選手達の敗戦コメント(2026ワールドカップ)
全選手のコメントをメモとして残したものです。
鈴木彩艶
自分としてはとにかくチームを助けたいという思いで失点した後もプレーをし続けた。最終的にゴールを防ぎきれなかったことは受け止めなければいけないし、まだまだ強くならなければいけない。
まだまだ甘い部分があったかもしれないし、成長しなければいけないというのを強く感じた。強豪国に対して自分達がチャレンジャーとして臨む精神は間違っていなかった。これを続けていかなければいけないし、それをやり続けた先に最高の景色があると思う。
前半は耐えることができたけど、後半に相手がよりパワーを持ってきたときに耐え切れなかった。
本当にもう0コンマ何秒、少し早く出ていればと思う。ああいうのを取れるキーパーになっていきたい。
──(2024年1月のアジアカップでグループリーグからミスを重ねて猛烈な批判を浴び、チームはベスト8敗退)
あの時は自分でも納得できないプレーだったし、チームに迷惑をかけた。
アジアカップを終えて、このワールドカップのためにチームを救いたいと思ってやってきた。
やってきたことは間違いじゃなかった。たくさんの批判を受けても、ここまでやってこられることを証明できたと思う。
GKの活躍が必ず必要なので、自分がもっと成長しなければいけない。
日本人GKとしてイタリアで僕が一人、プレーしている中で、自分の存在は認められていると思う。日本人GKでも世界と戦えることを証明していきたい。もっともっと、そういった選手たちに並べるように、追い越せるようになりたい。
次は4年後。自分のプレーしているレベルも上げなければならないし、世界的なGKになってこの舞台に挑戦したい。この次の4年間で、その差を埋めていきたい。
──(大会を通じて最も印象に残ったシュートセーブは?)
ブラジル戦の後半13分にFWヴィニシウスのシュートを防いだ場面。
──(左サイドでボールを受けたビニシウスはDF冨安健洋の股間を抜いてゴール前に侵入。鋭い切り返しでMF佐野海舟を振り切り、PA内左から右足アウトサイドでシュートを打った。決定的な場面だったが、これを鈴木彩艶がわずかに触り、右ポストを叩いた)
あのシュートが4試合を通して一番いいセーブだったと思う。
ただ、ブラジルの先制点を振り返ってみると、自分のポジションが少し低かった。もう少し高い位置を取れていれば、クロスを未然に防げた。
──(ブラジル戦後には、世界最高峰のGKの一人であるGKアリソン・ベッカーから声をかけられた
数年前には考えられない世界。
日本にいたころは遠い存在だった選手に声をかけてもらえるのは、自分が着実にステップアップできている証拠だと思う。でも、並ぶだけじゃなくて追い越していかなければいけない。
ブラジルは普段からああいう緊張感のある試合を経験している選手ばかり。自分もそういう環境でプレーしたいし、普段の練習レベルをもっと上げたい。
──(早川と大迫について)
ハーフタイムもそうですし、練習もそうですし、常にディスカッションがある。どんなプレーに対しても相手のやり方に対しても早くんはキーパーだけじゃなくて、フィールドプレーヤーにもGKからの目線をアドバイスしている。素晴らしい人間性を持ったGK2人だったので、自分としてもやりやすかったし、助けられた。
早川友基
彩艶のパフォーマンスは本当にすごかった。彼がいなかったらここまで来ていないと思う。それくらいに良いパフォーマンスだった。
ワンプレーの重み、判断とか、プレーの質は改めてレベルが上がってくるところでプレーするなら重要。彩艶は見ている人からしたら簡単に見えるようなことでも、クリアを大きくするとか、相手が嫌がるボールを蹴るとか、低いボールで繋ぐとか、判断の間違いが彩艶は今大会一つもなかったと思うし、実際にそのミスもなかったと思う。
他の試合だとGKの判断ミス、キックミス、連係ミスで失点しているところはあるけど、そういうのが一つもなかったし、チームとしての連係ミスも一つもなかった。そういった部分はやっぱり改めて自分もこだわっていきたい。
代表チームに選ばれてからはこのメンバーと本当に共に世界一を目指せるメンバーだと思っていた。そういう雰囲気があるチームだし、力になりたいと思った。
実際にピッチに入場した時の雰囲気だったり歓声は普通の日常では経験できない場所。あれを経験できたのは自分自身にとってかなり大きかったし、また味わいたいと思った。もっと勝って、もっと上のラウンドに行って、最後は優勝したいと本当に思えていた。
4年というのはキャリアとしてはかなり長いと思うので、本当に自分のチームでの活躍が大事。4年後にどうなっているのかは分からないけど、地に足をつけて一歩ずつ進んでいきたい。
大迫敬介
出る時に100%自分なりに準備はできたつもりだったけど、それが叶うことができず。僕も正直めちゃくちゃ悔しかった。
──(試合後、最初に向かったのはピッチに膝をつく鈴木彩艶のもとだった)
プレーしている選手のほうがより悔しい。彩艶もあれだけ止めていた中で、最後失点して負けてしまった。彩艶を称えに行ったという言い方が良いかわからない。だけど、本当にすごく素晴らしいプレーだったよという話をした。
彩艶のプレーは素晴らしかった。同じGKとしてすごく刺激をもらえたので、感謝している。
同じポジションというところで、自分自身も負けたくない。
親善試合で強豪国を倒してきた経験はあるけど、本大会は別次元。
大会の雰囲気だったり、臨む緊張感だったり、負けたら終わりのトーナメントに入ってからの緊張感は、今までに感じたことがなかった。
高い目標を掲げたからこそ、成長の速度は間違いなく大きかった。
この4年間やってきたものが間違いじゃなかったというのは今回の大会でもわかった。目標をぶらさず、これから先もやっていく必要がある。
板倉滉
外から見ていて、本当によく戦ってくれていたし、どっちに転んでもおかしくないゲームだったと思う。ここで終わるようなチームとは思っていなかったので非常に悔しい。
キャプテンとしてチームを助けられたかと言われたら…まだまだそんなことはなかった。
ただ、皆が一人ひとり意欲的にやってくれたし、雰囲気を作ってくれていたので、自分がどうこうというのはなかった。だからこそ、ここで終わるチームではなかった。
──(遠藤航の離脱に伴い、グループリーグ初戦となるオランダ戦の3日前にチームキャプテンに任命された)
初戦3日前の変更で、考える間もなくというか、チームにとって何が必要なのかをすぐに考えた。チームに必要だと思ったことはすべてやろうと。やらずに後悔するのではなく、チームのために必要なことはすべてやろうと思った。
吉田麻也くんがいて、南野選手や長友佑都くんがいて、日本代表OBの方々もコーチングスタッフにいて、何かあれば相談できる環境があった。
今までは麻也くんと航くんがキャプテンのときに代表に入らせてもらって、チームのことを考えるというよりは、そういう先輩方についていく立場だった。キャプテンをやらせてもらって、そういう選手たちがどういうものを背負って、どういうことを考えていたのか、少しだけ分かった気もした。そういう選手たちにはまだまだ到達していないし、もっと信頼されるには時間も必要だけど、後悔はない。
次のことはそんなに考えられていないのが正直なところ。ただ、終わって気づくのはW杯ってすごいなと。
言葉で表すのは難しいけど、やっぱりこの大会に戻ってきたい思いは強いし、ここがないんだったら何のためにサッカーをやるのかって、それぐらいの気持ちにさせてくれる大会。
間違いなくチームとしてできることが増えている。
カタールW杯の後から積み上げたところを、このW杯でチームとして表現できていた。日本サッカーがどうやって立ち向かっていくか、そのベースはできている。
勝負には勝敗がある。ここで終わってしまってそれも自分たちの実力だなと認めておかないといけない。チームとしてこの日本代表が強くなる道筋は提示できた。
──(田中碧について)
彼のミスがどうのこうのということはまったくない。チームとして戦ってチームとして負けた。それだけ。
彼も悔しい思いがあったと思う。だけど、まず彼がいなかったら自分たちがここまで来れてない。こういうサッカーを体現できていない。
彼がどうのこうのとかまったくなくて、さっき言ったようにチームで戦ってチームの負け。それだけ。誰のミスとかそういう話じゃない。
長友佑都
ベスト32でチームを終わらせているので、称賛に値しない。大きな批判をされるべきだなと思う。
