仕事と私的なものの区別が特にない公務員の人
みなさん自分を偽って生きてますか?
私?
私はもうガンガン偽ってますよ! そりゃあもうプロです! だあああって人からチヤホヤされたいもの!!
あっちの世界ではキビキビ動くのが好かれる、こっちの組織ではホンワカしてれば好かれる。家庭では料理上手掃除洗濯マメにしてれば好かれる。
あーそうなんですあーあーあー心忙しい忙しい忙しい。マインドセットころころ切り替えんのも楽じゃないっすわ。要領いいのもたいがい顔ひきつるっすわ。愛想笑いを有料制にしたいっすわ。
あれてかなんか急に。いつもと気分が違う。
朝起きられない。あれこれって心のコロナ🤧?
そうなのよ演じることは人間関係をスムースにする側面もあるけどさ(オモテナシダイジ)、けっこう心・キャパ・魂にリソース要求してくるんですわ(オモンパカリジュウヨウ)。
自分らしくいられなくなるというのはこのことよ。
「忙」しいとは心を亡くすと書くのよ。
人生不幸四天王の一角なのよ忙殺は。
とはいえ。
「こうしなければいけない」「こう生きなければいけない」日本ルールから逸脱するには、えんえんと自分で自分の生き方を自分で考えしごくカスタマイズルートに突入しなければならないという世界線なわけで。
じゃあどうすればいいのか。なあああんてことを瞳を閉じれば瞼の裏で思いだす今回のインタビューは「地域活性」テーマでした! 地域活性インタビュー第3弾!(1、2)
なんです!! 地域で何をしているかという視点ではなくて、そこに携わっている人の中で地域活性とはどういう存在なのか、という視点で地域活性をとらえようという試みインタビューです。
タイトルについて「仕事と私的なものの区別が特にない公務員の人」か「生きてて「楽しい」しかない人」かで迷ったのですが、前者で。
無名人インタビューは「世の中」と「人」の間に架けられた橋ですから
波が砕ける瞬間は美しい。偽りの仮面を外す瞬間も美しい。私を脱ぎ捨てる瞬間こそうるはし。ということでSMインタビューにも通じるアングルも出てきました。
今回の無名人インタビューもみんなでお楽しみしましょうね! お楽しみくださいませ!(主催:qbc)
今回ご参加いただいたのは 野澤 さんです!
現在:仕事もプライベートなことも全部つながっていて、常に、1人の人間として、ただ生きてる
ナカザワ:野澤さんは、今何をしてる人でしょうか?
野澤:僕が今一番興味あるのはバイクですね。バイクツーリングが好きで。そもそも趣味が多いので、妻から「何個かやめろ」って言われてるんですけど。
好奇心が旺盛で、いろんなことに興味あって、いろんなことが好きなんですよね。他にも、海釣りだったり、サーフィンだったり、音楽や映画、アートも好きですね。
ずっと大学時代から20年以上乗ってたバイクがあったんですけど、売っちゃったんですね。
サーフィンは太平洋に、海釣りは日本海に行くんですけど、コロナになって、県外になかなか行けなくなってしまって。近場で楽しめるということで、最近バイクを復活させたら、今は一番の興味の中心が、バイクに乗ることです。今も、ちょうどバイクに乗ってきました。
ナカザワ:20年乗ったバイクを売ったのは、コロナの前ですか?
野澤:そうですね。趣味が多すぎて1個やめろって言われたので。
バイクって、20年以上乗ってるとあんまり乗らなくなってくるんですよね。年に数回しか乗らないし、錆びてきちゃうし、かわいそうだなと思って。レンタルバイクもできるので、借りればいいかなと。
ナカザワ:なるほど。
野澤:トライアンフっていうイギリスのバイクが好きなんですけど、それを借りるには千葉まで行かないといけないんですよね。前、千葉に電車で行って、そこから千五百キロ、福井とか、能登半島までツーリングしたこともあったんですけど、普段乗れないっていうのは厳しいなって思い始めて、またバイクを新しく購入しました。
さらにカスタマイズしまして。昔SRっていうヤマハのバイクに乗っているときも、トライアンフってイギリスのバイクが好きでいたんですけど、なかなか持てなくて。でも、今しかないなと思いまして。
例えば、隠居して定年迎えた後にバイク乗っても年数も限られますよね。「もう歳なんだから、そういうのを乗るのは危ないからやめなよ」って言われてから乗り始めても、遅いなというのもあって。バイクを買ったら当時持ってたときより、ガンガン乗ってますね。バイク仲間も増やしています。
何をやってる人って、本当に何のこだわりもなく素直に言えば、バイクが好きな人ですね。
ナカザワ:じゃあ、今は他の趣味よりもバイクが優先なんでしょうか?
野澤:本当はサーフィンが一番好きなんですけど、なかなか行けないんですよね。妻も学校関係の仕事で、県外に行くことに対して厳しく言われちゃうので。
今、バイクが本当に好きで好きで、もうバイクのことしか考えられない人間になってます(笑)
ナカザワ:今、お住まいは長野県の辰野ですか?
野澤:辰野です。
ナカザワ:長野ですと海がないですもんね。
野澤:そうですね。ただ、海には2時間半ぐらいで行けるので、いつも日帰りで行くんです。
日本って島国だから、海は近いと思ってるんですよね。気軽に日帰りで海にしょっちゅう行ってたんですけど、今は行けないので、バイクばっかりになってます。
ナカザワ:趣味を楽しむのはお仕事がお休みのときが多いですか?
野澤:仕事終わりとか、休みの日に乗ってますね。雨でも何でも。
ナカザワ:今の関心としては、仕事と趣味、何対何ぐらいの感覚ですか?
