ひとつの作品が生まれるとき〜着物をまとい、美を表現するということ〜
一年前の六月に、私は静かに一歩を踏み出しました。
それは、「着物モデル」としての第一歩。
Instagramを通じて、あるカメラマンさんと出逢ったのが始まりでした。
ご縁に導かれるようにして、「着物モデル」として撮影していただくことになり──
気がつけば、私は初めての撮影の現場に立っていました。
けれど本当のところ、私はもともと写真を撮られることが得意ではありません。
カメラを前にすると、どこか表情がぎこちなくなってしまうし、
笑顔も、目線も、「これでいいのかな?」と不安でいっぱい。
まばたきも多くなってしまい、コンタクトで目が乾燥して、目を開いているのが辛くなったり。
もちろん、ポージングなんてまったくの初心者。
どう立てばいいのか、手はどこに置けば美しく見えるのか、さっぱり分からず──
ただただ戸惑いながら、撮影の時間が過ぎていきました。
しかも、着物をまとったまま同じポーズを保つのは想像以上に体力を使います。
振り返った姿勢のまま静止したり、背筋をのばし続けたり。
2〜3時間にも及ぶ撮影は、心地よい疲労とともに、静かな達成感を残しました。
それでも不思議なことに、撮影のたびに「もっと上手になりたい」という気持ちが芽生えていったのです。
回数を重ねるごとに、カメラマンさんからのポージング指導が嬉しくて、
自宅の鏡の前で手の動きや角度を研究してみたり、
“どうすれば美を表現できるのか”
他のモデルさんを観察してみたり。
そうやって少しずつ、撮られることが“表現”へと変わっていったのです。
私は「美しいもの」が大好きです。
美術館に足を運んで、静けさのなかで作品を見つめる時間が好き。
その一枚の絵画や、ひとつの彫刻にふれた瞬間、
魂がふるえるような感覚──言葉にできない「何か」が、自分の内側で確かに動き出す。
私にとって「美」は、ただの趣味や好みではなく、人生の軸になるほど大切なテーマ。
それは、呼吸をするように自然で、欠かすことのできないものです。
だからこそ、着物モデルという役割を通じて、「美」を表現したい。
その強い想いが、今の私を支えています。
・私という存在
・着物という日本の伝統芸術
・ポージングによる美の表現
・そして、カメラマンさんの感性とセンス
それらすべてが交わって、ひとつの「作品」が生まれる。
この創造のプロセスこそが、私にとってたまらなく魅力的なのです。
最近では、応援してくださる方の存在を、少しずつ感じるようになりました。
「着物は日本の芸術です。それをこんなにも美しく着こなしていて感動しました」 「まるで絵画のようですね」
「着物が似合いますね。美しいです」
そんな心のこもったメッセージをいただくたび、胸がいっぱいになります。
撮影中、足を止めて見つめてくださる方。
そっと声をかけてくださる方。
着物姿が「アート」として誰かの心に届くということは、
想像以上に深く、温かい喜びをもたらしてくれます。
いつものカメラマンさんたちに加えて、アメリカから来日された方とも撮影のご縁がありました。
異なる感性に触れ、まったく新しい私を引き出してもらえたのは、大きな驚きと感動でした。
ある日、「憂いを帯びた表情で」とリクエストされたとき、 言葉のない感情をどう表現すればいいのか──試行錯誤しながらも、 心の奥にある静かなものを引き寄せて、表情へと落とし込んでいく時間。
最近では動画制作に関心のあるカメラマンさんもいて、 「今度はショートムービーを作ってみようか」と、新しい挑戦にも胸が高鳴ります。
「こうしてみたらどうかな?」
「こんな表現も面白いかもしれないね」
そんなやりとりを交わしながら、創造が生まれていく現場。
それはまるで、小さな芸術祭のような喜びに満ちています。
実は私、「着物モデルです」と、自分の口で言うことに、ずっとためらいがありました。
それはただの気恥ずかしさだけではなく、
この役割が、私にとって若いころからの憧れであり、
心の深いところで、大切に抱いてきた存在だったからです。
でも、この一年で、数えきれないほどの作品が生まれ、 たくさんの方と出逢い、感動を分かち合ってきました。
だからこそ一年という節目を迎えた今、そっと“勇気”を手に取ろうと思います。
「私は、着物モデルです。」
これからも、美しさのその先を静かに描きながら、 “美の表現”への飽くなき探究を、丁寧に深めていけたらと思います。

🟪アートフォト着物モデル作品集はこちら
よかったらフォローして応援していただけたら嬉しいです🙏✨
🟪お着物の記事は、こちらのマガジンにまとめています。
⭐️Saka.先生の企画に参加しました。
(Saka.先生、一年を振り返る機会をくださり、ありがとうございます😌)
いいなと思ったら応援しよう!
理想世界を目指すための活動費にいたします。『戦争も犯罪も抑圧も心身の病気もなく、のびのびと無限にある自分の才能を開発し、ワクワク楽しみながら、その才能を周りの人に活かし、お役に立っている。
強み・才能で貢献し合い、みんなの才能が高いエネルギーで循環して、次元上昇を楽しんでいる』