後輩たちはめちゃくちゃ頑張ってくれた。ピッチを見ても後輩たちには称賛しかない。
それを支えてきたベテランというか僕、僕は批判をされるべき。そこは間違いない。
感情を言葉にするのがなかなか難しいけど、1分だろうと何分だろうと、負けは負け。そこはしっかり受け入れなきゃいけない。結果が全ての世界。何も言い訳はできないし、自分たちの力不足だった。
ただ、日本サッカーの4年間の歩みは間違っていなかったと思う。
間違いなく僕が経験してきた日本代表18年、19年目で、非常に団結した一番強いチームだったと思う。結果はベスト32で終わってしまったけど、その歩みは、そのプロセスは間違っていなかった。そこは胸を張って言える。
──(W杯の歴史においてたった9人しかいない5大会出場の偉業を果たした)
僕の、そして僕らの青春でした。
若い時からサッカー、練習に明け暮れて、僕らは青春を過ごしていないし、みんなもそうだけど、W杯は青春だなと。これだけ大の大人たちがこれだけの熱を持って、これだけの魂を持って、チームが団結して、仲間のために熱くなれる瞬間は他にはない。だから青春が終わってしまった寂しさがある。この仲間と離れたくなかった。
W杯はやっぱり怖いですね。なかなか掴ませてもらえない。5回出たけど掴めない。W杯は怖いなと。
でもこの怖さが病みつきになる。このW杯はサッカー人生において何にも変え難い。サッカー人生の財産になるし、彼らにはこの経験を次に生かしてもらって、4年後に成長した姿を後輩たちに見せてもらいたいなと思いますね。
5大会を経験させてもらったことに関して、自分の中だけで終わらせるのは絶対にありえないこと。日本サッカーに何らかの形で貢献できるなら全力でやっていきたいと思うし、やらなければいけない立場だと思う。自分が経験してきたけど、経験させてもらった気持ちが強い。この経験は還元していきたい。
渡辺剛
ボールを持つことに関しては間違いなくレベルアップしているし、後ろからの組み立ても昔よりできるようになっている。
本当に対等に戦うなら、後ろからつなぐだけでなく、前から奪いに行くことや、背後と足元を使い分けることも必要になる。
──(GSでは初戦のオランダ戦に先発し、第3戦のスウェーデン戦に途中出場したが、ブラジル戦では出場機会なし)
24年1月のアジアカップでも最後、準々決勝イラン戦に出られなかった悔しさがあったし、今回も自分が出ていたとしたら守れたのかなと思った。森保監督が僕を使う選択肢にならなかったのは、自分の実力がまだ足りなかったということ。
──(上田綺世の奮闘には心からの敬意を示した)
フェイエノールトで成長している姿をずっと見てきたし、代表の1トップは本当に簡単じゃない。結果を出さなければいけないプレッシャーもあったと思う。
その中で素晴らしいパフォーマンスだった。
点を取るのがFWと言われればそれまでですが、チームへの貢献度を考えたら、綺世がいなかった代表は考えられない。やれることはやったと思うので、「お疲れさま」と伝えた。
谷口彰悟
試合の入りは悪くなかった。
むしろ自分たちの狙いが発揮できたいい試合内容だったし、理想とするような前半を過ごせた。ブラジルがやり方を変えてきた中、こっちの対応が少し後手に回ってしまって追いつかれてしまった。
あの辺りの修正、もう少し自分を中心にやらないといけなかったところは反省点。
誰がどこをどう見るか、をもう少しうまくやれたかなというのが率直な感想。結局クロスを上げられて、相手のアンカーの選手が入ってきた。もう少し誰を見るのか、ズルズル引かないとか、そこをやらないといけなかった。最後は隙を突かれた。
終わってからものすごい何回も何回も考えたし、嫌でもフラッシュバックしてくるというか……。
あの時どうだったんだろうとすごく考えたけど、前半の戦い方はブラジルに対して用意していたものがスカウティングも含めて上手くハマっていたし、先制点を取るところも理想的な進め方ができた。
ただ後半、ブラジルが多少配置と狙いを変えてきて、あそこまではっきり割り切ってやってくるところに多少驚きはあったけど、結局は何を捨てて何を取るかになる。
自分たちのシステム、相手に対しての守り方も含め、結局クロスを放り込まれる。あそこで弾き切って仕舞えば問題ないと思っているし、それを今の自分たちができなかった。そこは力不足。
自分たちがああいう選択をして戦った結果で、ああいう戦い方をするなら後ろはゼロで行くべき。後ろの責任は大きかった。
ブラジル相手でも思いきってプレーできていたし、今まで積み上げてきたものを出せて間違いなく日本が成長してきている、強くなっているという実感はある。
一方、世界を獲った国との差はやっぱりまだまだあるなというのは正直感じたゲームでもある。
その差を埋めるために個人が、そして日本サッカー全体としても、もっともっと突き詰めて上を目指してやっていくべきと、今漠然と思っている。
前回大会が終わってからこの大会を目指すところで自分自身、やれることを全てやってきた。この大会で日本が優勝するために貢献できるように頑張ってきた。
今回は負けてしまって残念だけど、ここまで歩んできたプロセスも、このブラジル戦に対する3日間も、このW杯に向けての3年半も、そこに対してネガティブな感情とか、何が足りなかったとか間違っていたとかは正直思いつかない。それぐらいポジティブになれていた。それぐらい自信を持ってこの大会に臨んでいた。
この試合に対しても自信を持ってみんなが勝てるぞというところで臨めていた。そこに対する後悔はまったくない。ただ、だからこそ結果として次に進みたかった。
独特なキャリアだとは思う。30歳を超えてW杯に初出場して、そこからもう一つ、2大会に出られたというところは自分の中ではあまり想像していなかった嬉しいキャリア。
最後の最後まで年齢に抗いながら上を目指して、代表の意義を感じながらやれているのはすごく幸せなこと。
冨安健洋
現地に足を運んでくれたサポーターも多かったし、ホームのような雰囲気を作ってくれていた。一緒に戦ってくれた中、恩返しができなかった、結果で返したかった。
W杯を勝つ戦い方として、今まで親善試合で強豪国に結果を出して大会に臨みましたけど、まだまだ力の差はある。
まだ日本は強豪国と対等に渡り合えるレベルじゃないと痛感させられた。
ボールを持っている持っていないにかかわらず、守備時に主体的にやることができないと彼らと対等に渡り合うことはできない。それがわかっていたからこそ、W杯を勝つためにこういう戦い方を貫いたし、着実に少しずつ前進はしていると思うけど、本大会でブラジルとか、他の国も含めてそういう国にどう勝っていくかというところは個人的にはまだまだなんだなと思う。
絶対にしんどい時間は来ると思っていたし、全体で共有できていた中で耐え切れなかった。押し込まれながらゴール前で身体を張るタイミングがあるのはわかっていた上で、そこは彼らのほうが上だった。
守備時よりは攻撃時のほうが課題があった。
奪った後のボールだとか、プレーするのをやめてしまった感が……。
でもそれも割り切ってやっていた部分もあったので、それをするなら耐え切らないといけないし、難しい。
なんて言ったらいいか難しい。あっけなく終わった。
僕自身ケガが続いて、2年間代表に招集されていない中でもW杯に選出してもらって、ラウンド32という一番大事な試合でスタメンで使ってもらって、その思いをピッチ上で返せなかったことが悔しい。
こんな状況でW杯に選んでもらって、試合に出させてもらったという意味で森保さんには感謝しかないし、この機会をもう一度与えてもらったというのは今大会だけじゃなく、今後のサッカー人生においてのチャンスをもらったと思っている。
大会前にも言ったけど、もう自分一人のサッカー人生じゃない。元からそうだったけど、より……。
このケガを乗り越えて、沢山の人に支えてもらったし、いまサッカーができていることが当たり前じゃない。それを忘れずに取り組まなきゃいけない。
支えてもらった人に恩返しをしたい。森保さんにもらったチャンスを、森保さんへの恩返しも含めて、今後はもっともっと自分に要求して、本当にピッチ上でしか返せるものは返せないので、ピッチ上で恩返ししたい。
結局負け方がずっと一緒なので、そこを改めて考えないといけない。
全員が1mのところ、一歩のところ、1秒のところを詰めていくしかない。僕自身も常に自分に矢印を向け続け、一歩、1秒のところを突き詰めていく。だからこそ、より厳しい環境に身を置かないといけないとブラジル戦が終わって改めて強く思った。
