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THE KEBABS 新譜 ライブレポ


昨年はVo&Gtの佐々木のa flood of circleがデビュー15周年、Ba&Voの田淵のUNISON SQUARE GARDENは結成20周年と大忙しながらも6月までに新曲を作るというチャレンジ的なワンマンライブ「締切」を敢行し、新曲が増えてきた THE KEBABS。
4月からそれらの新曲をまとめてアルバムを作成し、会場限定のみの販売する今回のツアータイトルは「新譜」。

新年度が始まったばかりでやや気分が落ち気味だからこそ、頭を空っぽにして楽しめるケバブスのライブをずっと楽しみにしていた。


19:00 ケバブスお馴染みの前説が始まる。

「皆さんにお願いするのは一つだけ。周りの皆様のご迷惑にならないように、強いて言うならウチの佐々木がそちらに向かうかもしれません笑」と笑いを取りながら、開演する。


お馴染みのSEとともにメンバーが登場。
田淵はお茶割りを佐々木はハイネケンを持って登場した。
普段はビールの田淵、お茶割りの佐々木だったので持ってきたお酒にまず驚いた。

Dr.鈴木が4度シンバル叩くといきなり佐々木と田淵の力強い歌声で始まる 夢がいっぱいでスタートする。
盛り上がり方がすごい。自分と同じでやはりみんなTHE KEBABSを心待ちにしていたんだ。
"腹減った 生きてるじゃん ぎゃーっと騒ぐぜ"に続いてギャー!!の大合唱。
頭を空っぽにして楽しめる。これがケバブスだ。
「We're tasty Rock Band  THE KEBABSがやってきたぜぇ!」と佐々木が叫ぶとTHE KEBABSがやってくるへと続く。
佐々木の声を聞くと胸が昂る。やはり彼の声そのものがロックンロールだなと感じた。

「渋谷の街に!イカしたやつらが!」と歌詞を変えて歌う。
超実力者4人衆を普通にライブハウスで見れるのもケバブスだから、そしてそんな実力者達がただ楽しくをテーマに音楽をやるとこんなにもカッコイイ。やはりセンスって大事。

久々のケバブスに酔いしれていると、新曲「ジェットが飛ぶぜ」で目が覚める。
先日のインスタライブでも、1つ前の公演のライブ映像でも見たけれど、疾走感があるこの曲がアルバム1曲目に選ばれたことに納得する。
"イカした奴らがこの世に生まれた80年代  CDってやつがとにかく売れてた90年代
ロックは死んだかもしれない  けれど生きてることを誇り散らかす" という歌詞が素晴らしい。
CDを買う文化が廃れ始めてきてる昨今、田淵を筆頭にCDを買うべきと声を上げ続けてきた。

今回のツアーは会場限定でCDを売り、サブスクにも出さない。
ユニゾンやフラッドでは出来ない芸当だろう。
ケバブスだから出来た手段。この歌詞を聞くとCDを買う我々を肯定してくれる気がして嬉しい。


休憩を挟み、すごいやばいで再び盛り上がる。
ケバブスのワンマンではほとんど演奏される。アッパチューンでは無いけど口ずさみたくなる。

「それじゃあ新曲から、少しエロいやつを」と佐々木が言うと新譜よりお布団の中からを披露する。
去年のヒトリエとの対バンでも聞いた。ケバブスらしいシンプルな進行の真っ直ぐなロック。
あれ、こんなにカッコよかったっけ?と思うほど佐々木と田淵のツインボーカルは気持ちいいし、ドラムのセッションやギターのキメ分かりやすいカッコ良さがある。
続いても新譜よりハワイの暮らしは初聞き。
新井のギターは南国というか楽園を感じさせるような柔らかい音を立てており、田淵のコーラスは
"Happy Happy Let's go Heaven"や"Island Let's go"は気の抜けたおちゃらけた感じで歌っており、遊び心満載だ。
佐々木が「うれしい!」を連呼したならば、うれしいきもちである。
"めちゃめちゃうれしい やる気が出てきちゃう"
絶対にフラッドやユニゾンでは歌わない歌詞。
それでも憂鬱な4月、この曲を聞くとこのライブのために頑張れてこれたなぁと思うわけである。