野澤:僕、仕事と私的なものの区別が特になくて、仕事だから何かやろうとか、趣味だから何かやるっていうことがなくて。あんまり境目がないんですね。
分類するなら今は仕事の時間だよねとか、お金もらってやる時間だっていうのはしっかり意識しているんですけど。
どんなものも好きなので、趣味と仕事の境目がないんですよ。
例えば、商店街に人を案内したり、移住希望者を案内したりする仕事も、一個人としてやっているので、あんまり差はないんです。
ナカザワ:お仕事は、どういったことをされてるんですか?
野澤:辰野町役場の産業振興課の商工振興係長です。今まで、観光とか移住定住にかかわる仕事や、インターンシップとかを自分で始めたのでやってます。そういった起業支援とか、企業に対する支援もやっています。
何しろ、僕の興味のおもむくまま、どんどん新しい仕事がついてくるんですよね。その都度、兼務が増えていくんです。最初は観光だけだったんですが、観光って移住定住にも関係あるよねと思って移住定住がくっついてきて、さらにインターンシップとか企業も、学生さんが来れば面白いよねっていう流れで商工振興っていう係がついてきた。全部がつながってるんですね。
つながってるってのは仕事もそうだし、自分のプライベートなことも全部つながっていて。常に、野澤という1人の人間として、ただ生きてる感じですね。
ナカザワ:どういうところがつながっているんでしょうか?
野澤:例えば、移住希望者が来ますよね。そうすると、観光スポットとか、グルメスポット、温泉なんかも関係します。観光と移住定住ってつながってるなと思うんですよ。
ほかにも、実践型インターンシップっていうものを始めたんですが、学生のためにやるんじゃなくて、地元企業のために学生を呼ぶことによって、企業は首都圏の優秀な学生の力を借りることができる。さらに、参加する学生さんにとっても、「学生だからどうせできないんだろう」じゃなくて、一人間として頼られて、本気になれるという面白さがある。
そうすると、そういう面白い会社があると、町に魅力を感じるんですよ。面白い会社があると、「面白い、自分が望んだことを叶えてくれるところだな」と感じてもらえて、結局それがまた移住につながったりする。全てのものは分かれてなくて、実はつながっているんじゃないかなと思っています。
ナカザワ:なるほど。
野澤:仕事と趣味がつながってるってのはどういうことかというと、例えば、グルメスポットにしても温泉にしても、辰野も然り、辰野以外の市町村のこともいろいろ知っていないと案内ができないんですよね。
辰野に住むと辰野だけで生活するわけじゃなくて、当然、隣町に遊びに行きますよね。隣町の温泉へ行ったり、ご飯食べたりするじゃないですか。市町村の枠を超えて生活圏があるわけです。辰野の魅力を伝えるために、仕事終わりにここまで行けるよとか、休みの日はここまで行って遊べるよってことを伝えることが、町の魅力につながるんですよ。
そういうことも、知らないと案内できない。
他の市町村のパンフレットを見て「良いって書いてあるから、ここ良さそうですよ」じゃなくて、自分が実際行って、知っていることで「すごいうまい味噌ラーメン屋さんがあって。白濁温泉の源泉がドバドバ出てるところに、実は、仕事終わりに行けるんですよ」とか。
そういうことは実体験じゃないと相手に伝わらないんですよね。
やっぱり仕事と自分の好きなこと、プライベートのことっていうのは、ものすごくつながっている。それを仕事的に言うならば「活かして仕事をしている」。遊び的に言うならば、「仕事であっても遊んでいる」っていうような感じですね。
ナカザワ:少し話が戻るんですが、辰野町の実践型インターンシップを野澤さんが始めたという話だったんですが、そこにいたったきっかけはなんだったんですか?
野澤:当時、7年ぐらい前になるんですが、エティック(NPO法人ETIC.)さんですとか、ジーネット(NPO法人G-net)って岐阜のNPOだったりが既にやってたんですね。全国的にはあまり他にはやってなかったんですけど。もともと地域の企業の魅力を伝えるにはどうしたらいいかとかっていうのを悩んでた時期だったので、これは面白いなと調べてみて。
採用活動でいうと、私の時代ですと、リクナビ、マイナビ、日経就職ナビとか、そういったインターネットによる就職がメインでした。例えば、辰野から首都圏の大学に行った学生が就職活動するときに、基本的にネットに載ってないと知る由もないわけです。
一方でそういったサイトに登録するためには、例えば100万円かかったりする。中小企業はなかなか載せられない。でも面白い企業はいっぱいあるんですよね。
大学生が就職したいと思える企業は、意外と大企業志向ではなくて、生きがいだったり、やりがいがあれば中小企業も興味があるっていう結果がある。それにもかかわらず、面白い中小企業との出会いが少ないんですよね。長野県で言うと、当時リクナビとか登録数が180社ぐらいだったんです。県内企業の数を思えば、もう無いに等しいんですよ。彼らの選択肢の中で、選ぶ対象として載っていない。
出会いがなければ、当然知ることはないし、就職することもないわけですよね。でも、地元の企業は知ってもらいたいと思っていて、このミスマッチを何とかしたいと。
そこで、学生に実践型インターンシップをぜひやってもらいたいという企業に手を挙げてもらったんです。
手を挙げた時点で、その企業は既に面白い企業であるわけですよね。新規事業やりたいけど手が足りないとか、アイディアがないとかで悩んでるケースっていうのは、そもそも面白い企業なんですよ。めちゃくちゃいいなと思って。それで始めました。
ナカザワ:仕事とプライベートの時間に区切りがなかったからこそできたエピソードって、ありますか?