良い時であればあれも確実に対処できたと思う。
あのワンシーンだけを切り取って見ても駆け引き負けをしたというか、力負けしたワンシーンだった。でも自分の判断であのプレー選択をして、間に合わなかったので力不足。まだまだ足りない。
自分の良い時であれば「どうせパスするんでしょ」と思ってるんですよ。
こうシュートコースに行きながらも、こっちパスコースに体重を乗せている。でも口で言っても仕方ないんで。
強いて言えばそこのゲーム感のところ、本当に研ぎ澄ませて、究極のビッグゲームで、ビッグモーメントで力を出し切れなかったところにこの2年間のツケがあそこに来たんだろうなという感じ。
もし日常でああいうシーンが毎日毎日あるような環境であれば。
実際アーセナルの時はその環境にいたし、であれば問題なく対処できたシーンだったと思う。
やっぱり現代サッカーで群を抜いてレベルが高いのはプレミアリーグ。実際にそこにいたこともあって、そこの厳しさはもちろん知っているので、チャンスがあるかは分からないけど、考えうる中で一番厳しい環境はそこだと試合後に思った。
伊藤洋輝
現実は甘くない。グループリーグとは違う強度、クオリティー。現実を突きつけられた感がある。4年間、高いところを目指してきただけに悔しい。
90分支配された。
あれだけボックスの周りでパスをつながれる展開が90分続くと、彩艶は本当に何度も止めてくれたけど、間違いなく4失点5失点してもおかしくなかった。
自分たちが逆にもっとボックスの周りで脅威になる時間帯を作らなきゃいけなかった。ブラジルと僕たちの今日の差。
現実として90分間守備をしたという感覚が残っているので、それが結果に繋がった。
ケガもしたし、色んなものを乗り越えながらのプレーだった。毎試合、毎試合が僕にとっての最後のゲームだと思ってプレーしていた。結果が出なくて残念。
カタールからの3年半を振り返ることはない。いろんなことを乗り越えてきた。4年後のことは分からないので、まずはしっかりと悔しさが落ち着くまで休みたい。
──(1-2と勝ち越しを許した後半アディショナルタイム、ほとんどの選手がその場に立ち尽くす中、伊藤はすぐにボールを拾いに走り、ピッチに倒れ込んだ田中碧を引っ張って立ち上がらせた)
正直、時間はもうなかった。でも、まだまだワンチャンスある、最後に奇跡が起きれば、と思った自分もいた。
それぞれがもっと高いレベルでプレーして個の能力を伸ばすこと。それが日本の組織力やチーム力につながれば、もっと強いチームになれる。
自分は(バイエルンに移籍して)環境が変わったことが一番大きかった。日々の練習レベルが上がって、無意識のうちに成長できた。
もちろんチームのやり方があるが、まずは1対1で負けないことが一番重要。
菅原由勢
自分たちのやりたいサッカーが攻守においてほぼできていなかった。彼らの攻撃の仕方を含めて受け身になったし、受け身にならざるを得なかった。
流れを変えていくには例えば、僕が入ってから左サイドの選手とマッチアップしていて、あそこは2対1にしようというチームのやり方があったけど、僕がああいった選手を一人で抑えられるだけの能力があれば、プラスワンで走ってくる選手の走力をケアする必要がある周りの頭の疲労度はものすごく軽減されたと思う。
チームスポーツで、ピッチ上は11人で戦うスポーツではあるけど、1対1で抑えられる力があれば他のチームメートにかかる負担も少なくなると思った。圧倒的に個人の力不足。
最適な判断をもっと自分がすべきだった。あと一歩、あと1mの世界をもっと突き詰めていかないといけない。日頃からそのような世界に身を置かないと。
3つの違う種類の途中交代で監督が使ってくれたのですごく感謝したい。
オランダ戦である程度の手応えは得られたし、チュニジア戦でゲームを締めることはできた。
ただ、ブラジル戦にいざトーナメントの一発勝負で自分が何ができたかって言われたら、結果も見ての通り。チームも救えなかったし、チームを勝たせることができなかったので圧倒的に自分の力不足を痛感している。
サッカーを始めた時からの夢だったW杯なので、ものすごく感慨深いものはあったし、いろんな方の協力と支えがあってここまで来られたのでまずは感謝したい。
個人的には東京五輪で落選して、カタールW杯も落ちて、そこからは代表で出場機会を掴めていた中で、アジア杯後に悔しい思いをして、フォーメーション変更の中で最終予選では出場機会を自分の機会で掴み取れず、最終予選が終わってからは代表に普通に選ばれないこともあった。
自分の中では、天と地を見ているかのような3、4年間だった。
でも自分を信じることはやめなかったからこそ、ここに来られた。
代表で出られない時も腐らず、出場機会を得るためにやるべきことをやり続け、無駄だと思われるようなことも自分には必要だと思ってやり続けてきたし、そういう毎日の小さい積み重ねがあった。
W杯に向けて自分が今まで払ってきた犠牲だったり、積み重ねてきたものは無駄じゃなかった。
信頼してくれたチームメート、監督、チーム全員に感謝したい。
W杯優勝することが最大の目標。
そのために選手として何をしなきゃいけないかという日々の連続だと思うので、毎日死ぬ気で頑張るしかない。
鈴木淳之介
結果が全て。できたできないではなく、負けたことがすごく悔しい。
純粋に悔しい。本当に高い目標を設定していた中で早く終わってしまったのは、本当に悔しい。
大外からブラジルの選手が入っていたので狙ってきているなと感じていた。意識してやっていた。
とにかく押し込まれていたので、守備のところをやらせないことだったり、クロスが多くなってきた中での途中出場だったので、そういうところを徹底するように意識して入った。
ただ、交代選手で流れを変えられれば良かったけど、同じような流れで試合が進んでしまって、なおかつ失点もしてしまった。
何もできなかったのが今の自分の実力。
純粋にブラジルが強かった。
プレー自体で得たものは何もない。
この年齢でこういう独特なプレッシャーや重要性を経験できたのはすごく大きい。これ以上の緊張はないと思っているので、どの舞台でもできる。また代表でスタートから出られるように、自身でしっかりやりたい。
まずはコペンハーゲンでやるべきことをしっかりやる。この夏に移籍できなくても、試合に出続けて活躍すれば見てくれるクラブはあると思う。流れに身を任せながら、チームで頑張りたい。
瀬古歩夢
悔しかったし、あんまり立ち直れなかったけど、これで終わりじゃない。この先も自分のサッカー人生がある。
この悔しさを糧にやっていくだけ。次のW杯に向けて一人ひとり成長するしかない。
前半はコンパクトに守れていた。後半、ちょっと間延びしたときにヴィニシウスの個は全員が怖かったんじゃないかと思った。
ああいうふうに局面を一回で変えられる選手と、それを止められる選手に今後自分たちが成長しないといけない。
鈴木唯人
何もしていないなということでしかない。不完全燃焼。自分は何か残せると思っていたけど、何もできず終わってしまった。
鎖骨を折れてから自分自身やるべきことはやった。最後はコンディションも納得できる状態まで上がっていた。
深い後悔はないけど、モヤモヤというか色々残っている気持ちはある。
僕が出なくてもチームが勝てばそれ以上のものはないが、正直、出せよと思う瞬間もあった。
久しぶりに試合に出られない経験をして、いい反骨心が芽生えた。
ブラジルと戦うまではそこまで感じなかったけど、もっと個人として成長する必要があると思った。個人が強くなれば、日本の組織力ももっと生きる。
ドイツで気持ちよくサッカーしているだけではダメ。もっと日常が厳しい環境でプレーする必要がある。
いきなりビッグクラブに行けるとも思わない。まずはドイツで圧倒的なパフォーマンスを見せることが大事。
佐野海舟
自分の理想の形で奪った後に運んで、というのはできた。それが結果につながらなかった。自分のゴールじゃなくチームの結果が全てなので、悔しい、本当に悔しい。悔しいしかない。
──(マガリャンイスとギマランイス、それぞれのアシストは自身の目の前から放たれた)
もっとボールに強くいかないといけないし、ああいう一瞬の隙を止め切れないことが結果になった。
最後の局面の一瞬の判断だったり、攻めきれない甘さだったり、1失点目も2失点目も自分のところのディフェンスなので、一個の甘さが出たのかなと思います。
