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UVERworld「一人じゃないから」歌詞の意味を解釈|曲名が一度も出ない歌

UVERworldの「一人じゃないから」を初めて通しで聴いたとき、サビの言葉が頭から離れなかった。
間違いだらけで良い、と言った直後に、現実を変えると言う。
ふつうに考えたら逆のことを言っている。
歌詞を何度も読み返して、やっと順番が見えた。
しかも調べていていちばん驚いたのは、曲名が歌詞の中に一度も出てこないことだ。
タイトルにしかない言葉が、どうしてタイトルになったのか。
その意味を、言葉の並びから追いかけていく。

UVERworld Hitori Janai Kara sub español

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「一人じゃないから」の基本情報

リリース日:2006年5月17日

収録シングル:Colors of the Heart

収録アルバム:BUGRIGHT(2007年2月21日)

作詞:TAKUYA∞

作曲:TAKUYA∞

UVERworldのメジャーデビュー曲「D-tecnoLife」が2005年7月6日、1stアルバム「Timeless」が2006年2月15日。
一人じゃないからは、そのすぐあとに出た曲になる。

ただし、どんな気持ちで書いたのかをTAKUYA∞本人が語った記録は公表されていない。
制作の裏話も、ライブでの扱われ方も、確認できる資料が見つからなかった。
だから歌詞そのものを読むしかない。
ここから先は、そこから読み取れることと、私の解釈になる。

「一人じゃないから」はどんな曲か

大きく分けて、景色が二つ出てくる。
1番は育った町。
2番は東京。
同じ「上を見る」「時間の流れ」という項目で、答えだけがきれいに裏返る。

そのあいだに、同じサビが何度も挟まる。
サビでいちばん繰り返されるのは、次の一行だ。

自分が自分であるために

1コーラスの中だけで何度も出てくる。
つまり景色の歌に見えて、中身は自分の話だと思う。

そして最初に書いたとおり、曲名は歌詞に一度も出てこない。
「一人じゃないから」という言い方は、理由を言う形で終わっている。
「〜だから、どうなのか」の続きが、歌の中には書かれていない。
この空白が、歌詞の意味を考えるときの入り口になる。

一人じゃないからの歌詞の意味を読み解く

1番の歌詞の意味:光は少ないのに、星はよく見える

1番の舞台は育った町だ。
町の光は「まばら」で、時間の流れは「スロー」。
帰り道に寄った公園からは、星が無数に見える。

派手なものは何もない。
でも見えるものは多い。
ここは大事な前提になる。
あとで出てくる東京と、ちょうど正反対だからだ。

仲間の書き方も具体的だ。
道をはずしたときも、気づけたときも、隣にいた相手。
今も隣でリズムを刻んでいる。
バンドでたとえるなら、ドラムとギターの関係に近いと思う。
同じ音は出していないのに、テンポだけは合っている。

なお、UVERworldのメンバーに幼なじみが多いのは事実だが、歌詞がそれを題材にしているという裏付けはない。
そう重ねて読むこともできる、という程度にとどめておきたい。

2番の歌詞の解釈:光が増えるほど、見えるものが減る

膨大なネオン街が放つ光

光の量だけなら、東京のほうが圧倒的に多い。
なのに見上げて見えるのは薄暗い雲だけだ。
1番では星が無数に見えていた。
同じ「上を見る」なのに、結果が逆になっている。

時間の扱いも逆だ。
1番はスロー、2番は時間に追い越される。
さらに東京側にだけ、体の描写が足される。
凍える、麻痺していく。
地元のパートに体の不調は一度も出てこない。

だから歌詞は、田舎と都会のどちらが偉いという話をしていない。
まわりが明るくにぎやかになるほど、本当に見たいものが見えなくなる。
書かれているのはそこだと思う。

ここでいう東京は、実際の東京だけを指さなくていい。
判定の基準は歌詞がくれている。
光や情報が増えたのに、見えるものが減っている場所。
通知の数は増えたのに、自分が何をしたかったか思い出せない。
あの状態も、たぶん同じ場所だ。

