the pillowsのこと
the pillowsが解散した。
活動35年という長い長い旅が唐突に終わった。
いや、唐突じゃなかったのかも。彼らの中、
特に山中さわおさんの中ではずっと前からこの終わりの瞬間を頭に描いていたのかもしれない。
pillowsを初めて知ったのは、本当のことを言うと彼らのオリジナルからではなく、彼らの楽曲のカバーからだった。
『シンクロナイズドロッカーズ』という、pillowsを敬愛するミュージシャンが集まって作られたトリビュートアルバムが出た時、pillowsのことはあんまり知らなくても、そこに参加した錚々たる面々を見てなんだかただ事じゃないぞと思った。
ストレイテナー、ELLEGARDEN、BUMP OF CHICKENにMr.Children、GLAYのJIROまでいる。いったいpillowsって何者なんだ??ろくに小遣いも持っておらず、YouTubeの存在も知らない中学生の私はTSUTAYAに走り、今まで探したことのないpillowsを見つけた。
どれを聴けばいいんだろう。なんかこれベスト盤っぽいな。そうして手に取ったfool on the planetをきっかけに私はthe pillowsにハマった。
時が過ぎて高校で軽音部に所属した私は入部説明会でいきなりバンドを組むことになった。ボーカル志望のМ君の希望でpillowsのコピバンやろうぜ!となり、このサードアイって曲をやりたいから、とMy FOOTのアルバムを借りた。
度肝を抜かれた。
なんだこのカッコいい曲!?
こんなに少ない音数なのにタイトでそして緊張感がある。その時初めてバンドアンサンブルってこういうコト!?と1人得心したのだった。
サードアイは今でも思い出したように家で弾くことがある。
20年近くファンでいるにも関わらず、ライブに行けることは無かった。それくらい常にチケットは争奪戦だったし、ライブハウスに拘っていたのだなと思う。昨年から今年にかけて行われたツアー「LOSTMAN GO TO CITY24-25」宇都宮公演で初めて
ライブに参加できたのだが、このツアー一言で言って「この曲ファン以外誰が知ってんねん」という曲をしこたま演るというファン垂涎の内容だった。それはコンセプチュアルであり、でも自然体でもあり35年という月日が許すpillowsとファンの関係性を分かりやすく表したライブだった。
勿論、この時点で解散が目前だったことは知る由もない。
バンドはただ長く続ければいいってものでもないよな、と思っていた。続けるだけなら、活動休止でもなんでもして解散しなければいい。
でも最近思う。何かを続けるという難しさ、しんどさ。そしてそれを止める決断を下す怖さ。
pillowsの愛され方は長く続けて来たこそのそれだとライブを見て思った。
喪失感はあるが、やりきったんだな、という安堵感もある。解散という節目に立ち会えたこともファンの特権だと思って、これからも残された曲を大切に聴いていこう。
35年間 本当にお疲れ様でした。