そんな4曲をぶちかました後、佐々木は突然
「自我の損失してます?」と投げかける。
突然なんなんだ…と大勢が戸惑っている中、
「した方がいいですよ。自我の損失。今年の目標ですね。」とほくそ笑む。

「あんまり意味無いこと言ったんで、次はめちゃ意味のある曲をやりま〜す」と言って放たれたのはこちらも新譜より やっぱチョキである。
2022リリースのアルバム「セカンド」収録の『ジャンケンはグー』のアンサーソング。
"サイドバンドにありがちな歌"にしてはカッコイイし、田淵のラップパートを聞けるのもこの曲だけだろう。

やっぱチョキのあとはジャンケンはグーという流れ。
この流れで聞いたらどっちがアンサーソングなんだ…と思ってしまう。それでもやっぱりダンサブルなこの曲はサイコーである。
"石はハサミで切れない ハサミは紙を切れる でも紙は石に勝てるってどうゆう理屈ですか?"
っていう歌詞、マジサイコーである。


歌い終わると田淵はお茶割りのおかわりをした。

この曲間には新譜の宣伝を行う。
田淵 「新しく10曲と去年やったライブの音源、合わせて25曲聞けて7000円で売ってますので買ってね〜」

佐々木「普通のバンドなら3000円とかにするじゃん?足元を見て。でもウチらはそうゆうのないよね笑」

田淵「なんでこうゆう話をするかというと、今日の分があと200枚残ってるんです。今日ソールドで来場者と残り枚数を数えると…大体計算できるなぁ…」

佐々木「うわ、コイツやっぱいい大学出てるわ〜笑」

そんな強気な値段設定かも知れないけれど、全10曲ケバブスらしさと新しさが見事に融合しており、この後佐々木が言っていた通り「2025年を代表する1枚が出来た。」



休憩が終わるとケバブスきってのアッパーチューン、ロバート・デ・ニーロで痛快に再開する。
決して大げさではなく、この曲を聞くと血が沸騰する。とにかくメロとビートが最高なのだ。
しかし、歌詞もかなり良くて特に2番の
"今日も誰かが誰かの悪口を あんまり考えないで言っている   僕は寝転んでそれを聴きながら世界を平和にしたくなっている" が大好き。

2023夏のツアー「熱々」で初披露されていたあつあつ肉まんパーティーもようやくアルバム入りした1曲だ。 とにかく新井のギターソロが渋くてカッコいい。
お願いヘルプミーチェンソーだ!という繋ぎもあつあつ肉まんパーティーからの凶暴的なロックサウンドの流れそのままといった感じだ。
チェンソーだ!はチェンソーマンのOPテーマをTHE KEBABSがセルフで作ったような1曲で、OVAとかで使われて欲しいくらいにカッコよく、センスがありすぎる。

「みんな!幸せにしてやるぜ!……嘘。幸せにしてくれ!  みんな抱きしめやる!…嘘。抱きしめてくれ!」と軽やかな新井のギターにノリながら佐々木が言葉を紡ぐ。

凶暴的な流れから2023春にリリースした「幸せにしてくれいーぴー」よりTHE KEBABSを抱きしめてで明るくシフトする。
リリースした当初から売り出してきたけれど、対バンやフェスで聞かないことがないくらいにはTHE KEBABSを代表する1曲になっている。


暗転のち、THE KEBABS屈指のバラード、ラビュラが流れる。
コロナ禍にリリースされたナンバーで、
"大好きだよ 大切だよ だから忘れないでくれよ   生きてるだけで幸せだよ" という暖かすぎる歌詞に自分は救われ続けている。
コロナ禍は終わったけれど、中々憂鬱に感じる4月にケバブスのライブを見れて、この曲を聞けて、"生きてるだけで幸せだ"と思えた。


MC
ここでは客単価について

田淵「今日ね、客単価でいうと史上最大なのよ」

にどよめきと大歓声が湧く。
史上最大の客単価の要員であろう新譜を佐々木が手に取りアピールする。

そして佐々木は「根」について話し始める。

「俺たちの根っこってどこにあるんだ?もし明日から俺が日本人じゃなくなったら笑われるのか?どこに根っこがあるか、ロックとはなにか、でも俺はピロウズに教えて貰ったからさ。恐竜の歌をやる。」


