手を添えて 育て 伝える
お腹の大きなトレーナーさんが
部屋に迎えに来た。
“こんなに大きくなりまして”
病棟を歩くと 爺ちゃん婆ちゃんが
触れさせてと。
お腹の中に 命が居ると 感じると
今日一日 幸せな気分になるんだって
部屋には色々なスタッフさんが 入って来る。
“やっと 捕まった”
“それ 主治医のセリフですよ”
(日中はリハビリで居ないって)
二ヶ月過ぎもここに居ると気心も知れてくる。
転院時の受け入れ話も聞ける。
”絶望的な重篤な患者“がやって来る”
”どうしよう きっと絶望の絶壁で 暗くて
…..じゃないか”
でも 期待を壮絶に裏切ったらしい。
“ギランバレーになって良かったねー
めちゃくちゃ 若返ったし
全く別人みたいだし”って
笑いながら 話す。
“多分なって無かったら あと二、三年で
別の疾患で 死んでたよ”
仙人界でも 同じ事を言われていた。
御意 私も思っている。
ギランバレー発症前 四か月。
急激に体重が減り 病を疑った。

“大丈夫だよ”と 知人の医者は 話していた。
その矢先 ワクチン接種後 発症。
原因は はっきり分からない。
ただ 難病 ギランバレーになり
絶望的 重篤な患者 = 大木になった。
部屋に来るスタッフ
爆笑話から 深い深い話までなんでも話す。
“入り口に 喫茶カウンセリングルームって
看板作ってあげようか?”って
真顔で 言ってる。
ありがたい事だ。
コロナ禍の中 医療従事者 スタッフの
ストレスは 中に居ると半端無いなと
感じる 俗世間での自由は無いなと。
ここは 回復期リハビリテーション病棟
手を添えて 育て直しを する場所だと
感じている。

来た時に 保育園児にも 満たない
非力な手
1.5キロのダンベルさえ扱えなかった

必ず
ダンベルの下には 手が添えられている。
毎日毎日 繰り返し
毎日毎日 ほんの少し
毎日毎日 泣いて
毎日毎日 笑って
夕方 主治医が 入って来た。
“やっと 捕まりました”と(笑)
“どうですか?”
週に何度も 聞きに来てくれる。
いつしか 気心しれてなんでも話をしている。
“先生 ここ回復期リハビリテーション病棟
って
手を添えて 人を育て直しするところだと
思ってます。
現に 全く絶望の淵から 手を添えて
育て直し してもらって いい塩梅に
仕上がって 来ました”
先生は ニコニコと微笑みながら
部屋を出て行く。

なら 私は何を
“手を添えて 育て 伝える”かな
noteを使って

