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秋に始めること

音楽がだいすきだとあらためて実感する出来事がいくつか重なって、近頃は職場でうっかり鼻歌を歌いかけるほど毎朝毎晩音楽を聴いている。

今までは五日に一回くらい充電すればよかったワイヤレスイヤホンやヘッドホンが、最近すぐに電池切れを知らせてくるからびっくり。
長時間イヤホンをつけていたら耳に悪いだろうから、帰りは駅から家までの間だけイヤホンを外して、虫の声とか横断歩道の音に耳を澄ませている。
これはこれで心地いい。でも家に帰ればすぐにヘッドホンを探してしまうし、一昨日なんてとうとう浴室にまでスマホを持ち込んでしまった。
今週は毎晩こつこつと睡眠負債を増やしたせいか、ちょっとだけ不健康だった。

家でも外でもクラシック。
クラシック音楽がだいすき。
学生時代に音楽理論で挫折を経験して以来、クラシック音楽は僕にとって長いこと腫れ物扱いだったけど、あらためて向き合うとやっぱりだいすきでした。というかもうだいすきでいたい。「ここがすきだからここに居たい!」という一種の駄々。

この先もずっと大事にしたいから、最近また一から音楽を勉強し直している。
調性とか展開とかは相変わらずちんぷんかんぷんだし、物事を論理的に捉えることがどうも苦手だから、楽曲分析(特に和声アナリーゼ)の話には若干まだ気分が鬱々とする。
だけど、楽譜に書いてあることが理解できた時のあの喜びを他の趣味で補うことはできなかったから、「分からない時は分からなくてもいいし、分かるまで休んでもいい」という約束で、マイペースに取り組むことにする。


当時使っていたノートやら五線譜やらをクローゼットから引っ張り出した。書いてあることの半分も覚えていない。でも九九並にくっきりと脳に定着していることもいくつかあって。勉強をやめたと同時に、魔法が溶けたみたいに音楽と出会う前の自分に戻ってしまったんだと絶望していたから安心した。

紙の束から湿気た鈍色の匂いがする。五年以上も動かさず、ただ段ボールに押し込むように保管していたからかノートも楽譜もぐんにゃり曲がっていた。中には未だにいやな記憶が過ぎるものもあったけど、そういうものはこれを機に思いきって全部捨てた。
加減を見誤ると心も身体も腱鞘炎になってしまうから、だいすきなものをだいすきなままでいるって相当難しいと思う。学生時代、ピアノの先生が授業のたびに「無理はしても無茶はしない。適切な負荷のかけ方を知ること」と口酸っぱく言っていたのを最近よく思い出す。

現段階での具体的な目標は、ABRSM(英国王立音楽検定)の音楽理論のGrade5に合格すること。
「音楽理論のGrade5は、音高や音大の入試レベルに相当する内容」といった記事をいくつか見かけたからやり甲斐がありそうだ。どの程度ブランクがあるか、英語で書かれた問題文に太刀打ちできるかは過去問で把握しつつ、春頃に一度入学試験を受けるような気持ちで挑んでみたい。
(マイペースに勉強すると言いつつ、社会人の勉強は「分かるようになりたい」「できるようになりたい」だけをモチベーションにしていると継続が難しいから、一旦は具体性を持ったABRSMを目標に掲げてみる。)

長期的な目標は、音楽の言語で音楽を聴けるようになること。(英語学習でいうなら、英語を日本語に訳さず、英語のまま理解できるようになること。)

毎回「この曲は c-moll だからフラットが3つ。短音階だから第6音と第7音が……」なんて頭の中でひとつずつ翻訳していたら、音楽の流れを堰き止めてしまいかねない。
鑑賞最中でも音の響きや前後の流れで楽曲の大体の構造をしゅばっと掴めるようになるために、しばらくは昔使っていた教本で音楽理論と音楽史を復習する。あとは、実際に音楽を聴きながら総譜を目で追いかけるのも楽しいから続けたい。(もちろん曲によるけど)オーケストラってあんなに壮大な響きをしているのに、一つのパートだけ抜き出してみると、案外やっていることはシンプルで驚く。

時々勉強の進捗報告をします✍🏻

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