このチームはこんなところで終わるチームじゃなかった。
やってきたことは間違いじゃないと思うので、積み重ねてきたものに誇りを持っていい。
一体感はすごくあった。皆が皆のために、誰一人サボらず毎日積み上げてきた。それは崩してはいけない。
攻撃も守備もできるような選手にならなきゃいけない。
でも、自分の持ち味はやっぱり守備。その守備を高めていくことと、攻撃でできる幅を増やしていきながら、ゴールにつながるプレーを沢山できる必要がある。
前半は自分たちがいい形で守備をできていた。
後半、相手がやり方を変えてきて、サイドに人数をかけて中盤も前に出てきて、CBがどうしても浮いてしまう構造になっていた。
サイドのドリブラーに対して、どうしてもチャレンジ&カバーで人数をかけてしまう。
スライドで解決するのか、1対1をある程度許容してやり抜くのか、いろんな方法はあったと思うし、中で感じたことや流れを見て、変えていけるようにならないといけない。
うまくいかない時にチームとしてやり方を変えてきて、前半うまくいってなかった選手がまったく別人かのように活躍してくるというのは、海外のトップ選手にはある。
一瞬で局面を変えたり、それは攻撃だけでなく、中盤のところでもそう。そういう一瞬の局面を変える選手の質の部分は違った。
勝利につなげられる選手にならないといけない。
昨日の敗戦がプラスになるように、今後の自分のプレーで示したい。
田中碧
悔しいのと、申し訳ないなというのがずっとある。
これから先ずっと考えるんだろうなと思う。シンプルに自分の力がまだまだ足りなかった。
僕はまだ映像をちゃんと見ていないので、自分がどうすれば良かったとは特段詳細には言えない。
もちろんクリアすれば良かったし、繋げていて思い切りクリアしていれば良かったなと思う。それは自分の責任。サッカーである以上、自分で取り返さないといけない。あの時間帯に失点したことに責任を感じた。それは今も感じている。
改めて結果が全てだなと特にW杯では思う。
あれが失点に繋がったのが結論。自分に腹が立つし、責任を感じた。
改めてまだまだだなと感じた。毎日W杯のことばかり考えて歩んできたつもりだったけど、まだまだ足りなかったのでもっと歩むスピードを上げていかないといけない。
でもW杯で感じた悔しさはW杯でしか晴らせないし、W杯は特別な舞台だと思う。
そこにまたプレーできるように、4年後を目指すというわけではなく、毎日毎日、本当に優勝できるようなチームの一人としてのプレーヤーの実力をつけられるかだと思う。そこに自分は全力で向き合いたい。
W杯どうこうより、世界トップオブトップと肩を並べられるようなプレーヤーに、それに値するようなプレーヤーになれるように成長したい。
このW杯期間中、初戦から昨日の試合もそうだけど、本当に沢山のサポーターの方がスタジアムに足を運んでくれて、応援してくれたし、テレビ越しでもたくさんの人が力をくれた。
そういうものがまた次に繋がると思う。そういう人たちの応援が力になったので心の底から感謝したい。
鎌田大地
内転筋に張りがあって、FKを蹴った時に軽くいった。今日勝っていても、たぶん次は難しい状態ぐらいになってしまった。本当はもっとやりたかったけど、難しい感じになってしまった。
0-0でできるだけ長い時間進められたらいいと思っていた中で先制できた。これ以上ないスタートだった。
相手がよりシンプルにクロスを上げて、中に人数をかけるようになった。給水タイムまで持ちこたえられたらと思っていたけど、それは叶わず。そこからは常に押し込まれる形になって、すごく難しい展開になった。
自分たちはもっと先に行けると思っていたし、皆さんの期待に応えられなかったことが力不足。
本当に自分の実力不足を痛感している。僕だけじゃなくて、この代表チームのみんながもっと成長できるし、大きいプレーヤーにならないとダメ。実力不足を本当にまた痛感。
カタールの時よりも、はるかに自信があった。本当にもっと上に行けたと思うし、目指せると思っていた。
カタールの時よりもチームとしての失望感や、喪失感は大きい。
ダークホース的な立ち位置じゃなくて、本当にもっとやり合えるチームにならないといけない。自分たちはそこまで行ける選手が揃っている。
将来、日本が本当にW杯で優勝できるように、日本サッカーのために日本人の価値を示し続けないといけない。
サッカーが日本の国技になるように。
そうならないと本当にW杯は獲れない。
そうなるように自分たちが色んなところでサッカーを発展させていかないといけない。
基本的にはトップ10のチームに勝たないと次へ進めない。まだ乗り越えられていないのはシンプルに力不足。
クラブでは難しい試合に勝てて、W杯では勝てていない。なぜかと言われると、自分でもわからない。
ただ本当に、目の前までは本当に来ていると思う。だけど、その一個を越えるのがすごく難しい。本当にシンプルに、皆がもっといい選手にならないとダメ。実力不足だなと思う。
日本は良くも悪くもいろんなスポーツが人気で、その時大きな大会で活躍しているとそこに注目がいく国。それ以外にもバラエティーだったり、俳優業だったり、アイドルだったり、いろんな文化がある。
ブラジルやアルゼンチンのように優勝を目指す国は、本当にサッカーが一番。
もっと下の年代を見ると、運動の才能がある選手がみんなサッカーに行って、その中で競争している。
日本はいろんなスポーツに才能が散っていっているので、まず土台の部分でも違う。
昔からサッカーに熱がある分、スタジアムの雰囲気もガラッと変わる。ブラジル代表がウォーミングアップで入ってきただけでスタジアムは本当に沸いていた。やっぱり根本的に歴史の部分ではまだまだ違う。
自分たちが世界で日本サッカーの価値を高めることによって、少しずつでも変えられる。
自分たちがいい結果を残していれば、将来的にはもっと変わっていた。本当にピッチで証明したかったし、できる自信もあった。
──(森保一監督が国歌斉唱のたびに涙を流すことについて)
その気持ちも理解できる。実際に涙を流している選手もいる。
国歌を聴いて本当に震えるというか、日本代表として戦っていることにすごく誇りに思う。
自分たちが結果でサッカーファンに同じ思いをさせられるようにならないといけない。
日本は島国で他国と近くない分、代表試合をやると他国のファンが自国にどれだけ誇りを持っているかも肌で感じる。間違いなくブラジルはそういう意味で本当にすごい。自分たちがそうやってできるように、日々のところでやっていけたら。
中村敬斗
個人としては何もできずに終わってしまった。僕自身のストロングポイントを出せなかったし、昨日はチームを助けることができなかった。勝てなくはなかったけど、力の差はあった。
これまでにないほどの攻められ方をした。今までどんな強豪国とやっても、もう少しカウンターのチャンスがあったけど、今日は少なかった。先制点を取ったあとに消極的になった。2点目を狙いにいく姿勢が足りず、5バックに吸収された。それはもうしゃあないですね。
もっとレベルの高いチームでやる。選手自身の格を上げる、レベルを上げる。
絶対にまたW杯に出たいし、帰ってすぐ練習したい。
切り替えて次の4年。長いですけど、レベルを上げて、高いレベルに身を置いてやっていきたい。
ブラジルやオランダの選手たちは、普段からチャンピオンズリーグや緊張感のある環境でプレーしている。個人のレベルが上がればチームも強くなる。
自分の日頃の環境のレベルを上げることが一番大事だと感じた。
代表に選ばれ続けるのは簡単じゃない。競争があるからこそ成長できると思うし、この大会を経験できたことは本当に大きかった。
どんな大会か分からないまま入ったけど、ワクワクが大きかった。選手一人ひとりがどれだけW杯に懸けているかを肌で感じ、4年に一度の大会がどれだけ大きいものかを痛感した。
ずっと代表に入り続けたいという思いは前からあったけど、今はより強くなっている。
堂安律
優勝するために全選手が必死に準備してここまでやってきて、世界はやっぱりレベルが高い。力不足ですね。決定機など全てのところで差があった。
後半に相手が戦術を変えてきたところでの対応の仕方含め、負ける試合だった。勝率が低い中でも勝ちを収めてきた自信が僕たちにはあったが、彼らは特に後半は隙のないチームだった。
明らかに変わったのはヴィニシウスが中に入らず、サイドに張ってきたこと。
