【古典邦画】「女の一生」
YouTube新東宝チャンネルで、新藤兼人監督の、1953(昭和28)年公開の作品「女の一生」を観た。主演は乙羽信子。
尺が足りねえくらいに、えらい展開が早いなぁと思ったら、再映縮尺版だったのかぁ。本来なら136分なんだね。残念。野村芳太郎監督版(1967年)は前に観たな。
モーパッサンの原作の日本版は、何回か映画化されてるけど、コレが一番古いのかな?
原作は、リアリズム文学の傑作だけど、結婚に夢と希望を持った女が、牛肉屋の好きな男と願い叶って結婚するものの、家の主人はたくさんの妾を持ち、奥さんもそれを黙認しており、怠け者の夫の放蕩・浮気で裏切られ、夫と浮気相手との間にできた子供を自分の子供として引き取って、信頼してた兄は“アカ”として特高に捕まり、さらに、子供は学徒動員で戦争に取られて、夫は妾と心中してしまい、最後は、せっかく戦地から帰った自分の子供にも出ていかれる、という踏んだり蹴ったりの苦悩の人生を歩む話だ。
すでに、今とは価値観が古いけど、浮気された妻がいう。「私の夢はメチャメチャに壊れてしもたんです。女は生まれた時から結婚の日だけを夢に描いて憧れて生きて来ます。一人の人をどんな風にして愛そうかとそればっかりを願い、愛されたいと願います。一旦、粉々に壊れたもんがまた元の姿に戻るもんでっしゃろか」。
でも、夫や家に裏切られても、夫が浮気した女中と仲良くして、若奥様として、自分で店を切り盛りするようになるから、まだ良いと思うけど、男ってホントにどうしようもないものだなぁ、と暗い気持ちになっちまった。
若い瑞々しい女から、物事をハッキリというキツいオバさん、そして、疲れ切った老婆と、乙羽信子の変貌ぶりがスゴい。たくさんの名優も出演している。


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脳出血により右片麻痺の二級身体障害者となりました。なんでも書きます。よろしくお願いします。