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大学入学共通テスト 情報Ⅰの点数が面白いほどとれる本 0からはじめて100までねらえる

黄色本『情報Ⅰ』は448ページもあるのに、なぜ「用語網羅型」ではないのか

3年前、情報Ⅰの共通テストが始まる前に、インプレスから会話型テキスト(https://amzn.to/3UP14M9)を刊行しました。

今回のKADOKAWAの黄色本を見て、「以前の本と同じような方向性なのでは?」「なぜ本を増やすの?」と感じた方もいるかもしれません。

結論から言うと、同じ方向性の本であれば、お引き受けしていません。

今回のKADOKAWA「情報Ⅰ」黄色本は、以前とは異なる考え方で作っています。

教科書が変われば、扱われる用語も変わる

情報Ⅰには、令和7年度までは13種類、今年度からは17種類の教科書があります。

扱われるキーワードにも、かなりのばらつきがあります。そのため、共通テストが始まる前の私は、できるだけ多くのキーワードを教科書横断的・網羅的に取り上げることが大切だと考えていました。

しかし、実際に共通テストが始まり、出題内容や、かつての共通テスト「情報関係基礎」の作問者による文献を分析していく中で、考え方が徐々に変わりました。

共通テストでは、情報Ⅰを高校で学んだすべての受験生にとって、公平な問題であることが求められます。

特定の教科書にしか載っていない用語の定義を前提にする場合は、問題文中で具体的な説明が与えられる必要があります。

作問の考え方については、こちらの投稿でも紹介しています。

共通テストの作問の裏側

DIKWモデルを例に考える


たとえば、DIKWモデル(データ・情報・知識・知恵)は、ほぼすべての市販の参考書・問題集で扱われています。

しかし、用語の統一度が上がった令和8年度使用開始の教科書に限って見ても、DIKWの4段階すべてを扱っている教科書は、13種類中4種類です。
※これは、教科書の良し悪しを示すものではありません。

「データ」と「情報」までは、すべての教科書で扱われています。

もし共通テストで、「知識」や「知恵」に関する内容を基に考察する問題が出るなら、その定義は問題文中で示されなければならないでしょう。

もちろん、情報を学ぶ上でDIKWモデルは、多くの生徒に知っておいてほしい考え方です。

ただ、参考書でピラミッド状の階層図も含めてDIKWモデルを扱うと、1ページを要します。

共通テストで定義が与えられるであろう内容を1ページかけて掲載し、赤シートで隠して一生懸命に「知識」「知恵」の定義を覚えるべきなのか。

そこに生徒の学習時間を費やしてもらうべきなのか。

かなり自問自答しました。

黄色本では「知識を活用する演習」を優先した

黄色本では、そこにページを使うよりも、「既知の知識」(多くの教科書に共通する内容)と「既知ではない事柄」を組み合わせて考える問題を増やすべきだと判断しました。

日常生活の問題解決にも実際に役立つ問題です。

用語を絞ることで200ページ以上を演習問題に充て、最終的には共通テストと同レベルのオリジナル問題に取り組めるよう、ステップアップ方式で構成しています。

ただし、単に「情報科全教科書用語リストの総意率が0.5以上の用語(全体の3割)だけを載せる」という、機械的な方針にはしていません。

たとえば、PERT図は教科書における総意率が0.47程度です。

しかし、PERT図は私の作問経験上、日常生活の問題解決をテーマとした考察問題を作りやすく、図の見方を知っていれば、共通テストで与えられるリード文も素早く読み取れます。

そこで黄色本では、PERT図の見方をSTEP1(インプット編)で扱ったうえで、演習問題では生徒同士がPERT図を見ながら、どのようにキャンプの準備時間を短縮できるかを考える問題を用意しました。

大切なのは、用語を暗記した数ではない

大切なのは、用語をどれだけ多く暗記したかではありません。

多くの教科書に共通する重要な知識を深く理解し、リード文で与えられる「既知ではない事柄」と組み合わせて、「自分事」として考え、実際の日常生活の問題解決の場面で使えるようにすることです。

そのため黄色本は、多くの教科書に掲載されている用語に厳選し、浮いた紙面の200ページ以上を、「知識を活用する」「思考力を伸ばす」ための演習に充てています。

私の過去に執筆した本も含め、現在市販されている情報Ⅰ参考書とは、かなり違う路線かもしれません。

ただ、長い時間をかけて分析し、たどり着いた構成です。

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