サイドでドリブル突破される感じは自分の中ではあまりなかったけど、彼も賢いので僕が行って、ダブルチームでかけた時にボランチが浮くところを利用して、ボランチにつけてシンプルにクロスを上げてきた。彼ももっとムキになってドリブルしてくるかなと思ったけど、そういう罠にハマらず、しっかりとサッカーを45分間で試合作りながらやってきた印象。だからと言って1対1になると彼の思いどおりだった。
いくら自分たちが強いと思っていても、今までいくら親善試合で勝っていても、結局大会になったらここで負けてしまうというのが実際の僕らの立ち位置。
こうじゃあかんなと常に思っているし、乗り越えなきゃいけない一つの壁だった。
くじ運が悪いとか言われているけど、僕としてはここでブラジルと当たって、この壁を乗り越えるのが今の日本サッカーに一番必要なものやと思っていた。ギリギリまで戦えていたので僕はそこに言い訳はない。でも壁を乗り越えられなかった。またかという気持ちがある。
僕は結果論やと思っている。アスリートは結果で判断されるべき。アスリートはそういうもんやと思う。
勝てば賞賛されるし、負ければこうやって忘れられたかのように去っていく。すごい寂しさはあるけど、また次からチームを作っていく上では、今は冷静に分析できていないけど、冷静に分析してやる必要がある。
自分は点を取れてない。いくらチームを助けると言って、中心で声を掛けた守備で頑張ったとはいえ、ゴールでチームを助けたいという思いが強かった中で、それは自分自身厳しい目を向けている。
僕は点を取りに行っていたし、ゴールに向かっていた。それを犠牲にして守っていることが、エゴを捨てているみたいなことではない。チームのためにエゴを出すことはすごく大事だし、それをエゴとは呼ばない。
僕が「エゴを出すなら大会が終わってからにしてくれ」と言ったのは、ほとんどオフ・ザ・ピッチのこと。チームのことを考えて行動することを言っている。
オン・ザ・ピッチで自分が行けると思って、2対1でも抜けるなら行った方がいい。僕はエゴを捨てたわけではない。それほど牙は抜かれていない。
3試合を通して勝ち点4以上を取るというノルマを達成できるようになったのは、今までになかった日本代表の戦い方だと思う。1試合に一喜一憂しなくなった日本代表。それは成長。
優勝を本気で目指したからこそ、1mmでも1%でも近づけたと確信している。
本気で目指さないと成長はない。全選手、全コーチングスタッフ、代表に携わる全員が同じ目標を向いて突っ走ったことで、4年前よりは手応えのある大会だった。
まだまだ目標が優勝というのは変えてはいけないし、僕たち選手が言い続けることによって国民の皆さんがついてきてくれると思う。
本心でW杯優勝を狙っていたし皆さんの熱量も同じくらい感じていた。これからも選手は前を向いてやっていこうと思うので、これからも後押しをお願いしたい。
「今の日本サッカー選手の良さを活かして優勝」というのを逆算すると、やはり森保さんのアイデンティティのワンチームで全選手が走って、全員守備・全員攻撃でやるしか今は可能性がない。
実際、僕らにヴィニシウスみたいに攻め残りをしてカウンター一人で取ってこいって選手は残念ながらいない。
だからこそ森保さんの考えているフィロソフィー、アイデンティティが優勝の一番の近道だと思って僕たち選手も信じてついてきた。監督を勝たせてあげられなかったので悔しい。
すごい人です。本当に偉大な人。安易に歴代の日本代表監督と比べることはできないけど、僕の中では歴代最高の監督。時間をかけて育ててもらったし、だからこそ一緒に勝ちたかった。勝たせてあげたいというよりも、一緒にもう少し成長していく過程を見たかった。
久保建英
みんな最後、同点を信じていたのですぐにはわぁとはならなかったけど、徐々にみんなが泣いているのを見て終わってしまったんだなと悲しい気持ちになった。
僕は見ていた側の人間だけど、すごく誇らしかった。最初からベタ引きであわよくばという展開ではなく、カウンターで何度か脅かすシーンもあったし、日本人らしさがすごく詰まった展開になっていて、結果が全てだとは思うけど、僕は個人的にすごく感動した。
いち早くチームに戻るためにやれることはやっていた。
一番はチームメート、監督、いつも僕を応援してくれている家族、今まで僕のことを信じてくれたいろんな人たちに申し訳ない。辛いというよりは、チームメートに申し訳ない気持ちが一番ある。
どうしようもないことで、準備を怠ったとかではないけど、持っていないと言われればそれまで。
そもそも南野選手自身がみんなが励まさないといけないくらいの大けがなのに、彼がいるだけで「なんで俺なんだ」と思わずに「頑張ろう」という気持ちになれた。自分勝手だけど南野選手がこうして来てくれるのはありがたかった。
4年あるけど、選手寿命も長いので。実力的に言ったら今回選ばれた選手たちがたぶんこのまま残っていくんだろうなというくらいに今回レベルが高かった。
4年後は長いけど僕は29なので。あとはいま29歳、30歳の人たちにしっかりトレーニングとケアをしてもらって、最高のコンディションでまたみんなで出られたらと思います。
現状だとやっぱり4年後、僕の下の世代が何人もW杯メンバーに入っているかと言われたら、ここから急激に今入っている選手が衰えない限りは同じメンバーなんじゃないですかね。
今はすごいレベルが高いですし、それに割って入れるほどの選手がまだいるとは思えないので。
僕の年下で確実に誰が入るかと言ったら鈴木彩艶くらいなんじゃないですか。僕は楽しみにしている余裕もないんで、僕はまず次も選ばれるように頑張りたいです。
次のW杯で所属しているソシエダのスタジアムが選ばれるかはわからない。なんかチームメートからも「チケットもらえるんだよね?」とかって言って来てる(笑)。できるならメンバーに選ばれた上で、なおかつGSをスペインでやれれば。
あまり未来の話はしたくないですけど、4年後は最初から最後までピッチに立てるようにいろいろ気をつけたい。僕はそんなにケガするタイプじゃなかった。最近はケガが増えましたけど、ピッチ外のところで気をつけて、コンディションを整えるというよりもトレーニングばかりに偏らず、いろんなところを見直したいと思います。
今のチームはもともと仲良しですし、切磋琢磨していますし、縦関係みたいなものもあまりなくて……。
スペインにいたとはいえ、14歳で帰ってきて、そこからずっとアンダー世代で一緒だった選手が何人もいて、オリンピックも一緒に出て、U-20W杯も出て、コパ・アメリカにも行ってというふうにいろんな世代の人と一緒に出て、いろんなところにお邪魔させてもらっているので、顔なじみが何人もいるので。同じクラスのまま学年が上がっていく感じがありました。
伊東純也
残念ですね。0-0でも良かったけど、1-0で折り返せたことは良かった。
今日勝っていれば本当に違った。ブラジルにW杯で勝つというのは世界的に見てもビッグニュースだったので、それをやりたかった。
後半の立ち上がりに失点してしまうと難しい試合になる。相手が勢いに乗ってプレーできる時間が増えてしまった。
カゼミーロが前に上がって、サイドが2枚出て、枚数をかけて数的優位を作られて、CBがフリーになってどんどんクロスを上げてきた。シンプルにやられてしまった感じだった。
守備的に行くのは間違っていなかったと思う。でも、そこからの攻撃の質は低かった。いつもだったらいい守備から奪ったときにみんなが自信を持って、いい攻撃ができていたけど、ただ蹴り出すだけだった。
今いるメンバーが悪いというわけではない。だけど、やっぱり薫とかタケも怪我をしてしまった。
クオリティーのある選手が抜けたのはやっぱり痛かった。言い訳にはならないですけど。
──(この4年を振り返り)
結果的に見たら変わってないなという感じだけど、過程で見たら成長はあった。
いい守備からいい攻撃というところはできていた。ブラジル戦の前半はそれがうまく出ていた。
後半は失点してから、いい守備からいい攻撃はできていなかった。
──(4年後のワールドカップとなれば37歳)
前回もそうだったけど、その場その場でやっていって、それでまだできたらいい。何年とかはわからないので、1年1年しっかりやっていく。
航みたいな自ら区切りをつける形もあると思う。
だけど、自分から辞めるという選択肢はない。使えなくなって呼ばれなくなるくらいがちょうどいいかな。自分ができなくなって、使えないと思ったら辞めます。
ここにいられることは誇りだし、本当に幸せなこと。選ばれる限りは、自分から代表を断ることはない。
