見出し画像

なぜ冥王星は「第9惑星」ではなくなったのか?東大宇宙博士がやさしく解説

「水金地火木土天海……あれ、冥王星は?」 実は20年前、冥王星は惑星の仲間から外れてしまいました。

2月18日は「冥王星の日」です。1930年(昭和5年)のこの日にアメリカの天文学者クライド・トンボーが冥王星を発見したことに由来します。

かつては太陽系第9惑星として親しまれていた冥王星。
しかし2006年、冥王星は「準惑星」という新しいカテゴリーに分類されることになりました。

どうして冥王星は惑星の仲間から外れてしまったのでしょう?

[バナー画像:ふわぷか / PIXTA(ピクスタ)]

宇宙は「暗記」するものではなく「楽しむ」もの

「最新の宇宙の常識」や、教科書には載っていないワクワクするような話を、博士との対話形式で分かりやすく解説してくれるのが、書籍東大宇宙博士が教える やわらか宇宙講座です。

以下、書籍『東大宇宙博士が教える やわらか宇宙講座』から、なぜ冥王星が惑星から外れてしまったのか、博士が主人公トーコに分かりやすく解説している箇所を無料公開いたします。


なぜ「冥王星」は9番目の惑星から外されたのか?

博士:ここで冥王星についても触れておくことにするね。

トーコ:冥王星については、あまりよく知らないかも。

博士:冥王星は、海王星よりも遠くにあって、月よりも小さな天体だ。かつて冥王星は9番目の惑星だったけど、2006年に惑星から外されてしまった

トーコ:どうして惑星ではなくなってしまったんですか?

博士:もともと冥王星は異端の存在で、太陽をまわる通り道がゆがんだ形(楕円)だったんだ。

トーコ:9つもあれば1つくらいゆがんでいても不思議じゃないですよね。

博士:じつは、もともと惑星には定義がなかったんだ。観測技術の向上によって冥王星と似た天体が見つかりはじめたときに、「惑星とはどんな天体か」をきちんと決めることになった。

トーコ:それで仲間外れになってしまった?

博士:冥王星を惑星として残そうとすると、「ケレス」「エリス」という天体と、冥王星の衛星「カロン」も加えて、惑星が12個になってしまうところだったんだ。

トーコ:呪文が「スイ・キン・チ・カ・モク・ドッ・テン・カイ」じゃなくなるってことですか?

博士:新しい呪文は「水・金・地・火・ケレ・木・土・天・海・冥・カロ・エリ」となる。

トーコ:あ〜、なんかリズムが良くないですね。同じ12個なら、干支のほうがしっくりきます。

博士:困ったことに冥王星に似た天体が新しく発見される度に、惑星が増えていく可能性もあったんだ。それに数の観点だけでなく、質の観点からも「8個の惑星」と「冥王星のような天体」は区別すべきだとされた。最終的には、国際天文学連合の総会で次のように「惑星の定義」が決められた。

惑星の定義とは?
(1)太陽のまわりを回っている
(2)自分の重力で丸い形をしている
(3)通り道から他の天体を蹴散らしている

博士:ひと言で表せば、惑星は「太陽を回る大きくて丸い天体」ということになる。十分に大きければ、自分の重力によってほぼ丸い形になる(2)。通り道に別の天体があっても、重力で引き寄せて吸収したり、はじき飛ばしたりできる(3)

トーコ:冥王星は何がダメだったんですか?

博士:(3)の条件だけ満たしてなかったんだ。(1)(2)を満たすけど、(3)だけ満たさないものは「準惑星」と呼ばれることになった。準惑星は「太陽を回るそこそこ大きくて丸い天体」だ。

トーコ:冥王星は、あと一歩、惜しかったんですね。

博士:現在、準惑星は、冥王星に加えて、さっき名前の出た「ケレス」と「エリス」、その後追加された「マケマケ」と「ハウメア」を合わせた5つとなっている。


▼公式サイトで、さらにワクワクする中身をチェック!▼
(無料の「試し読み」もできます📖)
東大宇宙博士が教える やわらか宇宙講座』 井筒 智彦(著)


各種SNSからも情報を発信していますので、こちらもぜひチェックしてみてください!

X(旧Twitter)
https://twitter.com/toyokeizai_book

Instagram
https://www.instagram.com/toyokeizaibooks/

TikTok
https://www.tiktok.com/@toyokeizai_book

LINE
https://page.line.me/278yooqw

いいなと思ったら応援しよう!