
小さな窓から外を見ると、目の高さに芝生があってキッズがサッカーしてたりして。
なんとも不思議な光景だった。
過去生、何かやらかして地下暮らしを命じられていたのだろうか。
囚われの身だったのか。
何かから隠れてひっそりと生活をしなければならなかったのか。
想像が膨らむ。
で、騎士の話に戻る。
格子の入った小さな窓の外は雨。
夜中なので真っ暗。
部屋も真っ暗。
なのに。
バーカウンターのあたりからボワァァァ~と何やら煙のように浮かび上がってきたのが鎧を着た中世の騎士だった。
全身、鎧で覆われているので顔なんて全く見えず。
怖くなって部屋を飛び出そうと入口のドアに視線をやると、なんとドアの両脇の壁からも 鎧を着た中世の騎士がボワァァァ~と浮かび上がってくるではありませんか💦
見る見るうちに輪郭がはっきりくっきり。
バーカウンターを再度見ると、もうひとり増えてる~!!
中世の騎士4名さま…。
どんどん輪郭もはっきりしてきてなんだか 少しずつ近づいている気もする。 こ、こわい。 心臓バクバク。
でも目が閉じられない。
閉じている間に目の前まで来そうだから。
ドアの両脇には騎士たちがいるけど、せーの!で走り抜けたら大丈夫なのだろうか。いや、近づくのも怖い。
完全に包囲されている。
細い目を限界まで見開きながら固まる私。
一体どれくらいの時間が経ったのだろう。
気がついたら寝ていた(笑)
朝、起きてすぐに彼のママさんに昨夜の出来事を興奮気味に説明した。
ママさんは信じてくれた。 優しい。
一方、 彼とパパさんは、 「寝ぼけてたんだよ」 「そんなわけないじゃん」 の一点張り。 冷たい。
ちなみに、その茶色い部屋。
最初に案内された時から薄暗くてジメジメしていて、本当はそこで寝たくなかった。
私のビビりぶりに仕方ないと思ってくれたのかその日から彼が部屋を交換さしてくれた。神経質な彼は一人で寝たい派なんでこんな状況だったんだけど、茶色の部屋で寝れるのがすごい。(鈍感やん。)
それにしても、あの騎士たちは何だったんだろうか。
西洋の中世の騎士だったから怖かったけど、でもまだマシだった。
もしあれが日本の甲冑姿の武士だったら、リアル過ぎて何倍も怖かったと思う。
海外だとやはりその土地柄、海外風の存在が視えるのかしらね。
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