野澤:能動的で面白い人っていうのを呼び込もうと思っているんですが、最近、そういう人がいっぱい辰野を訪ねて来てくれるようになりました。
例えば、最初にこの人面白いって人に会うじゃないですか。そのとき、その日のうちにね、温泉に一緒に入りに行くんですよ。それで、のぼせるまで露天風呂で語り合って、また町のことを知ってもらうんです。
辰野町って、案内がなければ全く魅力的じゃない町だと思うんですよ。何もないし、誰も見向きはしない。自分の言葉で魅力を語れるっていうのは、自分が辰野町然り、この周辺地域の魅力を知ってるからなんですよね。
そういう魅力をちゃんと実体験で、来た人にその日のうちに伝えられる。案内のときに、本当に自分が好きなところを紹介して、その人に好きになってもらえる。
その案内先というのが、グルメスポット、温泉スポットだけじゃなくってね、面白い人だったりするんですよね。携帯1本でつながれる面白い人が、たぶん今100人以上いるんです。普段から遊び歩いてないと、たぶんそこまでいろんな面白いジャンルの人を知っているということにはならないですよ。もう友達みたいな感じで。
というか、みんな友達なんですよ。
仕事だけでやっていたら、そこまで多種多様な友達はできないですよね。だから、何かイベントあれば、その人のところに行って、遊びに行って良かったねっていうふうな関係を築いてるからこそ、携帯1本で「ちょっと面白い人来たけど、会わない?」って言って、「いいよ、今から空いてる?」とか。もうその場で携帯1本で遊びに行っちゃうってのは、やっぱりプライベートで多くの人と接して、遊んでるからじゃないかなと思います。
過去:いじめっ子とも、いじめられっ子とも両方仲がよかった
ナカザワ:過去に遡っていきたいなと思います。ご出身はどちらですか?
野澤:僕は辰野で生まれて、親父が転勤族だったんで幼稚園は伊那市の社宅で過ごし、小中高は静岡市に行き、大学を出て帰ってきたって感じですね。
ナカザワ:どんな子ども時代でしたか?
野澤:それこそ、今と変わらないですね。たぶん、当時と全く考え方とかやってることが変わらないんですよ。
小学校のときもいろいろやっててすごかったんですよ。バスケを小中高大とやってたんですけども、バスケットボールはどこへ行くにも常に離さない子どもでしたね。
ナカザワ:なるほど。
野澤:小学校のミニバスケットボール部が、月・火・木・金だったんですが、そうすると、水曜が空いてるからってことで公民館でやってるバスケットボールサークルに入ってたんですよ。あとは、寺の駐車場にバスケットゴールがあるので、土・日は知らない小中高生たちと一緒にバスケやって。音楽のラップをかけながら。もう毎日バスケが基本的にあるわけです。
ナカザワ:本当にバスケ漬けですね。
野澤:さらにですね、クワガタが大好きで。夜のうちに餌を山に仕掛けに行って、次の日の朝学校行く前に、かかってるクワガタを取りに行ったりですね。
あと、タミヤの本社が近かったんですよ。プラモデルのタミヤ、世界のタミヤですね。ミニ四駆が大好きで、カスタムとかしまくってました。コースも公認コースの幅に切り詰めて、家でよくドラフトして。ジャパンカップがあれば、その大会に出たりもしました。
ほかには走ることも好きなので、駅伝チームに入ったりですね。
学校では学級委員長をやって、学校の改革というか新しく提言したこともありました。それも面白かったですし。
とにかくね、いろいろやってましたね。
ナカザワ:どうして、そんなにいろんなことを一気にできたんですか?
野澤:なんか面白いなって。単純に、すごく興味があるんですよね。
本当に、とにかく全部が面白いんですよ。生きてて「楽しい」しかないですね。
違うジャンルのことでもすごく興味あるし、人間にも興味がある。知れば知るほど面白くなってって、のめり込んじゃう感じです。
ナカザワ:どういうことをやると面白いと感じるかって、その対象によって違うんですか?それとも一緒ですか?
野澤:なんだろうな。考えたこともなかったですね。本当に面白いって何なんだろうね。
対象によって違いますかね、やっぱり。
綺麗っていうのも面白いですよね、景色が綺麗とか。
サーフィンは波が崩れた瞬間が綺麗。1つとして同じ波がないのですごく綺麗だし、やってるときは、そのこと以外考えられないっていう瞬間もある。
あとは、バスケで言えば、テクニックを極めるとか、スタイルを極めるとかっていうのも面白いですし。
ミニ四駆だったら、いかに速く走るか。そしてそれを自分の手で、作り出す。お店で売られてるものをただ使うんじゃなくて、自分でカスタムをして、自分の理想の姿で走らせるとか。そういう、自分の力でやった事がうまいこといくっていうのは達成感があるというか、そういう感覚がありますね。
ナカザワ:なるほど。
野澤:面白さの種類って無限にありますよね。
アートの楽しさも全然違うし、高揚する楽しさではなく、逆にディープに深海に沈んでいくような楽しさもありますね。
世の中にいろんな趣味の人がいるんですけど、それぞれの魅力を知っていると、たぶんいろんな引き出しを持ってるので、その趣味のこと、好きなことを人と一緒になって語れる瞬間が多いと思います。
ナカザワ:例えば虫が好きな人と、虫のことを語り合えるみたいな?
野澤:面白さのツボを知ってるので、「わかるわかる」ってやつですね。「わかる、それいいよね。あそこの木にいるよね」みたいな。いろいろ趣味がある人もいると思いますけど、それぞれ人の趣味って、全部は被らないんですよ。1つでもその趣味が重なれば、共感してもうその時点で友達になるんですよね。
だから、いろんな人と会う中で、その人との共通項を見つけて、話すのがすごく楽しいですね。
ナカザワ:周りの人からは、どういう人だと言われていましたか?
野澤:僕は、ちっちゃいころは周りがどう言ったかなんて気にしたこともなかったんで、よくわからないんですよね。なんて言われたんですかね。--
あ、大学のときはね、「俺流」ってよく言われてました。
「のっち」って呼ばれてたんですけど、「のっちって俺流だよね」ってよく言われてましたね。
ナカザワ:大学生のときも、バスケはされていたんですよね。
野澤:バスケもやって、バイクもやってましたし。大学になったら、今度はバイトが楽しくて、いろんなバイトをやってました。社会に首を突っ込める最高な身分だなと思って。
あとは、ずっと学級委員だったり生徒会だったりということで、小中高大とずっとそういう立場にいたので、そういうのもすごく楽しくて。
ナカザワ:学級委員になろうっていうのは、どういうモチベーションだったんですか?
