行間を訓む vol.51 生誕祭記念 ~ 釣鐘ふうり 「 カンパニュラを響かせて 」 編 ~
プロローグ
こんふうり~🎐🌿お歌が大好きな Vsinger の種、「釣鐘ふうり」さん。6月18日に誕生日を迎えられました。おめでとうございます!!🎊🎂🎉今回は生誕祭の良き日に彼女のオリジナル曲を題材とさせて頂きました。
そんなふうりさんについて僭越ながら簡単にご紹介させて頂きますと、2020年6月に配信アプリREALITYにて活動を開始され、ほぼ毎日配信を継続されてきました。持ち前の涼やかで癒やし系且つ可憐な声を活かし、オリ曲だけでワンマンライブをすること・ボカロになることを夢に活動しておられます。
さて、今回はそんな彼女の1stシングルで3年前の2022年6月にリリースされたオリジナル曲「カンパニュラを響かせて」となります。「カンパニュラ」とはふうりさんのキービジュアルにも使用されているお花のことです。風鈴草とも言い、ラテン語で「小さな鐘」を意味する釣鐘草(=カンパニュラ)は風鈴草が属するキキョウ科ホタルブクロ属の植物の総称とされています。カンパニュラの花言葉には「感謝」・「誠実な愛」・「共生」・「思いを告げる」等が挙がります。まさに彼女の名を体現したようなタイトルですよね。
未だ聴いたことが無いという方は下記から聴けますのでどうぞ▼
カンパニュラのように涼やかで可憐な声で癒しをお届けしたい
――― まさにその言葉がぴったりな歌とMVだったのではないでしょうか。彼女が響かせ続ける思いとはどのようなものなのか。早速次の章から歌詞の内容に注目してみましょう。
注)セクション分けや歌詞の内容の考察ついてはあくまで筆者の個人的主観です。私自身は専門家でも何でもありません。もしかすると表現や言葉使い等に間違いもあるかもしれませんし、解釈違いが起こることは否めませんので万一の場合はご容赦ください。
歌詞訓み(§1)
特別で派手な能力は 持ち合わせてはいなかった
華やかで目立つ服装は 似合わないから着なかった
風鈴の音に誘われて 新世界に迷い込んだ
普通でいい 自分らしい 何かを見つけたくなった
人と違う特別な能力を持っているわけでもなく、かと言って華やかで目立つ服装で自分を着飾ることも自分のスタンスには合わなかった。そんな時、風に乗って運ばれてきた涼やかな音色に誘われて、見たこともない世界を目の当たりにした。こんな自分でも良いんだ、じゃあ自分らしい何かを見つけることが出来るんじゃないかと思ってさらにこの世界を歩いてみようと決めた。
ひゅるり 吹き抜ける風と混ざる土の香り
刹那 密かに芽吹き始める
他人の気持ちに振り回されても
私は 私を 大事にしたいから
刹那、吹き抜ける風に混じったのは新たな世界の土の香りだった。その時、私の心に芽生え始めるなにかを感じた。
自分ではない誰かに気持ちだけは振り回されたとしても、目立たずとも自然体な自分を大事にして行きたいから。
か細い風鈴の音が埋もれてく でも チロチロリン チロチロリン
耳を澄ませば君も聴こえてくるでしょう
特別じゃない私だけの音を ほら チロチロリン チロチロリン
共鳴してる君の傍で
都会の喧噪に身を置けば、風鈴の音などか細くて埋もれてしまうことが多いけれど、よく耳を澄ませばきっと聴こえてくるはず。
高すぎるわけでもなく、低すぎるわけでもない、どこか芯のある私だけの奏でる音が君の元に届きますようにと願いを託して。気がつけばほら、君の傍で共鳴してる。
歌詞訓み(§2)
自分のやりたいことって何だろう?
自分らしいって何だろう?
何回も何回も おんなじこと考えちゃうよ
はぁ。
ふと考えてしまうときがある。「自分が成したいことはなんだったのか?」流れ流れて「 『私らしさ』って何だったんだろう?」と立ち止まって、何度も何度も同じ事ばかり考えて溜め息ばかりついてしまう。
ありのままの自分 世界にただ一つ
ほんとにそれでいいのかな?
それだけで、いいのかな…?