前田大然
素晴らしい戦いができたけど、相手の力もあったし、まだまだかなと。
自分たちはできる感覚はあったけど、うまいし強いし、守備に回る時間が長かったので、時間の問題だった。ボールを持てる時間はあったので、焦らずにしっかり繋げればよかった。
僕たちがこれまでやってきたことは変わりないし、胸を張って日本に帰りたい。
今回はやり切ったという気持ちがある。積み上げてきたものをしっかり出せた部分もあるし、まだまだという部分も突きつけられた。あとはやるしかないという前向きな気持ち。
──(鬼プレスについて)
他の選手も無意識にできるようになっている。そういう選手が増えたからこそ、強いチームになった。僕ももっと磨いていきたい。
ワールドカップ予選では出番が少なかったですけど、森保さんは「こういう大舞台では絶対に大事な存在になる」とずっと言ってくれていた。僕はそれを信じて、森保さんのためにという思いでやってきた。
これまで積み上げてきたものは無駄じゃない。それは僕の財産。
後藤啓介
勝てる、いけると思ってた。
強いなと思った反面、何か自分にできることはないかという思いもあった。いろんな感情で見ていた。
何もできなかった悔しさとか、全員の目標にしていた優勝を達成できなかった悔しさ。
足りないものが多ければ多いほど成長する伸びしろがあると思う、まだ何もかもが足りない。
──(敗戦後の上田の涙を映そうとするテレビカメラに対して、険しい顔をした後藤が背中で視界を遮る映像が話題になった)
悔しいのは当たり前というか、それだけ懸けてきて8年間積み上げてきたものがある。
テレビも仕事だとわかっているけど、別にわざわざ泣いている選手を撮る必要はない。
涙は見せ物じゃないので。テレビとしては盛り上がると思うけど、それだけの思いがあってやってきた選手たちのそういう姿を映すべきではない。
──(「2028年。大会は違いますが、もう一度このアメリカの地で闘い、新たな歴史を作りましょう」とSNSに投稿)
最年長としてロス五輪に出られる世代。
このW杯を経験したのはおれと塩貝健人だけ。
その二人がロス世代を引っ張っていかないといけない。
何十万人という中で、この経験ができたのは僕たち2人だけ。絶対に繋げていかないといけないというのは、先輩方の表情や思いを見てすごく感じた。
世界で一番大きな大会を経験できた。次の五輪でも一緒に出る選手たちと、この舞台がどういうものかをしっかり共有したい。大会は違っても規模はかなり大きいので、まずそこでひとつ歴史を塗り替える。その2年後のW杯では、東京世代のようにロス世代が引っ張っていければ。
クラブ次第にはなるけど、僕は出たい。
このW杯を経験して、日本がW杯で勝つためには、大舞台で戦う選手が増えないといけない。
そこで勝って優勝することがかなり重要。
僕はU-20W杯に出ていないので五輪はすごく重要になる。そこで結果を残して優勝することが2030年につながる。
パリ世代や東京世代と比べても海外でプレーしている選手がかなり多い。
各国が必ずしもベストメンバーを揃えられる大会ではないけど、だからこそ優勝する価値はある。
かなりチャンスはあると思う。そこでひとつ歴史を塗り替えたい。
ずっと五輪には出たいと思っていたけど、この大会を通して、長友佑都さんだったり先輩方が引っ張ってきてくれた思いを、チームの中でより感じた。2030年につなげるためには、やっぱり2028年、僕たちがしっかり優勝しないといけない。
大岩さんからは「もう五輪代表に呼べないぐらいになってくれ」と話された。
塩貝健人
出番がなかったのも悔しいけど、とにかくこのチームのベストの選手が出たと思うし、そこに僕がいなかっただけ。個人的に出られないのも悔しいけど、チームが負けてしまったことのほうが悔しい。
──(「ブラジル代表は昔のすごく強いイメージは薄くなったような感じ」
「昔のネイマールよりは大丈夫だと思う」
というコメントがストレートに訳され、ブラジルで大きな物議を醸した塩貝。その影響か試合後にはFWマテウス・クーニャら相手選手から挑発されるような場面も見られた)
ああいうふうに伝わってしまった以上は仕方ない。それで負けてしまったのは僕たちで、僕はそのチームでも出られていないわけで、相手が挑発するのは当たり前。人生においてもこれだけ言われることはない。
でもここからなので。言われたままでは終われない。一からまた積み上げていくだけ。成長するだけだと思う。次は自分が勝たせられたら。この借りは絶対に返さないといけない。
W杯でこういう悔しい思いをしたからにはW杯で返すしかない。次の大会に出て活躍したい。
このW杯という舞台に選んでもらって、サッカー選手として貴重な経験だったと思うし、なかなか出場機会は得られなかったけど、この環境にいれたことが僕を成長させてくれた。
これだけ応援していただいて、期待に応えないといけない気持ちも強まったし、日本を勝たせたい思いも強まった。
今後、僕が代表の中心になって、チームを勝たせられる選手になっていかないといけない。
ロス五輪は意識している。
どういう形になるか分からないけど、タイトルを取りたいし、この世代を引っ張っていかないといけない。もし行けるのであれば優勝したい。
──(大岩剛監督がベースキャンプ地のナッシュビルに視察に来た際、「もう関係ないけどな。この五輪世代に来るなよ。A代表にずっといろよ」という言葉をかけられたという)
五輪はチームとの兼ね合いもある。もし呼んでもらえたら自分の力を尽くすだけ。A代表にい続けることも大事だし、頑張ります。
やべーなと思ったのは大然くん。
大然くんの昨日の走りには感動した。チームとしても大然くんがいなかったらどうなっていたか。ああいうプレーを90分やるのがすごいので、90分やれるようにしていかないといけない。
綺世くんのポストプレーだったりも見習わないといけないし、航基くんのヘディングだったり、後藤啓介もいいものを持っている。すごい刺激をもらえた。本当に来れて良かった。
町野修斗
受け止めるのは難しい。良かったと言える結果じゃない。自分の力不足をただただ痛感した時間になった。
出ていた選手に恥じないようにやろうと思ったが、結果がついてこなかった。申し訳なさと悔しさがある。
──(森保一監督からの指示は)
相手のウイングに入ったときに中をカバーするところや、斜めでボールを受けながら前進していくところ。
純也くんだったり、それまで出ていた選手がつないでくれた分もつなげていく。
航くんもそうだし、拓実くん、麻也くんであったり、タケであったり、そういった重みは一度外れている僕からしたらすごい分かるので、全力でやった。
こういう残念な結果なので、今ポジティブなことは出てこないですけど、ただ、素晴らしい選手たちと素晴らしいコーチ、スタッフの方と一緒に、本当にチーム一丸として戦えた。そこは紛れもない事実だと思うし、勝ちを届けたかった。やれることは全部やった。ただ結果がついてこなかった。非常に悔しい。
あそこで僕を選んでもらったのはもちろん、信頼があるからというのは言葉を交わさなくても分かるし、嬉しさも感じた。
でも4年間、積み上げてきたものが数十分だったので。そこには悔しさもあるし、いろんな感情がある。
またこの悔しい思い、自分の力不足を這い上がる材料にしなければいけないと感じている。次に向かうしかないし、必要とされる選手にもっとなれるようにしたい。
上田綺世
世界のトップトップのレベルに食らいついていける、食えるだけの力があることは証明できた大会になった。
日本のサッカーのレベルはどんどん上がっている。それは今日の試合でも実感した。
今「また次」というのは難しいけれど、確実にレベルは上がっている。
いつかダークホースではなく優勝候補と言えるような国になれる。
守備の時間が長いゲームだったのでワンチャンスを作ってというのがゲームコンセプト。前半でゴールを取れたのでそれを守り切りつつ、もう1点取れたらよかった。前半は中々収まらず、自分の感覚と相手DFのスタイルにズレがあった。後半はやり方を変えてみて、その修正は効いたのかと思う。
我慢の時間は絶対必要だと思っていた。焦れていってやられるのが一番良くない。チームメイトと声を掛け合いながらやっていた。
相手がフォーメーションだったり戦術的にもガラッと変えてきた。そこを対応できないまま1失点してしまった。
どんなにクオリティーがあるチームでも、シンプルにクロスを上げられるのが結局、日本代表として一番嫌。これは今後もずっとついてくる課題。