野澤:だいたい推薦されるんですよ。俺しかいないみたいになって。小中高と、もうずっと推薦ですね。たぶんよく喋るからだと思います。発表しまくるんですよ。全部手を挙げて。
あと、どのジャンルの人とも仲がいい。そういうこともたぶん影響してるんじゃないかなと思います。どこにも属さないんですよね、グループとかに。
だから、いじめっ子とも、いじめられっ子とも両方仲がよかったので、それはもうまとめ上げて、先生の右腕になりますよ。
たぶんそれは、いろんなことに興味があって、いろんな人と関係を築いてきたからじゃないですかね。
ナカザワ:面白いことのツボをいろいろ知ってるといろんな人と仲良くなれることに、最初に気づいたのはいつころのことですか?
野澤:ずーっとそんなことを意識せずに、ただ好きなことをやってきたので。
移住希望者を案内するようになってからですかね。これって実はそういうことなのかも、って理解したのは最近ですね。
それまでは、全く考えたこともなくて、ただ好きなことをやっていました。
ナカザワ:これ楽しいなって感じるきっかけというか、選ぶ基準みたいなものはあるんですかね?
野澤:時間が有限なので全部しきれてないんだけれど、たぶんあらゆるものが大好きなんですよね。その中でも、今、上位に来ているものは、比較的、無になれること。自分の中でそれをやってると無になるっていうものですかね。
ナカザワ:無ですか。
野澤:やっぱり、世の中情報が多すぎるんですよ。僕、わりかし整理整頓も好きなんですよね。情報も。机の上も何もないですし。
いろんなものを整理整頓することで、今自分はこれをやってるんだっていうことを、しっかりはっきりさせるっていう部分があって。
そういう意味じゃ、いろんな情報が頭の中にごちゃまぜにあるうちは、整理ができてなくて、いったん生活からリセットする必要があるんですね。常にリセットボタンを押して、ニュートラルでいる。そうすると、正しい判断ができるんですよ。
僕は、色も白とかが好きなんです。ニュートラルでいるって意味で、まっさらな白とかが好きで。あとは海の青、空の青が結構好きですね。
ナカザワ:なるほど。
野澤:常にリセットして無になるっていう瞬間が、ものすごく大事で、それが上位になってる気がしますね。
自分が何者でもないという瞬間を、常に作ってます。究極、自分は人間として生きてるだけ、息吸って吐いて、食べ物食べて寝るっていうのは、一番シンプルな姿じゃないですか。たぶんそこに、いろんな人って肩書きをつけたり、いろんな余計なものがごちゃごちゃついてるわけですよ。
端的に言えば、ただ生きてるだけなんですよ、そこに。
私は今、何とかって会社で、何とかっていう係にいる人なんだ、とか。みんなこれ、演じてるんですね。演じているだけなんですよ。演じてる状態ってのは、すごく不自然だなと常に思っているんです。無理してるなっていう部分があるんですね。
だから、自分を無視しちゃいけないなって。
そういう意味でも、やっぱり1個のことをずっとやってると、そればっかりになっちゃうんですよ。豊かな発想も生まれないし、偏っちゃう。だから、やっぱりたまにリセットする必要があって。僕なんか、しょっちゅうそのリセットボタンを押してる感じです。
ナカザワ:リセットボタンを押すのは、意識的にできるものなんですか?
野澤:これをやってるときは、俺は何者でもないって思う瞬間があるんですよ。サーフィンしてるときもそうですし、バイクに乗ってるときも。釣りもそうですね。僕、夜釣りやるんですよ。夜行って、星がめっちゃ綺麗で、流れ星とかバンバン流れてて。高い堤防の上で、深い海に潜む魚のことをイメージしながら釣りをするんですけど。
そのときの自分っていうのは、何者でもなくなるわけですね。年も関係なくなるんじゃないかな。全てのものが、もう削ぎ落とされて。ただ、今、私は釣りをしてるだけの人間。その瞬間の気持ちですね。
ナカザワ:ボーッとする楽しさというか。
野澤:たぶん、禅とかと似てますよね。座禅とかってそうじゃないですか。座禅って、無私になるんですよね。自分は何者でもないという、なんか座禅とすっごい似てて。
僕、結構細かくいろいろ考えちゃうから、余計に何も考えない瞬間を大事にしてます。
ナカザワ:考えない瞬間を大事にされている。
野澤:仏教で言うと、無欲とかってあるじゃないですか。欲がないと幸せだっていう考え方。
僕、感受性がすごく豊かなので、普段からいろいろ感じちゃうんですよ。そうすると、心が乱れるじゃないですか。心が乱れるっていうことは、疲れるんですよ。
なのでなるべく疲れない、簡単に言えば自分らしくいられるように、常に無の自分でいる。フラットで何者でもないってことを、常に考えてます。
そういうふうにしてますね。
大学ぐらいまでは、そうしようと思ったわけじゃなくて、勝手にそれが気持ちいいなと思っていたんじゃないですかね。サーフィンとかしているときに、これ気持ちいいなと思っていたけど、後から考えれば無になったのかなって思います。
ナカザワ:なるほど。
野澤:あと1つ、共通項がありますね。
世の中って、いろいろ周りの状況が変わるじゃないですか。人の気持ちも絶対変わるし、恋愛とかでも、相手の気持ちって変わるじゃないですか。周りの状況も変わるし、いろいろなものが変わってくっていうのは、心が乱されるわけですよ。
自然、海とか山は普遍的で、常にそこにある。常に受け入れてくれる。海に行けば、絶対いつもの海が広がってるわけですよ。それってすごく良いなと思いますね。変わらない、普遍的なものはすごく好きですね。
ナカザワ:そういったことを意識されるようになったのは、大学のころですか?
