【古典邦画】「夜の素顔」
マチ子&文子は最強である。吉村公三郎監督の、1958(昭和33)年の大映作品「夜の素顔」をYouTubeにて。脚本は新藤兼人。
幼い頃から、身を売られて芸者として育ち、自らの野望を叶えて舞踏会の花形師匠となった女(京マチ子)の半生と、同じく野望を持って師匠を越えようとする弟子(若尾文子)の、激しい女の情念と嫉妬溢るる物語。
策を練って泣き落とし、色仕掛けでスポンサーに取り入る京マチ子の師匠の不適な笑みが恐ろしい。ゾゾッとする。幽霊が現れる時のようなBGMが流れるし。
権威への反逆を目論み、封建的な家元制度を批判して、新しい日本舞踏を確立させた京マチ子の師匠は、弟子を連れて全国を公演して歩くが、借金がかさんで、邸宅まで担保に入れることに。
そこで若尾文子さん演じる赤線出身の内弟子が登場、師匠を裏切って師匠の男と寝て、手練手管で虎視眈々と師匠の地位を狙うという展開。
そして、新しくバレェを取り入れた舞踏劇の公演初日、京マチ子の師匠は長年の心労がたたって公演中、突然倒れて帰らぬ人に。
若尾文子さんの内弟子は、記者を前に「私が後を継いで参ります」と言い放つ。
コレもまた世代が変わる無常感と因果応報なのだが、若尾文子さんは、京マチ子ほどダイレクトに野望を感じないものの、あどけない表情の裏に秘めた野望が隠されていると思うと恐ろしいものがある。師匠も内弟子も、同じく、男に身を売ることで生計を立てて来た過去があるし。
浪花千栄子演じる師匠の育ての親が、師匠が赤線にいたことでユスリに来たのを、蹴っ飛ばして暴力で追い返すシーンも含めて、したたかな女の壮絶なバトルが見どころである。自分が師匠にしたことは、弟子にもされるのだ。










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脳出血により右片麻痺の二級身体障害者となりました。なんでも書きます。よろしくお願いします。