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寝る前に「あること」をやめるだけ。潜在意識が勝手にほぐれる夜の1分ルーティン

「昼間はあんなに元気に動けていたのに、夜ベッドに入ると急に不安になる…」

「明日の仕事のことや、老後のお金のことばかり頭に浮かんできて眠れない…」

「今日も一日、大したことができなかったな…と自分を責めてしまう」

そんなふうに、布団に入ってから「ひとり反省会」が始まってしまい、気づけば夜中の2時、3時になっていた…なんて経験はありませんか?


こんにちは、としです。

前回の記事では、「他人の不機嫌で疲弊してしまう人が、自分を守るための心の境界線」についてお話ししました。

「職場の空気に呑まれなくなりました」「境界線のイメージがすごく役に立ちました」とたくさんの嬉しい声をいただき、本当にありがたく思っています。


さて、今回のテーマは、多くの現代人が毎晩ベッドの中で戦っている「夜のぐるぐる思考」についてです。

わたし自身、50代になるまでのサラリーマン時代、毎晩のようにこの「夜の不安」に襲われていました。

ベッドに入って目を閉じると、まるで見えない敵に囲まれているかのように、まだ起きてもいない最悪の未来や、今日自分がやらかした失敗ばかりが頭の中でリピート再生されて、朝まで一睡もできない夜を数え切れないほど過ごしてきました。

でも、安心してください。

夜になると不安が止らなくなるのは、あなたがネガティブな人間だからでも、メンタルが弱いからでもありません。

実はそれ、人間の脳と潜在意識が持っている「ある自然な仕組み」のせいなんですよね。

そして、その夜の苦しみを一瞬でほぐすために必要なのは、新しい努力をすることではありません。

たったひとつ、「あること」をやめるだけでいいんです。

今回は、2500年前にブッダが説いた「夜の智慧」と、武道(少林寺拳法)の身体アプローチを使って、今夜からあなたの潜在意識が勝手にほどけてぐっすり眠れるようになるライフハックをお伝えします。

今夜はどうか、ご自身を責めるのをやめて、ゆったりとした気持ちで読んでみてくださいね。




なぜ夜、布団に入ると「最悪の未来」ばかり考えてしまうのか?

昼間、仕事をしている時や家事で忙しい時は、それほど気にならなかったはずの悩みが、なぜ夜になると急に巨大な怪物のように襲ってくるのでしょうか?

これには、深層心理におけるとても明確な理由があります。

昼間の私たちの心は、仕事、スマホ、テレビ、人との会話など、「外側の刺激」に意識が向いています。意識が外に向いている間は、心の内側にある不安が表に出てくる隙間がありません。

ところが、夜になって部屋の明かりを消し、布団に入って静寂が訪れると……。

外からの刺激がパタリと遮断されますよね。

すると、昼間は忙しさの影に隠れていた感情や記憶が、静まり返った心の水面に一気にブクブクと浮き上がってくるんです。

つまり、夜に不安になるのは、あなたの心が壊れているからではなく、「昼間は外を向いていた意識が、夜になって自然と内側を向き始めた」という、ごく当たり前の心の作用なんですね。

ただ、問題はその「内側を向いた心」が、どこへ飛んでいってしまうかです。

疲れた心は、過去の失敗記憶をほじくり返したり、まだ来てもいない5年後、10年後の未来へ勝手にタイムスリップしてしまいます。

そして、存在もしない「最悪のシナリオ」を頭の中で鮮明に上映して、勝手に怯えてしまうわけなんですよね。




潜在意識を追い詰める「布団の中での一人反省会」

では、私たちが夜寝る前に真っ先に「やめるべきあること」とは何でしょうか?

それはズバリ、「布団の中での一人反省会」です。

真面目で責任感の強い人ほど、ベッドに入ってから、

「今日のあの言い方はまずかったかな…」
「結局、予定していたタスクが半分も終わらなかったな…」
「どうして自分は、いつもこうなんだろう…」

と、今日一日の反省や自己批判を始めてしまいます。

これ、本人は「明日のために反省している」つもりなんですよね。

でも、潜在意識の視点から見ると、これは「寝る直前の無防備な心に、猛毒を流し込んでいる」のと同じことなんです。

人間の潜在意識は、「眠りに入る直前の30分間に考えていたこと」を、眠っている間に何倍にも増幅して記憶に定着させるという性質を持っています。

寝る前に自己否定や将来の不安を反芻していると、潜在意識は「あ、この人は自己否定と不安が大好きなんだな!」と勘違いして、寝ている間にそのネガティブな感情をガッチリと脳に焼き付けてしまうんです。