どんなにレベルが上がっても、世界のトップトップが相手なら、より難しくなってくる。
勝利に導かなければいけない。その点できょうはその仕事を全うできなかった。
本気で優勝できるチームと全員が思っていたし、ブラジルに負けたけど、あと一歩のところまで行けている。
個人的には成長を実感できる試合になった。90分戦えるフィジカル、試合終盤でもああいうCBを相手にネガティブな競り合いにならない手応えはあった。これ以上に成長しないといけないと思ったし、この4年間でこれだけ実感できたからこそ、成長できるとも感じた。
できるかは別としてアタッカーとして一人で打開できる圧倒的な個が、優勝するには必要。
一体感は日本の武器だけど、一人で完結する力が世界のトップにはあるし、僕自身足りない。
自分が収めてというシーンはあったけど、ああいう試合展開でも一人でゴールをこじ開ける力が必要。それがブラジルにはあったし、世界トップのストライカーにはある。
格上と戦って勝っていくには、圧倒的な個が必要だし、僕自身と日本サッカーには必要だと思う。
小川航基
現実を受け入れられてなくて、本当に終わってしまったのかなと。
急にW杯が終わってしまって、一夜明けて実感がわいてきてしまった。言葉にするのは難しいけど、夢の中にいた感覚がある。何にも替えがたい人生の期間だった。まだまだこんなところで終わるチームじゃなかった。ブラジルに勝った先を思い描いて、先を見ていた。
選手同士でも話したのは、ベルギー、クロアチア、ブラジルと3大会連続で先制しているのに、最後の結果を見たら負けてしまっている。
3大会とも同じようにいい試合をしながら負けてしまって、結果を変えられていない。
戦い方としてはあれ以上なく、もしもう一回やるとなっても同じ戦い方をすると思う。そこに悔いはない。一人一人の個の力を付けるしかない。
延長戦も見据えてのことだと思うけど、僕はいつでも準備していた。長い時間を与えられたら結果を出せると思っていたし、出たかったけど、森保さんも最善の策を取ったと思うし、信頼してくれているのは伝わっていた。最後の1分でも僕自身はまったくあきらめていなかったし、1本あれば仕留める思いだった。
──(GSオランダ戦では途中出場からMF鎌田大地の同点ゴールにつながるヘディングシュートを放った)
僕のゴールではなかったけど、ああいう舞台で何かを起こせる側の人間だという自信はついた。ファーストストライカーとして日本を救える立ち位置。今回は少ないチャンスだったので、もっとチャンスをもらえるように、日本を救える位置に立てるように。
森保一監督
──(ブラジルとの差はどう感じたか。両ウイングバックを交代した狙いは)
ブラジルとの力関係は、間違いなく縮めてこれている。
ブラジルがどうこうでなく、世界のトップ基準に日本も間違いなく近づいてきているという感覚。
ただ、結果として押し切られるのは差があることも事実、そこを積み上げていかないといけない。
カタールW杯と北中米W杯、決勝トーナメント1回戦敗退で今回も同じ敗戦となったが、感覚としては日本がコントロールできる時間も長くなり、かついっぱいっぱいの守備だったところが、しっかりと受けられるようになったという部分では上がっている。ただし、勝っていくためには、攻撃も守備も力を付けないといけないのが今日の結果に出たと思う。
(交代の意図)ブラジルはシンプルにサイドからファーサイドへクロス、戦術的にもより明確なことをしてきた。実際、1失点目はクロスからだった。ブラジルがやろうとする意図を止めて、かつ自分たちの流れに持っていくことで交代のカードを切った。
──(特にレベルアップしないといけないところは)
守備から攻撃に移る最初の相手のプレスを回避する、そこのパスのクオリティーだったり、パスを通すためにどのように動くか。トランジションをもっと早くして相手のプレスをかいくぐっていけるようにしないといけない。
ボールを保持した時には相手もなかなか奪いに来れない時間帯はあった。守備から攻撃というところの最初のパスの1本、2本をどうやってプレス回避していくかという点は上げていかないといけない。
カタールW杯からの課題で、チームとして取り組んできて、間違いなくレベルは上がってきている。
──(攻撃陣では南野、三笘がケガで招集できず、大会に入ってから久保もケガをした)
選手たちが想定外のことやアクシデントが起こったときに冷静に対処してくれて、すべてのことを乗り越えて、よく頑張ってきてくれた。
もちろん、今言われたような選手たちがいなくなったことは、チームの戦いとして影響した。
そこは事実だが、決してネガティブに考えることなく、ケガやアクシデントは起こりえるということで、チームに選ばれた選手たちがしっかりと機能し、新たに入ってきた選手がその選手の良さを生かしてチーム力を維持し、上げてくれるのが日本の良さ。
選手たちが個性を発揮しながら、チームの戦い方を表現しようと頑張って、日本の良さは出ていた。色んな選手がW杯を経験するということは、今の日本のフェーズでは非常にいいこと。
ケガ人が出るのはいいことではないが、より多くの経験を幅広く多くの選手たちがすることによって、日本サッカー全体のレベルアップに繋がっていく。
──(1点リードで折り返したハーフタイムの指示は)
ある程度、相手にボールを持たれる、押し込まれるのはあり得ると思っていた。
その中で守るところは粘り強く守りながら、我々も攻撃のチャンスは作れるので、チームのコンセプトでもある、いい守備からいい攻撃ということで選手たちは割り切って戦ってくれた。
前半にいい形でカウンターで点を奪うことができて、選手たちに、
・もう一回0-0の状態の気持ちで戦う
・1点リードしている状況で守りだけの守りにならないように
・守りが攻撃に繋がっていくんだということを忘れないように
と話した。
実際に失点は、押し込まれた状態でクロスから失点したが、ボールを奪いに行くことを忘れずに、ボール保持者へのプレッシャーは押し込まれながらもしっかりやろうと話していた。後半ブラジルがギアを上げてくる、あるいは戦術的に変更してくることも予想して、集中していこうと話した。
──(失点後のプランは)
試合の終盤の考え方としては、延長を見据えて交代カードを1枚残しながら、延長に入ったら交代枠のプラス1もうまく使いながら戦っていくことは準備していた。しかし終盤で失点してしまった。
そこも自分たちが1点を取りに行く交代で最後の交代を使うのか、もし失点した場合にどういうカードを切るのかというのは準備していたうえで、延長のほうが濃厚かなと思って試合は見ていた。
──(来年1月にはアジア杯があるが、そこで優勝することが大事になるか)
日本代表として、日本サッカーとして次の大きな大会はアジア杯。
そこで優勝できるようにフォーカスしていく。
今回のW杯での敗戦の痛みは、たとえアジア杯で優勝したとしても癒えることはない。
アジアで頂点に立つことも大切だが、今回のW杯でもアジア勢が苦しい結果に終わっている中、さらに上を目指して戦うという部分では、常に高い目標を持ってアジア杯にも挑まなければいけない。
アジアのチームとの戦いを通して、アジアで一番という誇りはもちろんだが、その先を目指していく雰囲気の中でアジア杯を戦えたらと思う。
──(試合後の円陣ではどういう声をかけたか)
最後、円陣で話したのは、
「みんな悔しい思いをまたこの場でしたと思うけど、この悔しさを胸に刻んで次の成長につなげていこう」
「こういう悔しさや、うまくいかなかったことを生かして次の成長につなげてほしい、成長して日本のために戦ってほしい」
「今回、最高の景色を見ようということでいろんなイベントだったりをしていただいたが、この大会の中で優勝するという我々の夢や目標として最高の景色を見ることはできず、監督としてみんなのことを導いてあげられなくて申し訳ない」
「でも、違った意味での最高の景色はチームの選手、スタッフに見させてもらっているので監督としてはありがたいと思っている。何かというと、毎回の活動で選手もスタッフもいい準備をしてくれて、一回一回の練習、試合に全力を尽くしてくれるのは、毎回の活動、日々の活動の中で充実した時間を過ごさせてもらって、監督としての最高の景色はみんなに見させてもらったのでありがとうございました」
と話した。
──(優勝を目指して32強という結果については)