野澤:大学のころ、少し思いましたね。やっぱり、普遍的なものって好きだなって思いましたね。
ナカザワ:大学のときは、どこにいらっしゃったんでしたっけ?
野澤:僕、山梨なんですよ。
当時、満員電車が嫌いで、みんな首都圏行きたいって言ってる中、僕は1人、あまり好きじゃなかったので山梨を選びました。
ナカザワ:そこから、就職で辰野に戻ってきたんですか?
野澤:大学生終わるころには、首都圏に対する嫌な部分もなくなっていて、遊びに行くようになっていました。
そのころにはもう、就職活動も、東京・神奈川とか、首都圏の企業をいっぱい受けて、内定もいくつかもらっていたんですね。
僕、好奇心旺盛なので、就職活動が大好きでした。いろんな企業の説明会聞いて質問し放題じゃないですか。
ナカザワ:そうですね。
野澤:今しかないなって思っちゃって。どこかの会社へ入ったら、そんな他社のことを深堀できないぞと。内定いくつかもらった先の社員さんと一緒に飲みに行ったりして、さらにリアルに聞くわけですね。やっぱり説明会ではわからなかったような、我慢しなきゃいけない大変な部分だったり、利潤のために結構心に無理をしているなっていう人がいてですね。そうなのか、みんな表向きは結構いい感じなんだけど、無理してるなと。
それで、心に無理してるのが、一番良くないなって思ったんですよね。
ナカザワ:今はそして公務員になっていると。
野澤:地域活性化だったり地域おこしっていうのは、ボランティアでやるぐらいやりたい人がいるんですよね。その中で、公務員っていうのは、ある意味、給料もらいながらそんなことができる。
さらに言えば、この事業をやって、すぐに利潤を産まなきゃ会社が倒産しちゃうとかじゃなくて、10年後とか20年後に投資ができるんですよね。10年後、町がこうなってほしいから今これをやる。これでは利潤は産まれないけれど、いいことだよねっていうソーシャルグッドなことを、素直に表現できるかな思って。それは就職活動中に初めて気づいたんですよ。
それまでは、公務員にならないってみんなに言っていたんですけど。
就職活動中に、いろいろ質問する中でたどり着いたんですよね。
ナカザワ:いろんな一般企業とかかわる中で気づいたんですね。
野澤:そうですね。コンサルであったりメーカーであったり、ITであったり不動産であったり、いろんな企業で内定いただいて。いろんな人と話した中で最終的に就職活動中に気づいたことってのはそれだったんですよ。
公務員って面白いんじゃないかなと思って。余計な雑念ではなく、自分がいいと思ったことをそのまま実行すれば喜ばれる、これ最高じゃんって。
利益を生まなきゃいけないから、顧客に対してこういう戦略をとらなきゃいけないっていう煩わしさが全くないわけですよ。それがすごい最後に魅力的に感じて、公務員になったっていう感じですね。
ナカザワ:一般企業には就職せず、新卒から公務員だったんですか?
野澤:就職せずに、新卒で公務員になりました。
内定は断りました。申し訳ございませんって、直接行って、社長とか人事担当者に頭を下げて。当時、就職氷河期だったんですよ。
「君がいないと採用計画が崩れる」とか言われて、すごい申し訳なかったんですけど、しっかり手紙を出し、直接頭下げに行きました。
ナカザワ:はい。
野澤:よく考えたら、就職活動中に、僕、同じこと言ってましたね。
御社に就職したい理由は何ですか? って聞かれるじゃないですか。僕は、自分が正しいと思ったことを素直に実行できるフィールドを求めている、御社のこの部分についてはすごい魅力的で、そういったことが実現できるんじゃないかと思うって、どの企業にも言ってました。
それは今でも変わらない。確かにそうだなと思ってますね。
未来:行政が全く手出しをしなくても、勝手に面白い町になっていくことが将来の理想
ナカザワ:未来の話をお伺いします。5年後とか10年後、あるいは死ぬときにどう思って生きていたいですか?
野澤:その話で言いますと、よく自己実現とか自分を磨くとかって言うじゃないですか。
でも、僕は自分がどうとかっていうのは、全く興味がないですね。ただ自分を磨くために勉強するってこともないし。
業務で必要だったらやりますけど、それはあくまで業務で必要なためであって、自分を磨くためではないんですね。自分が成長するとかって全く興味がないんです。
ナカザワ:なるほど。
野澤:今の興味の中心は、仕事でいうと、この町が、私がいなくても勝手に面白い町になっていくこと。それを目指して、今やってるんです。
しっかり行政が手出しをしなくても、町が勝手に面白くなっていく。それを、あえて今作り出しています。
「地域自立」って呼んでるんですけど、要は行政がゼロイチで生み出したことって、あくまで行政がやったことなので、民間からすると面白くないですよね。
僕もプレーヤーとして音楽フェスを6年間オーガナイズしていて、プレーヤーとしての面白さを知っているんです。大変だけど面白い、っていうものですね。0から1を生み出すっていうのは、ちょっと大変で、人が自分ごととしてやっていることなんです。そういう人をいっぱい増やしていきたいと思ってやっています。
ナカザワ:うんうん。
野澤:行政が予算を使って観光イベントを成功させました、何千人集まりました、大成功ですって言っても、そんなもの何でもない。
だから何? って感じなんですよね。
行政が0から1を生み出しちゃいけないと思っているので。なるべく民間の人が何かやりたいねっていうことを、行政がサポートしていく。そのことによって、そのことが自分ごとになる。さらに、その粒がいっぱい集まることで面白い地域になっていくんですね。