その結果、朝起きた瞬間にズーンと身体が重く、目覚めと同時に理由のない不安に襲われる…という悪循環が完成してしまいます。

反省は、元気な昼間にすれば十分です。

夜の布団の中は、反省する場所ではありません。
今日一日を生き抜いた自分を、世界で一番甘やかして休ませてあげる場所なんですよね。




「今夜答えが出ないことは、今夜考えなくていい」──ブッダが説いた智慧

「でも、どうしても不安な考えが頭から離れないんです…」

そんなふうに悩んでしまうあなたに、ぜひ知ってほしいブッダの言葉があります。

ブッダは、人間が苦しむ理由を観察して、「考えること」と「悩むこと」はまったく別物だと見抜きました。


  • 考えること:解決に向けて、具体的な一歩や道筋を導き出すこと

  • 悩むこと:今この瞬間に答えが出ない問いを、同じ場所でぐるぐる堂々巡りさせること

夜中の布団の中で私たちがしていることの99%は、「考えている」のではなくて、ただ「悩んでいる(空回りしている)」だけなんですよね。

老後のお金の心配も、人間関係の悩みも、今夜ベッドの中で何時間苦しんだところで、1円も増えませんし、相手の気持ちが変わることもありません。

ブッダは、弟子たちにこう問いかけました。

「その問いに、今夜この瞬間に答えを出すことができますか?」と。

もし今夜答えが出ないなら、今夜はその問いをそっと地面に置いておく。

それは現実逃避でも逃げでもありません。
「今夜できる最善の選択は、しっかり眠って明日のためのエネルギーを養うことだ」という、極めて知恵ある判断なんですよね。

「今夜の自分には、何も起きていない」
「未来の心配を、今夜の自分に背負わせる必要はない」

この言葉を、ぜひ今夜のお守りにしてみてください。




今ここにある身体の感覚に意識を~頭の暴走を止める夜の脱力アプローチ

頭の中で妄想や不安が暴走している時、私たちの意識は頭のてっぺんに偏って、身体の感覚をすっかり忘れてしまっています。

私が長年修行してきた少林寺拳法には、「心は身体に宿り、身体は心に従う」という教えがあります。

荒れ狂う嵐の海の中で、船が流されないようにするために必要なのは、海底深くにドスンと下ろす「錨(いかり)」ですよね。

心にとっての錨とは、まさに「今ここにある身体の感覚」なんです。

心は簡単に過去や未来へタイムスリップして暴走しますが、あなたの身体は、1秒たりとも「今この瞬間」から離れることができません。

頭の暴走を止めるには、頭で考え事をするのをやめようとするのではなく、「身体の感覚に意識を引っ越しさせる」のが一番確実なんですね。

布団に入ったら、次の3つの感覚に順番に意識を向けてみてください。

【布団の中で身体の錨を下ろす3ステップ】

  1. 背中に触れている敷布団の「やわらかさ・温もり」を感じる
    自分の体重が、ずっしりと布団に預けられている重みを感じてみます。「あ、ちゃんと下から支えてもらえているな」と実感するだけで、心の緊張がふっと緩みます。

  2. 足のつま先の「温かさ」に意識を向ける
    頭に血が上っている時は、足先が冷たくなっています。足の指先をグーパーと軽く動かしてから、「じわ〜っ」と温かさが広がっていく感覚をただじっと味わってみてください。意識が足先に降りるだけで、脳の興奮がスーッと引いていきます。

  3. 「ふぅーーーーっ」とお腹がぺちゃんこになるまで息を吐ききる
    鼻から息を吸ったら、口から細く長く、ため息をつくように息を吐き出します。お腹(丹田)が沈み込んでいく感覚をただ眺めてください。

身体の感覚を味わっている間、人間の脳は未来の心配をすることができません。
身体という錨を下ろしてあげれば、心は自然と静寂を取り戻してくれるんですよ。




今夜ベッドでできる1分ライフハック──「今日はおしまい」と心をほどく言葉

最後に、今夜ベッドに入って電気を消した瞬間に、心の中で唱えてほしい魔法の儀式をお伝えします。

両手を胸またはお腹の上にそっと重ねて、こう呟いてみてください。

「今日の営業は、これにて終了!今日はおしまい。あとは明日の自分にお任せしよう」

お店に「準備中」の看板を出すように、あなたの心にも「今日の受付は終了しました」と看板を立ててあげるんです。

今日一日、思い通りにいかなかったことがあってもいい。
やり残したことがあってもいい。

だってあなたは、今日という一日を、途中で投げ出さずにここまで生き抜いてきたんですから。
それだけで、もう百点満点なんですよね。

今夜のあなたにできる最高の仕事は、あれこれ悩むことではなく、あたたかいお布団に包まれて、ぐっすり眠ることです。

「まあ、なんとかなるか」
「今日もお疲れ様、わたし」

そう自分に優しい許可を出して、安心しておやすみなさいの時間を迎えてくださいね。




おわりに

夜になると不安で眠れなくなってしまうあなたへ。

それはね、あなたが誰よりも真面目で、自分の人生や周りの人を大切に思っている証拠なんです。
どうでもいいと思っていたら、夜中に悩んだりしませんからね。

あなたのその真面目さや誠実さは、本当に素晴らしい美徳です。
だからこそ、その優しさを、今夜は自分自身のために使ってあげてください。

夜明けは、あなたが何もしなくても必ずやってきます。
どんなに長い夜も、永遠に続くことはありません。

今夜はもう、重たい荷物を全部床に置いて。
あたたかい布団のぬくもりの中で、あなたの心と身体を優しく休ませてあげてくださいね。




【最後まで読んでくださったあなたへ】

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  • 「夜ベッドに入ると、こんなことを考えてしまう」「この呼吸法をやってみたら眠れた」など、あなたのお気持ちやご感想があれば、ぜひコメント欄で気軽に教えてくださいね。ひとつひとつ温かい気持ちで読ませていただきます。

  • 次回は、「『やりたいことが分からない』が消える深層心理の知恵──ブッダが教える、自分らしさを取り戻す心の整え方」をお届けする予定です。どうぞお楽しみに!

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