ロングセラーとは何か Kindle出版 (実践編)(16)
「ロングセラー」とは何か――ベストセラーとの違い
ベストセラーについて調べていましたが、もう一つ気になる言葉が出てきました。「ロングセラー」です。
どちらも「よく売れている本」というイメージがありますが、重視するところが違います。
ベストセラーは「どれだけ売れたか」。ロングセラーは「どれだけ長く売れ続けているか」。
ベストセラーは、週間・月間・年間など、ある期間に大量に売れた本を指します。
一方、ロングセラーには「何年以上」という明確な基準はありません。
発売から時間が経っても、一定の需要が続いている本をロングセラーと呼ぶことが多いようです。
つまり、話題性によって一気に売れる本と、話題が落ち着いた後も新しい読者に読み継がれる本では、少し性格が違います。
世界では何と呼ぶのか
日本では「ベストセラー」と「ロングセラー」という言葉が対比して使われます。
一方、英語圏では「bestseller」のほうが一般的で、長く売れ続ける作品については、perennial seller、steady seller、backlist title、classic、evergreen titleなど、いくつかの表現があります。
その中でも「perennial seller」は、「長く売れ続ける作品」を表す言葉として使われます。
この言葉をタイトルにしたのが、ライアン・ホリデイの『Perennial Seller』という本です。
「一時的なヒット」ではなく、何年、何十年と売れ続ける作品をどう作り、どうマーケティングするかが論じられています。
その考え方で興味深い部分を調べたところ、作品の「質」だけではなく、誰のための作品なのか、何を解決する作品なのか、他の作品と何が違うのかというポジショニングを重視していることです。
さらに、広告による一時的な売上だけではなく、口コミやファンとのつながりを長期的に育てることも重要だとしています。
Kindle出版にも当てはまる?
これは個人のKindle出版にも当てはまるのではないでしょうか。
個人が大手出版社のように、広告費を使って発売直後に大量販売するのは、かなり難しいでしょう。
だからこそ、「発売直後に何冊売れたか」だけで作品を評価しない考え方も必要だと思います。
発売時にはそれほど注目されなかった本が、半年後、1年後に検索から見つけられ、新しい読者を獲得することもあります。
一冊の本が、長い時間をかけて少しずつ読者を増やしていく。
これは、個人出版だからこそできる戦略の一つだと思います。
Kindle出版を続けるなら、「どうすれば売れるか」だけではなく、「どうすれば長く読まれる本になるか」という視点も重要なのだと思います。
皆さんの作品は、どちらを目指していますか。
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