憧れてた天狼院ライティング・ゼミの講師は料理の達人?~知らない間にまな板の鯉になってた私
待ちに待った天狼院書店ライティング・ゼミの初日
というと大げさに聞こえるかもしれないが、
前からこの天狼院書店には並々ならぬ思い入れがあった。
当時一目置いてたライターさんと、次に流行るものをいち早くかぎ分ける嗅覚の鋭い元上司が、共にFacebookでいいね! をつけていた【天狼院書店】を検索してみたところ、ワクワクする面白そうなにおいがプンプン………。
一度ぜひこの目で見てみたいと、
わざわざ兵庫県の姫路から東京池袋の天狼院書店まで足を運んだのは2018年4月19日のことだった。
実際に現場を訪れてみて驚いたのは、思ってたより、むちゃくちゃ狭かったこと。
「え、こんな狭いところに、ゼミのとき、そんなたくさんの人が入れるんですか? もしかしたら立ちながら受講とか?」と、お店の人に聞くと
「それがなんとかなるんですよね~」とまぁ、のんきなお返事。
とにかく変わった本屋さんで、畳張りのコーナーになぜかこたつまであった。

そして天狼院書店には売り物の本だけではなく、年季の入ったよれよれの本までディスプレイされていた。
“一坪の奇跡”という付箋だらけの文庫本で「店主三浦が読みつぶした本」と書かれたカードがついている。

その本への熱いパッションを感じ思わず写真を撮って、売り物の方の新品の本を購入して帰った。
帰宅後一気に読了した。
“たった一坪でもそこに熱い思いがあれば、訪れる人にものすごく熱いエネルギーと感動を与える場所になる”
「というのがこの本のテーマなのかな?」
「そんな思いを込めて作られた場所がこの天狼院書店なのかも……」
と思った私、そこから、いつかこのライティング・ゼミを受講するのが、夢の一つになった。
今は元気になったけど、一応重症筋無力症っていう難病を抱えている私が姫路から京都まで通うのは結構大変だし……と思って諦めていたが、コロナのおかげか自宅にいながら通信受講できるようになったことを最近知った。
前置きが長くなったけど、
夢が叶い参加した天狼院書店のライティング・ゼミ初日(2020年2月3日)の感想
を書く。
確かに熱い! 講師の川代紗生さんは、まだうら若き妙齢の女性。私の長男とさほど年齢は変わらない、なのになんというか、気迫がある。貫禄というか存在感というか説得力というか、「読まれる文章を書けるようになってほしい」という、熱い情熱とエネルギーがパソコンの画面越しに、ほとばしってくるのだ。
話し方にも力がある。全然ダラダラと話してなくて、「えーっと」とか、「あのぅ」とか、考えながら話すときに出てくる余計な言葉が一切ない。
シャキシャキというよりは、トントントン。
ただただ、トントントン。
例えるならお料理の達人が、それはそれは良く切れる包丁で、なんのためらいもなく、まな板の上で、リズミカルにトントントン、トントントン……と無心に切っておられて、みとれてたら、あっという間に美味しいお料理ができちゃうようなそんな感じがした。爽快感があった。
休憩時間もなくほぼ2時間にわたる長丁場だったが、おかげで途中眠くなることも飽きることもなく、あっという間に終了した。
この日教えていただいたのは『ABCユニット』
天狼院書店ライティング・ゼミのPR文章によると、「プロとして食べていけるライティングの極意」、あまりにシンプルゆえにそのコツを教えてしまうと、多くの人が直ぐに「読まれる文章」を書けるようになってしまうというライティングスキル、蕎麦屋で言えば秘伝のタレのようなものだそうだ。
私は受講前、
「ABCユニットってどんな理論かな?
Aはattention
Bはbelief
CはConsequence
とかかな? 初めにアッと驚かせて注意を集めて、次に自分の言いたいことを言って、最後に結論とか……。」
などと自分なりに勝手に予測していたけど、そんな陳腐なものではなかった。
門外不出の秘伝のタレゆえ、ここで内容をお伝えすることはできないが、使いこなせるようになるのは修練が必要だと感じた。
「じゃあワークをしましょう、あなたの思うABCをコメント欄に書いていってください」
と言われたけど、難しかった。制限時間の最後まで思いつかなくて、他の人の講評の間に遅ればせながら、なんとかひねり出したくらいだ。
「こんなのでついていけるのか、私?」
と、不安になったが、その日習ったことが2時間後にいきなり活かされてびっくりした。
私は今noteに休まず記事を書くことを日課にしている。
時間のあるときは1000文字から2000文字ぐらい書いているのだが、その日はライティング・ゼミの講座が終わった21時から晩御飯を食べ、晩ご飯の後片付けをしてお風呂に入ったら、もう全然時間がなくて……。多分15分くらいで書いたと思う、やっつけ仕事の文章しか書けなかった。タイトルも書きなぐり感満載。
「壊れたグジャグジャの引き出しのような私」~こんなふざけたタイトルだが、これで合っているのか、よくわからないままにABCユニットを使い、その時の率直な気持ちを吐き出してみたところ、なんの下準備も取材もせずに書いた487文字の文章が、その後、長時間かけて作成した他の記事に負けないくらいのアクセス数を集め、スキも獲得したのだった。
「おおおおぉ、さすが天狼院書店の秘伝のタレ“ABCユニット”。いい仕事してくれるなぁ。ほぼほぼつぶやきのように、なにも考えずに書いた文章なのに、ものすごく良い味に仕上げてくれたんだな……」その威力に驚いた。
と、ここまで 「おまえは天狼院書店の回し者か?」と思われそうに、良いことばかり書いてきたけど、
天狼院書店のライティング・ゼミは、楽しいことばかりではなく、結構過酷な場所でもあるらしい。
講義の冒頭で川代先生いわく、
「ライティング・ゼミの毎回の課題の合格率は5%から10%だったかな、
大多数の人は、ぎったぎたに叩き斬られるかもしれません【注)正確にはこんな表現じゃないです、かなり盛って書いてます🤣】が、めげないで落ち込まないでください。
私たちはあなたの文章が読まれる文章になるために、きちんとより良くなるポイントをお伝えすることがサービスだと思っていますので……」
とのこと。
そうか……。
もう、まな板の上の鯉になった心境。
私が私なりに心をこめて書いた文章も、
「ねぇねぇ、私の文章ちょっと面白くない?」という驕慢な自負心も、すべて、あの川代先生のめちゃくちゃよく切れる包丁で、ズタズタのボロンボロンに切り刻まれてしまうかもしれない。
怖い……。怖いよ~!
でも、ま、いいか!
今まで我流でテキトーに書いてきた私の文章が、達人の手により、少しでもたくさんの方に読んでよかったと思われるようなおいしい文章に変身できるのなら……。
私には伝えたいことがある
からだ。
難病で死にかけて絶望してたけど、
たくさんの人や本から智慧と力をいただき病気になる前より、元気に幸せになれた、
九死に一生を得た私。
今度は私の番。
今、病気やさまざまな逆境の中で、かつての私のように落ち込み、悩み、悲しみ、苦しんでおられる方々に、私が学んだことをお伝えしたい。
それが今の私の夢である。
さて、今月から始まるライティング・ゼミの4ヶ月。
私の文章は煮ても焼いても食えない鯉になるのか?
それとも夢が叶い、熱いエネルギーがこもった天狼院書店の秘伝のタレと、よく切れる包丁を持つ料理の達人のおかげで、大人気のむちゃくちゃおいしいものになるのか?
なんともいえず楽しみである。