ありのまま、着飾らない自分。オンリーワンで世界にふたつとない形であればと思って進む毎日だけど、本当にそれが自分の望む答えなのかと自問してしまう。自分が見えていなかっただけで、ほかの選択肢もあったんじゃないかと思うときもある。
ひゅるり 吹き抜ける風と混ざる土の香り
今日も 花の芽が伸び続ける
出来ることはこれから増やせばいい
私は 私を 好きで居たいから
風と共に運ばれてくる新たなる思い。その度に芽吹いた気持ちが沢山の花の芽となって伸びゆく毎日。器用じゃないから、少しづつやれることを増やして、花の芽に水を注ぐ回数を増やして行こう。私が私らしく在るためのペースを保ちながら。
敵わないなと心が折れてくる でも チロチロリン チロチロリン
耳を澄ませば君も聴こえてくるでしょう
焦らずに私なりの幸せを ほら チロチロリン チロチロリン
共鳴してる君の傍で
それでも思うようにならないことは数多くあって、心にだんだんヒビが入って折れそうになる。でも、そんなときこそ耳を澄ませて癒やしの音色を探してみよう。
焦ってしまっては元も子もない。「風鈴のようにか細いけど確かな安らぎの波動」は、求め合うときに共鳴し涼やかに響き合う。気づけば君の傍にいるかもしれない。
理屈じゃない微熱の衝動 フクザツなこの心
最高も最悪も 丸ごと響かせ上等
木の根のように簡単に解けないほど複雑に入り組み、最早理屈では語れないレベルで芽生えた小さな志と、それによって突き動かされる心。その波動は天に昇るほど高揚するときの気分も、地に堕ち伏すときの気分も全てひっくるめて響かせてしまえ。批判だって上等、迎え撃つ覚悟で。
歌を歌ってみたくなった
花を咲かせてみたくなった
出来そうだって思えた瞬間に
自分の歌を世界に響かせたくなった。
心に芽吹いた志を花開かせたくなった。
今なら出来ると確信した、この瞬間なら ―――
か細い風鈴の音が埋もれてく でも チロチロリン チロチロリン
鳴らし続けてみれば聴こえてくるでしょう
耳を澄ませてくれた君に届け ほら チロチロリン チロチロリン
カンパニュラ 君と響かせて 君の傍で
様々なの音で溢れたこの世界では私の音はか細いかもしれない。風鈴のような小さな鐘かもしれないけれど、絶えず鳴らし続ければ君の元へ届くかもしれないから。
耳を澄ませてくれたあなたの為にも「チロチロリン」と感謝を込めて小さな釣鐘を君と共に鳴らして、響かせてゆこう。これからもあなたの傍で。
エピローグ

――― 大きな鐘ではないかもしれない。大きな音ではないかもしれない。広い世界では小さいかもしれないけど、自分らしさを失わず、まだ見ぬリスナーに向けて響かせる音色は、きっと誰かの心に響いてチロチロリンと涼やかな音色を立てて共鳴しあうことでしょう。
さて。風鈴と言えば夏の風物詩ですが、皆さんの家に風鈴はありますか?ちなみに私の家にはありませんでしたし、「祖父母の家にはあった」等のエピソードトークすら無いレベルなので、皆さんも風鈴の音に触れる機会は現代社会において、特段都会に暮らしているとなればとても限られてくるのではないでしょうか。
涼やかな音色を奏でる風鈴ですが、それ自体が扇風機や冷房のごとく風を放つ訳では無いので、物理的に涼を取ることは当然できませんよね。しかしそこに「小さな庭のある縁側に和室の戸を開けて腰掛ける様子」「蚊取り線香の匂い」「冷たい飲み物」といった要素を足していくと、より「夏らしさ」が出てきます。そこに刹那、通り抜ける風が風鈴を鳴らすと、暑がりながらも目を閉じてすぅーっと気持ちを落ち着かせることができ、「夏だなぁ」と季節を感じて悦に浸る構図が出来上がります。その様子と風鈴が奏でる音色は、そこに佇む人のみならず、近くを通る人やその音色を聴いた人も「おや、風鈴の音だ。どこからだろう」と思わず耳を澄ませさせる。自然と心の何処かで癒やしを求めるのです。
プロローグでお話したカンパニュラは「小さい鐘」即ち「風鈴」。癒しの音色は小さく、家の中でも小さなアイテムかもしれないけれど、「あれば心が安らぐ存在」と言えるでしょう。風林草も花瓶に生けて机に飾ればどことなく安らぎをもたらしてくれる。そんな健気で美しく、どこかはかなげだけど存在感はしっかり放っている。私達の何気ない日常はそうやって知らず知らずのうちに豊かに彩られているのでしょうね。
――― あなたにとっての「カンパニュラ」はどんな存在ですか?
釣鐘ふうりさんのチャンネルとXは下記となります ▼
釣鐘ふうり X(旧Twitter):https://twitter.com/tsurigane_fuuri
それではまた次回の「行間を訓む」でお会い致しましょう!
今日もどこかで響くカンパニュラの音色🎐 ―――
2025.06.18. つなな