まず、自分ごとになった人たちって、新しく来た人が勝手に「この地域面白いよ」って、美味しい店を紹介するように勝手に紹介して引き込んでいくんですよ。なので、能動的で面白い人が集まっていく地域ってのは、今後人口減少社会において、持続可能性がある地域になってくれるんで、私がいなくなっても、行政が全く手出しをしなくても、勝手に面白い町になっていくっていうのが、将来の理想ですね。
ナカザワ:なるほど。
野澤:最近それに近づいてきていて、私が何も言わなくても、同じ言葉を喋る人が増えてきているんですよ。
面白い人100人のネットワークの中の、右端の人につながればその右端の人も私と同じことを喋りますし、その100人も別の人ともつながれるんですよね。みんな、面白い人同士のネットワークがそれぞれあるので、勝手に紹介し合う文化があって、多様性にあふれているんですよ。いろんな色に溢れていて、どこから入っても、その人に合うところにつながっていくっていう感じになってるんだなって。
今は、ある意味、見守るということをしていますね。
ナカザワ:最初に、能動的で面白い人を呼び込みたいって仰ってたのは、そういう原点があって出てきたことだったんですね。
野澤:そうですね。よく、移住したら100万円あげるという施策がありますよね。100万円出すと人が来るじゃないすか。でも、その人たちにとって、その地域じゃなくて100万円が魅力なんですよね。
そういう人って、結局サービスを求めちゃうんですよ。消費者である受動的な人を集めると、消費者ばっかりになってしまう。「あれないの?」「これないの?」「あれしてくれないの?」「これしてくれるの?」っていう人ばっかり100人集まったら、えらいことになりますよね。
ローカル・オブ・ローカルは、お金も人も足りてないんですよ。でも、ないからこそ、そこにゼロイチを生み出したいっていう人が集まると、別に要望しないわけですよ。「いいよ、やるのが楽しいんだよ」って人が集まる。
そういう能動的な人の1人の方が、受動的な100人を呼ぶよりもいいと思って。今、それに近いフェーズになってきてるんですね。いいなと思って、笑って見てます。
ナカザワ:うんうん。
野澤:7年前は、僕1人でやってたんですが、面白い人を1人呼び、その人がまた10人連れてきて、また面白い人で勝手に魅力を伝えてくれる。そういうことがつながっています。
しかも、行政的に「絶対移住してください」って言うんじゃなくて、遊びに来るだけでもいいよっていうようにしているので、2地域居住の人もいますし、その人の人生のフェーズに応じていいように辰野町と関わってくれればいい。例えば、日本国内に10ヶ所好きな場所があるうちの1つになってもらうとか。
それが自然な姿だと思うんですよね。来る人が自然に生まれるような状況。それを行政主導で民間が勝手にやるような仕組みを、見守りながら作ってるっていう、ちょっと難しい形なんですけど。
ナカザワ:確かに、実現はすごく難しいですよね。
未来に対する質問って、自分自身がどうなるか、という話をされる方が多いんですけど、
そういった中で、わりとお仕事絡み、行政が手出しをしなくても勝手に面白くなる町であって欲しいと仰ってる。それって、どういう原動力で、そういう言葉が出てきたんでしょう。
野澤:たぶん最初からお話してる中で一貫してるのは、常にニュートラルでいること、自分らしくいることだと思います。
自分らしくいるってどういうことかっていうと、自分の仕事とか関係ないわけです。例えば、友達だったり親友であったり親戚家族っていうつながりがあるじゃないですか、自然と友達や家族として接する感じになってくるんですよね。そうすると、その人の幸せを願うわけじゃないですか。
自然なスタイルですよね。
美味しいお店があったら私なら紹介するし、いや、そこは良くないよっていうのはちゃんと良くないよって言う。それって自然な姿なんですよ。無理がない姿。私もそうしていたいし、この地域にいる人たちがみんなそうであれば、みんな幸せなんじゃないかなと思います。
現代社会は無理がありすぎると思ってるんですよね。僕は辰野っていうところが好きなので、ここに住まう人たちが、辰野いいよねって思っていて、新しく来た人も家族のように、一緒に風呂行ったりして。「拡張家族」ってよく言うんですけど、そういうのが広がっていったら、みんなハッピーでいいよねと思っています。
なるべくニュートラルで自然な姿で、そういう地域になったらすごくいいなと。それは、やっぱり僕は辰野が好きだし、自分ごとなので、そうなったらうれしいですよね。辰野イコール自分みたいなのがあるんで。
ナカザワ:家族が幸せでいてくれたら自分も幸せだなっていうのと同じ温度感で、辰野の人が幸せであったら、自分も幸せだし楽しいっていうことなんですね。
野澤:そうですね。仕事モードの話をしますと、よく人口減少が問題だ、空き家が問題だ、って言うんですけど、それは全然課題じゃないんですね。普通のことであって、あくまでも事象に過ぎない。
今までも激動してきているので、人口も変わるし、技術が変わればいろいろ物事も変わってくるし、変わるのは普通なんですね。そういった事象に対応できていないことが課題なんですよね。
要は、事象が変わったことによって不幸になってしまうことが課題なんです。事象が変わって、事象が起きても、常にみんなが幸せでいられるように変わってくっていうことが、幸せなんじゃないかなと思うんです。
家族みたいに接することによって、世の中が変わったとしても常に幸せでいられる。家族ってそうですよね。いろんな世の中の状況変化がある中で、家族でいることによって幸せでいられるっていう部分があると思います。辰野もね、その状況の変化に対応して変わっていくことで、家族として接してみんなが幸せになってくっていうのが理想的だなと思います。
ナカザワ:転勤族だったということで、いろんな場所に住む中でやっぱり辰野が好きっていうのは、どんな部分ですか?