孤独の歌詞に残る「俺たち」という言葉の意味

人ごみの中で孤独が増す
東京が染めてく俺たちの心

歌詞の中で、私がいちばんぐっとくるのがここだ。
孤独が増す、と言った次の行が「俺の心」ではない。
「俺たちの心」になっている。

いちばん寂しい場面なのに、言葉が一人に戻りきらない。
寂しさが消えたわけではない。
寂しいまま、隣に誰かがいる。
曲名とつながるのは、たぶんここだと思う。

「染めてく」という言い方にも意味がある。
一瞬で染まるのではなく、じわじわ進んでいる最中だという書き方だ。
気づいたときには、もう少し染まっている。

サビの歌詞の意味:変えないのは自分、変えるのはまわり

サビは一見すると、逆のことを二つ言っている。
間違いだらけで良い、と言いながら、現実を変えると言う。

望んじゃいない現実を 変えてく強さを

よく見ると、対象が違う。
「良い」と言われているのは自分のほうだ。
信じてきたもの、自分の性格。
変えると言われているのは自分の外側、まわりのほうになる。

つまり順番はこうだ。
自分は変えない。
変えるのはまわり。
矛盾ではなく、役割分担になっている。

合唱コンクールで、練習している曲がつまらないと思ったとする。
黙って合わせるのがいちばんラク。
「自分の感覚がおかしいのかも」と自分を直すのが二番目にラク。
一人じゃないからが選んでいるのは三番目、「つまらないと思う、別の曲にしない?」と言うほうだ。
しかも自分が間違っているかもしれないと思いながら言う。
だから先に「間違ってていい」が必要になる。

なお「望んじゃいない現実」の中身は、歌詞の中で具体的に説明されない。
共通しているのは、自分で選んでいないのにそうなっている、という点だけだ。

歌詞の核心となるフレーズ3つ

歌詞の解釈①:間違いだらけでいいと言い切る意味

大間違いだらけで良い

「間違えてもドンマイ」という慰めだと読むと、意味がずれると思う。

理由は並びにある。
この一行は単独で出てこない。
繰り返される部分をぜんぶ確認すると、直後には必ず、自分らしくあるため、という理由が付く。
間違いを認める理由が、毎回きちんと書かれている。

だから読みとしては、正しさの保証がなくても自分でいることをやめない、という宣言になる。
同時に、動き出すための準備でもある。
自分が正しいと確信できるまで待っていたら、一生動けないからだ。

その代わりに失うものもある。
技術ではなく、「これで合ってる」という安心のほうだ。
部活のフォームと同じで、みんなと同じやり方なら、下手でも「やり方は合ってる」と思える。
自分のやり方だと、誰も保証してくれない。

歌詞の解釈②:やらされて作るのは嫌だという歌詞

作らされるなんて まっぴらごめんだ

「作る」ではなく「作らされる」。
受け身の形になっている。
誰が作らせるのかは書かれていないが、作らせてくる何かがある形で書かれている、ということまでは言える。

歌詞の中で語り手が実際にしている行動は、たぶんこれ一つだけだ。
誰かと戦う場面も、抗議する場面も出てこない。
まわりが望む形のものを出すのをやめて、自分たちが本当だと思うものを出す。
それだけ。
地味だけれど、一人じゃないからで唯一の抵抗はここにある。

日常に置き換えると、こうなる。
面白くないのに笑う。
好きなものを「ダサくない?」と言われて、言わなくなる。
進路希望に、親が納得する学校を書く。
一回ずつは小さいし、その場では正しく見える。
でも積み重なると、自分がどんな人間だったか自分でもわからなくなる。

「自分らしくいる」の意味も、ここで決まると思う。
特別な個性を持つことではない。
出すものを決めるのが自分かどうか、という話だ。

歌詞の解釈③:欠点をそのまま抱える終盤の意味

考えすぎる性格も 馴れ合いができなくても

ここを「馴れ合わない俺、カッコいい」と読むのは、たぶん違う。

理由は言い方にある。
「〜くても」は、自分でマイナスだと思っているものに付ける形だ。
「背が低くても」と同じ。
つまり語り手は、考えすぎることも、人とうまく混ざれないことも、自分の欠点だと思っている。

そのうえで、直すとは一度も言わない。
全部まとめて「良い」の側に入れてしまう。
欠点だと思っている。
でも直さない。
直したら自分でなくなるから。
この順番が大事だと思う。

そしてここで初めて、それまでぼんやりしていた「間違い」に中身が入る。
景色の話が続いたあと、終盤で自分の性格が名指しされる。
外側から内側へ、視点が折り返す場所だ。

解釈が分かれるポイント

曲名「一人じゃないから」の意味はどこにかかるのか

「〜から」は理由を言う形だ。
理由がある以上、その先があるはずになる。
歌詞の中で繰り返し目的として掲げられているのは、自分が自分でいること、それだけだ。
だから消去法でそこにつながる、と読むこともできる。
一人じゃない、だから自分でいられる、という形だ。

