The Kinks 『Lola Versus Powerman and The Moneygoround, Part One』
今から20年くらい前、私はミニシアター系の映画を好んで足繁く映画館に通っていた。
昔から営業しているような歴史ある小さな映画館の雰囲気がとても好きで、そこでの時間は特別なものだった。
ミニシアター系の映画はだいたい上映期間も短く、これが観たい!と思ったらすぐに観ないと次の週には終わっていることも多かった。
その中で「ダージリン急行」というウェスアンダーソン監督のアメリカ映画を観た。

映画の内容については割愛するが、私は劇中の音楽に反応してしまった。
エンドロールで確認しようと、前のめりになってスクリーンを凝視した。
そこでキンクスの名前を見つけ、帰宅するとすぐにキンクスのアルバムを調べ、翌日仕事帰りにタワレコへ行きこのアルバムを手に入れたのだ。

初のキンクス。 You Really Got Meはもちろん知っていたが、それまでアルバムを聴く機会を逃しており、映画がきっかけで初めて聴くことになった。
そうそう、これ!この曲!
バンジョーがいい味を出している。
映画のオープニングでエイドリアンブロディが列車を追いかけて走るときにこの曲が流れるのだ。
これは誰の曲?と気になった。
この曲が流れたことで、映画への期待も高まったのだ。映画は劇中の音楽もとても重要だ。
そしてこちらも劇中で流れ、これ誰なの??と気になる。
更にこちらが流れたときは、ちょっと!これは一体誰なの???と早く調べたい衝動に駆られた。
アルバムの邦題が『ローラ対パワーマン、マネーゴーラウンド組第一回戦』なのだ。
キンクスのことをよく知らない私には何のことやらさっぱりだった。
アルバムを購入して、聴きながら歌詞カードとライナーノーツをじっくり読む。
パワーマンの歌詞がスゴい。パワーマンとは権力者のことらしい。お金を持っている奴(権力者)が一番偉いという世の中なんてクソ食らえ!(言葉が乱暴ですみません)という感じだろうか。社会風刺とも取れる内容だ。
私はこの楽曲を聴くと力が湧いてくる。
なんだか闘志みなぎるというか…。
ここぞという時の一曲なのです。
この一枚だけでキンクスを語ることはできないのだが、初めて手に入れた一枚がこのアルバムでラッキーだと思った。映画の余韻もあって、このアルバムは暫し私の愛聴盤となった。
今回は映画に絡めてこの3曲にしか触れていないが、このアルバムには彼らの代表作であるLolaも入っており、聴きどころ満載だ。
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