野澤:転勤族であっても、いい会社だったので、小中高転校せずに済んだんですね。親父が転勤で行ったとしても、会社の計らいでそのまま社宅に住まわせてもらって、僕は転校せずに。
ナカザワ:すごいですね。
野澤:すごくいい会社だったんですよ。なので、あんまりいろいろな地域は見てないんですけれど、親戚や親は必ずここにいるということと、私は長男なので、いずれここに骨を埋めるんだろうなっていう思いがあるんですが。いずれ埋めるのであれば、最初っから根を張って住むのもいいんじゃないかなって思ったのもあります。
盆暮れ正月に静岡から帰って来るわけですよ。そうすると、景色が綺麗だなあ、空気が綺麗だなあとか。やっぱりすごく良いイメージがあって、辰野町に帰ってくるのが楽しみでした。
ナカザワ:はい。
野澤:また全然別の視点から、僕の趣味であるサーフィンと海釣りってのが、日本海と太平洋なんですけど、日本の真ん中って、遊ぶにあたってめちゃくちゃいいですよ。日本海へ海釣りに行って、太平洋へサーフィンに行って。ピボットターン理論で、軸足を辰野に置いて、仕事終わりに行ける範囲の円、休みの日に行ける範囲の円を考えると、立地的にもすごく良い場所なんですね。東京にも行けますし。名古屋、大阪も日帰りできますし。遊ぶのにね、僕がちょうどいい場所っていうこともあります。
2時間半とかで行けちゃうんですよ。
辰野から行ければあると思ってるので、それが辰野の魅力ですよ。アメリカ大陸のど真ん中にいるより、全然海が近いよねって思いますね。日帰りで行けるんで。
ナカザワ:今回、地域の活性化というテーマでRural Laboさんから野澤さんを紹介していただいたので、それにちなんで質問させていただきます。
地域とか地方の活性化って、どういうことだと思いますか?
野澤:僕、活性化とか地方創生とかあんまりわからなくて、全然使わないですね。活性化ってたぶん、外から見た人が思って言っているんじゃないかなあと思っています。何をもって活性化かって、超客観的な言葉なんですよね。
あれってKPIとかそういう話になってくる。そういう活性化ってあんまり意味がないと思っています。
人が大勢いて賑わっていれば活性化かって言われると、活性化したいのは誰なのか?って話になる。結局、人が集まってワイワイすることに何の意味があるのって思っちゃうんですよ。僕は、その言葉を使わないし、わけがわからないと思ってます。
ナカザワ:なるほど。
野澤:1つ、言うならば、人のためにやることって結構続かないことが多いんですよ。例えば、地域活性化のために、誰かのために何かしてあげようって、見返りを求めるんですね。見返りを求めないっていう人であっても、何かしら求めてるんすよ、感謝の言葉とか。成功しなかったときに、挫折しちゃったりするわけですね。一番強いのは自分がやりたいことをやる人。強くて、別に誰のためでもなく、自分のためにやってる。別に地域のことなんて考えなくてもいいと思ってます。
一般社団法人◯と編集社(まるとへんしゅうしゃ)ってあるんですけど、結構面白いことをやってて。彼らもね、別に地域活性化のためにやってるんじゃなくて、自分がやりたいからやってるんですね。
やりたいことは人それぞれ違う人が集まって多様性が生まれてるんですよ。なので、最終的に、その状況を周りから見ると、初めて「活性化してるね」って言うんですね、外から見た人が。本人たちは活性化させようなんて思ってないんですよ。誰かのためにやってないんで、活性化って誰かのためにやっている。この地域のために活性化をしてあげよう、じゃなくて、自分がただやりたいからやってるんですみたいな人が集まっている。そういう人がいっぱい集まることによって、最終的に外側から面として見ると、その地域活性化してるよねって、客観的に見える。
なので、僕は、地域の事なんて考えなくていいって言います。この地域が好きになってですね、辰野が好きで自分の好きなことやりたい。この集合体が活性化。
ナカザワ:うんうん。
野澤:Rural Laboの小菅くんたちは、自分たちは地域活性コミュニティってやってて、それは「地域活性化をしたい」ってことがやりたいことなのでいいんですよ。それもやりたいことなんですよね。
だから、他人から頼まれてやるとか、行政が主導して地域活性化をしようというのは、うまくいかないんじゃないかなって。いろんな地域でうまくいってない。やらなくていいって言ってます。自分の幸せのために、やりたいことのためにやってくれと。
その代わり、別に見返りは何もないですよ。ないけど、最大限支援する。ネットワークつないだりね、お金じゃない面で、最大限支援もするし、そういうのはやれますけど。見返り求めても何もないし、サービスも何もないしっていうのははっきり言えますね。
それでも面白いって言ってくる人は、やっぱりクリエイティビティあふれる人だったり、面白い人材であったりするんですよね。
活性化っていうのはそういうことで、客観的な言葉だと思ってますね。
ナカザワ:野澤さんは辰野で生まれて、その町が好きになって今にいたると思うんですが、
もし全然別の場所、例えば都会のど真ん中とかで生まれてたら、人生、どういうふうになってたと思いますか?
野澤:たぶん、全然違う人生を歩んでるんじゃないですかね。
僕、自分のことを縛ることをしないので、たぶん興味の矛先が全然別のものに向いていて、何通りもあるかなと思ってますね、本当に。
大学が首都圏であれば、また全然違う人生になったんじゃないかなと思いますね。
僕は宇宙のことも好きなので、高校時代は理系で航空宇宙工学科に行きたいなと思っていたんです。ただ、バスケ部の練習が厳し過ぎて、朝から吐くぐらい厳しかったので、物理の時間寝てたんですね。もうこれは浪人するしかないと思ったんで、浪人して宇宙工学科で宇宙のことを勉強したいなと思ったんで。僕は、全く別の人生もあったんじゃないかなと思います。
ナカザワ:環境によって、どんな興味が一番強くなるかが結構違いそうですね。
野澤:そっちの人生も興味ありますね、今となっては。
研究者もいいな。1個のことに没頭する仕事もやってみたいなと思いますね。
ナカザワ:やり直せるよって言われたら、人生をやり直しますか?