佐々木が「あ〜〜!!」と叫び始まったのは新譜よりフタバスズキリュウであった。
フタバスズキリュウをただひたすらに連呼するのだが、文句のつけ所がないカッコ良さ。
去年のヒトリエとの対バンでも聞いたが、その時よりもアレンジが研ぎ澄まされていた。

田淵も佐々木も敬愛するthe pillowsについて少しだが語られるとは想定しておらず胸が熱くなった。(この日、山中さわおも来ていたらしい)
今年2月に解散が発表されたthe pillows、我々の世代では影響を受けざるを得なかったバンド。

"Ah どこでだって 誰の前だって ただ自分でいたい" 私たちも彼らに教えて貰っていたんだなと思わされた。
(the pillows、LAST DINOSAURより)

先程のような攻撃的なロックサウンドが続く。
ファンの中で人気の高いベガスでカジノも、ワンマンならではの選曲。
人気があるだけイントロで盛り上がる。そしてサビの"大きな夢!"の後にフロア全体でジャンプするから、かなり揺れた。

"積乱雲が立ちのぼる こっちもそろそろ危ない"
と、正にこれからくる不安定な夏を想起させるてんとう虫の夏も、必聴レベルのカッコ良さ。
そしてここで、前説の予告にもあった通り、佐々木が客席に突入する。

佐々木が客席にいるまま、"遠くまで行ける"の大きなシンガロングが我々に勇気を与えてくれるジャキジャキハートへ。
ケバブスの中でも大好きな曲で、ロバート・デ・ニーロ同様に血が沸騰するように盛り上がる。

"踊れるヤツいるか" と煽るような歌い出しにつられて田淵や佐々木だけでなく、客席が思い思いの踊りをして盛り上がる 猿でもできるでクライマックスを感じたのは、この曲が本編最後の1つ前で演奏されることが多いから。
佐々木は客席の最奥に行くだけでは飽き足らず、2階の階段まで練り歩く。
最後には1階客席中央で床に横になりながら足をバタバタさせ、全身で踊りまくる。

クライマックスの予感は的中。佐々木が「バイバーイ」と言うと、
田淵は「パパぁ……あっちに猿がいるよ」
ジャーン!!(爆音のキメ)
「あっちにはレッサーパンダがいるよ」
ジャーン!!(爆音のキメ)

佐々木「なんてった俺たち…」

全員「「「「どうぶつ、だーいすきっ!!」」」」

歌詞と演奏のギャップに笑ってしまうが、この日も本編最後は2023冬ツアー「暮暮」で披露され、新譜にも入ったどうぶつがいっぱい であった。

"カニ食べいこう その前にジャーニー上野にジャーニー"
という歌詞に昨年対バンし、ギターの新井がサポートメンバーであるPUFFYのアジアの純真と、日本音楽史の中の名曲中の名曲(だと思っている)、銀河鉄道999が垣間見える。

2番では思い切り"A journey to the stars"と歌うから「音源化できない」と当時言っていたのも思い出す。(音源では山手線でジャニーと言っている)

そんな気の抜ける歌詞だけれど、最後まで手が上がってしまうのはメロディーが、ビートが、佐々木と田淵の歌声が心地よすぎるから。

やはりセンスの塊、THE KEBABSにしかできない本編であった。



〜アンコール〜

アンコールに答えるべく、全員が今回のツアーシャツに着替えて登場する。

田淵は本編で着ていた汗でビショビショの黒Tシャツを「これが売れ行きの悪い黒シャツ」と言いながらハンガーにかけ、白Tシャツを着て登場。

そして田淵は追加公演「THE KEBABS新譜 全曲披露+‪α」の発表をする。
場所は恵比寿ガーデンホールであり、「俺も行ったことあるけれど、後ろが見にくくて、今日以上の客入りが必要です。」と話す。

その後、全員が新譜を持ちアピールし、客席に背を向けながら写真撮影をすると、「これが次のアー写になります。」とまさかの宣言。

全員が立ち位置に戻ると、今ツアーの全公演で実施している撮影OKの曲披露へ。
全公演撮影OKの曲は新譜から違う曲を演奏し、Xで拡散して欲しいということらしい。

すると佐々木がスタッフからカンペのようなものをもらい、マイク下に付け歌詞を確認。

それを見るやいなや、田淵が「お前野音でも歌詞見ながら歌ってたろ!笑」とすかさず口撃。

佐々木は「うるせぇ!ピアノの発表会じゃねぇんだよ!!」と反撃し爆笑した。

(佐々木はa flood of circleでの日比谷野音ワンマンの「白状」の際に「カンペが見えないから照明明るくして」と言っていた)