一方で、曲名が歌詞に一度も出てこない以上、つながる先を一つに決めきれない、という見方もある。
仲間のことも、地元のことも、信じることも、作る態度も、ぜんぶ外からゆるく照らしているだけかもしれない。

私は、理由の形で終わっていて続きは歌の外にある、という事実だけ押さえておけば十分だと思う。
どちらで読んでも、聴こえ方はそんなに変わらない。

「変えてく強さ」と「変えられる強さ」の歌詞の違い

最後のブロックだけ、言い方が変わる。
「変えてく強さ」が「変えられる強さ」になる。

ここからは想像だが、「変えてく」はやるという意志、「変えられる」はできるようになるという力の話だと読める。
歌の終わりで、決意から実力へ話が移ったのかもしれない。
ただし歌の言い回しがたまたま変わっただけ、という可能性も同じくらいある。

語り手は今どこにいるのか、という解釈

歌詞は現在地を書いていない。
ただ、1番の語り出しが思い出を話す形で始まること、東京パートの締めが進行中の「染めてく」であることを合わせると、地元=思い出す場所、東京=今いる場所、と読むのが自然だと思う。

一人じゃないからが刺さる人へ

進学や就職で場所が変わった人。
まわりに合わせているうちに、自分が何を好きだったか思い出せなくなった人。
そういう人に強く届く曲だと思う。

地元は「帰る場所」というより「確認する場所」なんじゃないか。
久しぶりに会った友達に「お前、変わったな」と言われる。
その一言だけで、次の日から少しやり方が戻る。
引っ越して帰るわけじゃない。
ただ、目盛りを合わせ直しに行く。

そして曲名だ。
歌詞はずっと寂しいままで、最後まで孤独は消えない。
じゃあ何が一人じゃないのか。
私は、試合に負けた日の帰り道みたいなものだと思っている。
全員バラバラにへこんでいて、慰め合いもしないけれど、誰も先に帰らない。
寂しさは消えていないのに、人数は減っていない。
それが「一人じゃない」ということだと思う。

よくある質問

Q. 一人じゃないからの歌詞はどんな意味ですか?

環境が変わっても、自分の中身を明け渡さないための歌だと読める。
サビが言っているのは「そのままでいい」でも「変われ」でもない。
自分は変えないまま、望んでいない現実のほうを変えにいく、という順番だ。
そのために先に、間違いだらけでいい、と言っておく。

Q. 一人じゃないからは、なぜ歌詞に曲名が出てこないのですか?

理由は公表されていない。
歌詞から言えるのは、タイトルが理由を言う形で終わっていて、その続きが歌の中に書かれていない、ということだけだ。
私は、答えを歌の外に置いたことで、聴く人それぞれの「隣にいる誰か」に当てはまるようになっていると思う。

Q. UVERworldの一人じゃないからは何に収録されていますか?

2006年5月17日発売のシングル「Colors of the Heart」に収録されている。
その後、2007年2月21日発売の2ndアルバム「BUGRIGHT」にも入っている。
初期のUVERworldを掘るなら、どちらからでも聴ける。

「一人じゃないから」が収録されているCD

Colors of the Heart

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BUGRIGHT

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まとめ

一人じゃないからの歌詞の意味は、サビの順番を押さえると一気に見えてくる。
良いと言っているのは自分のこと、変えると言っているのはまわりのこと。
この二つを分けて読むのが、解釈の出発点になると思う。

そして「〜くても」という言い方が示すとおり、語り手は自分の欠点をちゃんと欠点だと思っている。
思ったうえで、直さないと決めている。
強がりではなく、覚悟に近い。

UVERworldの曲の中でも、一人じゃないからは派手ではない。
それでも、まわりに飲み込まれそうな時期にこそ効いてくる。
寂しさは消えないまま、それでも隣に誰かがいる。
その状態をここまで正直に書いた歌詞は、そう多くないと思う。

最後に。
ここまで読んでもらえたということは、「一人じゃないから」がかなり刺さっている人だと思います。

「一人じゃないから」の話を、直接できる相手はまわりにいますか。

UVERworldが好きな人たちでオフ会をやっています。
どこで泣いたとか、どの一行が刺さったとか、そういう話を延々できる場です。
一人で来る人がほとんどなので、知り合いがいなくても大丈夫です。

開催情報はLINEでお知らせしています。

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