野澤:やり直しますね。高校生の時に、特進クラスっていうのに入ってたんですよ。ゼロ時間目授業とかがあって、1年生のときは部活に入れなかったんですね。それを入学して初めて知ったんですよ。ジョギング同好会しか入れなかったんで。もうバスケやりたくて、悶々とした日々を送っていて。
僕、高校2年のときに自分から普通科に編入したんですよ。
僕は、今やり直すならば、馬鹿言ってんじゃねえよって怒りますね。バスケで大成できるわけでもなく、一時期の衝動にかられて馬鹿じゃねえの? って今なら言います。
親父も学歴は関係ないって言ってたんで、僕はその言葉を信じて生きてきたわけですよ。他に言ってくれる大人は誰もいなかったわけです。
でも、蓋を開けてみれば、めっちゃ関係あるじゃん、と。
おいおい誰も言ってくれなかったぞって。
だから、当時の自分に会ったら、ちゃんと、めっちゃ学歴関係あるからねって。とりあえず今行ける一番いいとこ行っときなって。自分の興味ある分野の学部へしっかり入って、しっかり勉強しなさいと言いますよ。「別にバスケじゃねえ、今やることは」って。
親父にも、本当にもうそのあと社会人になってからね、僕、言いましたもん。「ちゃんと言ってよ! 関係あるじゃん」って。そしたら親父は「今でも関係ないと思ってたよ」って。
親父は、もう本当にね、短大卒で大きい会社の取締役まで行ったので、関係ないって言うんだけれど、その世界はそうかもしれないけど、関係あるじゃん。
ナカザワ:本心だったんでしょうね。
野澤:たぶん本心です。今でも本心で言ってますね。しかも、今もそれを知らないと思いますよ。
ナカザワ:確かにそこで分岐した未来があったのかもしれないですね。
野澤:ありましたね。大きな分岐した未来があったと思います。
やっぱり、好き、好きでね、過ごしたけれど、ちゃんと知るってことも大事だと思って。
今の子どもたち、学生たちにはちゃんと伝えてあげなきゃいけないなと。伝えたことが正しいとかじゃないんですよ。正解が何かっていうのを伝えるんじゃなくて、そういうことがあるんだよっていうことをしっかり伝えないといけないんですよ。選択肢ですね。
その道に進むためにはここをクリアしないといけないんだよとか、物事はこういう構造になっていて、とか。やっぱり伝えた上で本人が選択するっていうのを、していかないといけないんじゃないかなと思って。
ナカザワ:気付けないですもんね。
野澤:本気で知らなかったんですよね。知ってる奴は、僕の同級生なんかは、そのとき努力したんですよ。僕の同級生たちはエリートの道を歩んで、今、ものすごく活躍をしてるわけですね。
それこそ世界を相手にしていろいろやってる人もいますけど、本当にそれは当時の自分に言ってやりたいし。やり直せるのであれば、あそこでバスケ部に入らないです。
ナカザワ:結構いろいろなお話を聞かせていただいたんですけど、何か言い残したこととかありますか? 誰に向けての言葉でも全然大丈夫なんですけど。
野澤:いや、今回こういったインタビューをしていただきまして、本当にありがとうございます。noteにも書いてあったんですけど、人に伝えることによって自分を理解するってのは確かにそうだなと思ってて。
普段、なかなかこういった会話にはならないし、やっぱり喋らないんで。すごい良い取り組みだと思うし、無名人っていうのもそうだし、その人の名前を言わずに載せるっていうのもすごくいいし。
それこそ、僕がやってるフラットな何も飾らないとかっていう状態でのインタビューであり、noteであるなと思いますので、すごい回数、結構こなされて大変だと思うんですが、無理せずやっていっていただけたら。
ナカザワ:ありがとうございます。最後、励ましの言葉までいただいて。
野澤:すごい有名な人しかメディアには載らなかったりするんだけれど、それぞれの人生それぞれ面白いなと。
本当に素直な気持ちがいっぱい書き連ねられてかすごい綺麗な世界だなと思います。
世の中、綺麗なことしか見えてないんだけど、実は、こういった心の奥底にあることを吐き出す世界ってのは綺麗な世界だと思います。
ナカザワ:その綺麗さは面白いですか?
野澤:めちゃくちゃ面白いですね。
ナカザワ:最初に、肩書きで演じてるから、その人の本質じゃない、という話をされてましたけど、本当に「無名人インタビュー」というもの、そのものの話をされてるような気がしてしまいました。
野澤:まさにそうですね。みなさん演じるのが上手なんで、俳優であり女優なんですよ。何かしら演じてますからね。脱ぎましょう、仮面を取りましょうっていう感じですね。それがまさに、このインタビューじゃないですか。すごくいい取り組みだと思います。
ナカザワ:いろいろ話を聞かせていただいて、ありがとうございました。
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あとがき
RuralLaboさんコラボも、とうとう第三弾となりました。
野澤さんはRuralLabo代表の小菅さんが二拠点生活を送っている長野県辰野町の職員の方です。
「地域の活性化とはなんだと思いますか?」
これは、今回のインタビューを実施するにあたり、地域の活性化にかかわる人に聞いてみたら面白いかも、ということでアイデアを出しあった質問です。
まちづくりにかかわる人、かかわりたい人、すべての方が、一度は答えを考えてみてほしい、そんな質問です。
ちなみに、第1回目の小菅さん、第2回目の西村さんにインタビューした際も、終盤に似た雰囲気の質問をしています。それぞれのバックグラウンドの違いなども踏まえると、改めて面白く読んでいただけるのではないでしょうか。
ちなみに、いわゆる地方創生などにかかわる仕事をしている私ですが、地域活性化っていう言葉はこれまであまり使ってきませんでした。
ただ、野澤さんのような美しい理由ではなくて、曖昧だから、それだけです。ふんわりしたキャッチーさが欲しいときにはとても便利な言葉です。
野澤さんのインタビュー以降、自分なりのいいかえができないか考える今日この頃です。
インタビュー担当:ナカザワアヤミ
編集協力:有島緋ナ
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