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🐜 蟻(アリ)の物語-豆知識 -Vol.6-:「アリの巣の作り方って❓」


未来の女王アリの巣づくりは、「場所選び」から始めます。

巣の入口は、目立つ場所では困ります。
雨が直接入りにくく、踏まれにくく、敵に見つかりにくい場所。
土が固すぎると掘れないし、やわらかすぎると崩れます。

だから女王は、足で土の固さを確かめ、触角で湿り気や匂いを確かめながら、「ここなら生き残れる」という場所を探します。
木の根元や石の下、草の影などが選ばれやすいのは、その条件がそろいやすいからです。


場所を決めたら、巣づくりは意外なほど地味です。

まずは入口を小さくして、外から見えにくくします。
そして土を少しずつ噛み、少しずつ運び、少しずつ外へ出します。

いきなり大きな部屋を作るのではなく、最初は「体が入るだけの細い通り道」と「身を寄せられる小さな部屋」から始まります。
これが、巣のいちばん最初の部屋になります。


この最初の部屋ができると、女王アリは中でじっとします。

ここからが、巣づくりの本番です。
多くのアリでは、女王は外へ食べ物を探しに行かず、しばらくの間、巣の中で耐えます。
外へ出れば敵に見つかる危険が増えるからです。

そのかわり女王は、自分の体に残っている栄養を使って、最初の卵を産み、育てます。
やがて卵は幼虫になり、幼虫はさなぎになり、そして最初の働きアリが生まれます。


ここで巣は、ひとつ大きく変わります。

女王は「産む」ことに集中し、働きアリが「掘る」「運ぶ」「守る」「食べ物を集める」という役目を引き受けるようになります。
巣は、女王ひとりの力で広げるのではなく、子どもたちの力で少しずつ広がっていくのです。


巣の中は、くらしのかたちになっている。

多くの種類のアリは、卵や幼虫を置く場所を分けたり、食べ物を置く場所を作ったり、通り道を整えたりします。
土の湿り気や温度がちがう場所を使い分けて、赤ちゃんたちが育ちやすい場所へ移動させることもあります。


して、巣は一晩で完成するものではありません。

少しずつ掘って、少しずつ整えて、少しずつ増やしていきます。
雨の日は崩れないように気をつけ、暑い日は乾きすぎない場所へ移り、寒い日はより深い場所へ移ります。


巣づくりは、戦うことよりも、続けることに近いのかもしれません。
アリの巣の作り方とは、「生きる場所を、少しずつ形にしていく」方法なのです。 


🐜 蟻(アリ)の豆知識vol.7👇

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