最後に「売れ行きの悪い」黒シャツを再び宣伝。

田淵 「みんながネットにあげることによって、『あのTシャツはなんだ?』ってなって爆売れしますから」には

佐々木「ネット舐めてんなぁ笑」と反撃。

田淵「じゃあアルバムからやります。で、そのあと聞き馴染みのあるイントロが来ます。そうしたら撮影を終了する合図です笑」

佐々木「みんな、、権利って知ってる?笑」


そんな撮影OK曲は幸せのワゴンセールだった。

"お前に会えたら手軽にニコニコ
ハッピーのワゴンセールかよ
何を話しても何を食べても
ハートは暖かでホット"
という緩やかな歌い出しからは想像しにくいが、田淵と佐々木のレゲエに似たラップを聞くことが出来る。
そして2番では間奏にギターソロとドラムソロが組み込まれており、
"ひろきのワゴンセール"(ギターソロ)
"ひろゆきのワゴンセール"(ドラムソロ)という歌詞があるのもご愛嬌。

一般的に安売りを意味するワゴンセールだが、"幸せ"のワゴンセールだから胸が暖かくなる。

演奏が終わると佐々木が両手を下げて、撮影を終了するように促す。

そんな暖かなムードをぶち壊すように、新井の星条旗柄のギターが唸る 恐竜あらわるへ。

途中のMCで「先に歌入れした曲ばっかで、普通はおかしいんですよ。それはつまり後にアレンジとギターを入れてくれた新井くんがめちゃ凄いってコトなんスよ。」と佐々木が言っていたように、様々なバンドでサポートメンバーとして活躍するだけでなく、プロデューサーなどマルチな才能がある新井がTHE KEBABSのギターだから、このアルバムが素晴らしいアレンジをされて完成したんだと、恐竜〜で荒ぶるギタープレイングを披露する彼を見てそう思った。

「バイバァイ!!」と手を振る佐々木、
そしてDr.鈴木がお馴染みのビートを繰り出す。

"We're tasty Rock Band!"と高らかに自分たちを表現する、いわば自己紹介ソングで必ずと言っていいほどラストに演奏されるTHE KEBABSのテーマでフィナーレ。
わかっていてもカッコイイ、小細工無しのロックンロールをかき鳴らして去っていく4人が眩しかった。


新譜に入っている曲のほとんどがライブで既に聞いたこともあったから、初めて聴く曲が新鮮に感じたし、どれも好きな曲だった。

THE KEBABSのメンバーがメインで活動している a flood of circleやUNISON SQUARE GARDENなどのライブでは考えさせることばかりだから、頭を空っぽにして楽しめるTHE KEBABSのライブはただただ楽しくて好きだ。

特に新年度でやらなくてはいけないことが多く、気分が落ちるこの時期にケバブスが聞けて本当に良かった。

気分が落ちた時、頭を空っぽにしたい時、元気になりたい時、ケバブスは自分を救ってくれる。ケバブスに会えるならいつだって会いに行きたいとまた思わされた。


整番何故か良かった…
ケバブスで整番期待してないから
物欲センサーってあるんだなぁ


THE KEBABS 新譜 4/24
@渋谷Spotify O-EAST

セットリスト

01.夢がいっぱい
02.THE KEBABSがやってくる
03.ジェットが飛ぶぜ

04.すごいやばい
05.お布団の中から
06.ハワイの暮らし
07.うれしいきもち

08.やっぱチョキ
09.ジャンケンはグー

10.ロバート・デ・ニーロ
11.あつあつ肉まんパーティー
12.おねがいヘルプミー
13.チェンソーだ
14.THE KEBABSを抱きしめて

15.ラビュラ

16.フタバスズキリュウ
17.ベガスでカジノ
18.てんとう虫の夏
19.ジャキジャキハート
20.猿でもできる
21.どうぶつがいっぱい

En.
22.幸せのワゴンセール
23.恐竜あらわる
24.THE KEBABSのテーマ








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