優勝ということは叶わず、そこに関しては監督として申し訳ない思い。
素晴らしい選手がいて、チーム一丸となって、タフに粘り強く最後まで戦い抜くことをやっている中、今日も勝つチャンスがあると思って戦って、実際チャンスがあって、それをつかめなかったので、監督の力が一番足りなかったのかなと思う。
世界一という目標を立てて、この3年半、選手やスタッフがやってくれたこと、代表チームのレベルアップのために選手たちが日々、所属チームでレベルアップするためのチャレンジをしてくれて、間違いなく代表チームの力が上がったと思うとチームには伝えた。
親善試合とはいえ、これまで勝ったことのない相手に勝ってきたり、試合の中でも自分たちがより意図していることを実践できるようになってきたり、間違いなく選手の頑張りが代表チームのレベルアップにつながり、日本代表の世界におけるフェーズが変わったというのは選手たちに伝えた。
世界一という目標はこれまでも話してきたが、本命で世界一かというとそうではない。
今はダークホースで世界一になるチャンスがあると。
今日ももし勝っていればという試合はできたと思う。
サッカーを取り巻く環境、サッカーファミリー、サッカーを知らないような、あまり認知、認識してくださっていない方々も含めて、日本が世界一を目指して戦っている、チャレンジしているんだということを色んな人に公言して、チームがチャレンジしたことで、世界一になるために何をしないといけないかをより考えてくれたと思う。
今回は叶わなかったが、世界一を目指して我々日本代表チームに共感、共鳴、共闘していただいて、世界一を目指していこうという点は、サッカーファミリーだけでなく、日本のライト層の方々も含めて、その輪は大きくなった。
今回は叶わなかったが、最短では次。目標を立ててしっかり積み上げていけるのが日本人だと。それを我々がしっかりやっていこうと選手たちには話した。
──(スタートからシャドーもウイングバックも攻撃的な選手を起用したが、切り札として使う手もあったのでは)
右は堂安、左は中村敬斗と攻撃的な選手を使ってスタートしたが、攻撃だけとは思っていなくて、いい守備からいい攻撃、ハードに守備もできるということで彼らを起用した。
前半に関して、両サイドから何かやられたのはなかった。守備もできる攻撃的な選手を使うという考え方としては、守備で粘り強く頑張ったあとに攻撃に移らないといけない。
そこで起点となったり、攻撃のアイデアを生かしてカウンターを仕掛ける、ボールを保持するところがなければ、試合は押し込まれたままでより難しくなるということで、今日もこれまでも起用している。守備だけの守備にならないように。
最後抑えるだけなら守備的な選手でいいかもしれないが、試合全体を考えたときに守備だけの選手であれば、世界の強豪と戦うとき、攻撃がなければより難しい状況になる。仰る通り、逆の考え方で使うということも選択肢としてはあるかなと思う。
──(これまでプロセスが大事だと話していたが、プロセスの中でこうしておけばよかったということや、今後もっとこうできるぞというアイデアはあるか)
前回のカタールW杯を踏まえて、チームでどういう積み上げをしていくかを常に考えているし、自分の中では確実に積み上げてこれたかなと思っている。
未来で言えば、もっとハイプレッシャーをかけていくとか、攻撃の部分ではもっとボールの保持率を上げて、ポゼッションからチャンスをうかがうということもやっていけるようにならないといけない。
カタールW杯でドイツやスペインに勝ったが、保持率は80%対20%だった。それを5%でも10%でも上げていこうということでやってきた。
そういった意味では、これまでのデータで言うと、確実に上げてきていると思う。
一気に何かを変えたいが、歴史はそう簡単に動いてくれない。
地道に積み上げていけば、今日うまく乗り切ったらひょっとしたら歴史が大きく動いていたと思うので、過去を見つめて成果と課題を抽出しながら力をつけていき、どこかで歴史の扉が開くことを夢見て、目標としてやっていかないといけない。
一気にこれまでできなかったところに届くこともあると思うが、現場にいる人間としては地道にやっていくことが必要。
日本の組織力は間違いなく世界に誇れるもので、組織力プラス、やはり個の力が上がったからこそ、組織力が生きて、戦い方のフェーズが変わってきたと思うので、個の力をもっともっと上げていかないといけない。
──(ロシアW杯のベルギー戦も後半アディショナルタイムの失点で敗れた)
チームとして疲弊し、ずっと押し込まれ続け、最後押し切られたという形ではなかったと思う。
押し込まれる展開ではあったが、それも含めて選手たちは耐え切れるところはあったと思う。守備から攻撃という部分のクオリティーを上げて、押し込まれた中で最後自分たちが攻撃に移って、いい流れにするという部分のクオリティーを上げていかないと、今日のような失点は起こってしまう。パスの成功率においても、プレッシャーがかかった時にもっとうまく攻撃のチャンスに繋げられるパスのクオリティーを上げていかないといけない。
──(選手としてドーハの悲劇を経験してアメリカにたどり着けなかったが、監督としてアメリカで4試合戦ったが)
現地にラモスさんが来て、応援イベントをしてくださったり、私もドーハ世代の仲間と連絡は取り合っている。
我々がW杯を戦えなかった地で、今の日本代表の選手たちが今日は負けてしまったが、世界で戦えるんだというところを示し、日本人の誇りを持って戦っている選手たちを見て、日本人の誇りを感じてほしいとは思っていたし、やり取りはしていた。
ただ、私自身は自分の現役時代のことが頭の中に出てくることはなく、今は監督として現日本代表の最大限の力をどうやって引き出すことができるか、1勝2分1敗となったが、一戦一戦勝利を目指して戦うことを考えている中で、あまり自分のことを考える余裕はなかった。
アンチェロッティ監督
これまでよりも完璧な試合をしたと思う。前半は少し苦しんだが、後半は困難を克服することができた。スペースを見つけるのに苦労したが、後半にはその問題も解決することができた。
我々は中盤で優勢になりたかった。まずウイングからパスを通していきたかったが、うまく成功しなかった。厳しくチェックされていたからだ。なので敵陣深く、相手のコーナー付近に入っていかなければならなかった。
前半はもっと中に入ろうと思っていたが、日本の守備が優れていたので戦術を変えなければならなかった。
1点入れられたが、そのあと取り返すことができて、2点目を取れたのは幸運だった。そうでなければややこしいことになっていた。もし延長戦になっていればネイマールを入れようと思っていた。
吉田麻也
チームは間違いなく強くなってきている。
ここで終わるようなチームじゃないなと感じているので、ここさえ突破できればもっともっと上に行けたんじゃないかなという気持ちはある。
世界有数のウインガーとほぼ90分ずっと1対1の状況でやるというのは、ものすごいこと。僕はあんな冨安がぶち抜かれるシーンを滅多に見ない。レベルの高い戦いを90分続けていたと思う。
自分たちの一番の強みであったシャドーのところの選手層がどうしても薄かった。選択肢が限られたのは、短期のトーナメントではかなりディスアドバンテージだった。
今回はチュニジアにしか勝っていない。
予選突破した次の試合でまた勝てなかったというのは、しっかり見つめ直して、分析して、次に繋げていかなきゃいけない。自らが就いたサポートプレーヤーという新たな試みについても、本当に正しいかどうか、フィードバックを重ねていかなきゃいけない。
今回は1回目、2回目の選手が多くいるので、次に繋がる選手たちが多くいる。この1か月を見ていても、わかりやすく成長しているなと感じる選手がたくさんいた。彼らがいいものを継承していかなければならない。
近道はない。多くの選手がこういう緊張感のある現場で毎週試合をして、代表の試合に還元していく。これをずっと繰り返していかなきゃいけない。
チームは生き物なので、アップダウンは絶対ある。この8年間でダウンも少なかったのは、森保さんが規律をしっかり作り上げ、選手たちがやるべきことを理解していたことが大きい。
作り上げた基準は継続しなきゃいけない。仮に外国人監督が来ても、その文化は維持していかなきゃいけないし、それ以外の部分もプラスアルファで成長させていかなければいけない。基礎の部分は力強く根付いてきている。そこから上物をしっかり立てていくところに入る。




