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「中立な決済インフラ」は、もう存在しない—SWIFTの武器化と、CIPSという見えない配管 【前編】

SFプロトタイピング小説「北部回廊」スピンオフー ネオ・ニイサ崩壊 考証ノート③


SFプロトタイピング小説『ネオ・ニイサ崩壊』の考証ノートの第3弾です。小説を読んでいなくても、これ単独で読めます。
作中の事件は架空です。
ですが、それを成立させている制度の穴は、ほとんどが実在します。
この考証ノートが扱うのは、実在の法令・公的機関のウェブサイト・報告書・学術論文です。出典は末尾にすべて掲げました。
※作者は法律、金融の専門家ではありません。

写真出所はパブリックドメインQ

はじめに ナミビアで何かが起きています

アフリカ南西部に位置するナミビア。大西洋沿岸に、世界でも珍しい「海岸砂漠」が際限なく拡がる、風光明媚な美しい国です。

個人的には、2012年末の紅白歌合戦で、MISIA さんがナミブ砂漠から熱唱したシーンが忘れられません。その歌唱力はもちろん、強い風で砂塵の舞うなか、オレンジ色の砂丘の上で、砂を避けながら歌い上げた。これぞまさにプロの仕事でした。

生放送という時間制約下で、壮大な風景と圧巻の歌を、大過なく見事に届けた中継スタッフの仕事は、プロジェクトX級だと思います。

ナミビアは、世界屈指の重要鉱物生産国です。ウラン生産で世界第3位。レアアースの潜在力も含め、西側の経済安全保障にとって、無視できない急所になりつつあります。

ほぼ1か月前の2026年8月10日、そのナミビアで、聞き慣れないサービスが始まりました。

南アフリカのスタンダードバンク・ナミビア法人が、中国の越境決済システム「CIPS—人民元国際銀行間決済システム」のサービスを、ナミビアで初めて開始したのです。

日付を、さらにその1か月前まで巻き戻します。

2026年7月5日〜11日:ナミビアのネトゥンボ・ナンディ=ンダイトワ大統領が北京を訪問。習近平国家主席と会談し、ウラン、リチウム、レアアースなどの重要鉱物資源の開発協力強化で合意
7月16日:北京にて、両国間で「経済パートナーシップ共同発展枠組み協定」が署名される
8月10日:スタンダードバンク・ナミビアがCIPSのサービスを開始 [※1]

JETROビジネス短信 2026年8月17日

わずか1か月のあいだに起きた、流れるような一連の出来事。私にはあまりにも鮮やかに繋がっているように見えます。

例によってAIとの壁打ちにより、国際決済ネットワークの現状が見えてきました。そして、ウクライナとイランで起きていることと密接に関わる重要なインフラが、複雑な統治の仕組みを持ち、かつパッチワークで姿を変えていくさまに、背筋が寒くなりました。邪推かもしれませんが、フェイスブック(現メタ)「リブラ」の消えた理由が、分かったような気がします。

ここから先は、Swift や国際決済銀行 BIS、CIPS その他当局の公表資料を、可能な限り調べた結果です。この前編ではまだ取り上げませんが、特に CIPS とProject mBridgeに関しては、「公開されている情報は、これほどまでに少ないのか」と愕然としました。

この考証ノート③で追いかけたのは、ひとつのテーマです。世界のお金が通る“配管”が増え、同時に、外から見えなくなっていく過程です。長文になったので前編・中編・後編の3回に分けてお届けします。




1.お金はどうやって国境をまたぐ?

そもそも国境を越えてお金を送るとき、その“送金指令”はどんな形式で書かれ、どんなやり取りが行われるのでしょうか? 日本からドイツに送金するケースを考えてみます。例えば日本側の銀行が、

日本のA社が、自動車部品の代金として300万円を送りたいんだって。販売元B社はあなたの銀行本店に口座を持っていて、番号は◯◯◯。いまから300万そっちに送るから、その会社の口座に入れてもらえる? 為替レートは、よしなに。

って日本語メールでドイツ側の銀行に伝えたら、送金できるでしょうか? 

  1. 在ドイツの銀行本店が、生成AIでドイツ語翻訳して内容を理解し、

  2. 日本側の銀行に確認の電話かメールを入れ、

  3. 両行が為替レートで合意し、

  4. すべての事実確認が済めば、ひょっとしたら送金できるかもしれません。

でも、ドイツの片田舎の小さな支店に送金するときは? 中東の銀行だったら? アフリカへは? 毎回毎回1.から4.まで、いちいち同じことを繰り返す? 銀行を複数中継させないと、相手口座にたどり着けないときは?

おそらくどこかの段階で、誰かが、“皆んなにわかる言葉とルールで、世界共通のシンプルな仕組みを作ろう” と言い出したはずです。あのエスペラント語のように。

長いあいだ、その仕組みは事実上ひとつでした。Swift スウィフトです。海外送金の際に、かならず記載する「Swiftコード」。あのスウィフトです。テイラ、、、、いや、やめておきます。


2.ベルギーの協同組合が、世界の配管でした

 Swift は、ベルギーに拠点を置く協同組合で、日本では「国際銀行間通信協会」と呼ばれています。

世界の銀行を結ぶメッセージング網を提供する一方で、Swift 自体はお金を動かしません。「誰から誰へ、いくら送れ」というテキスト指令を、標準化された形式で運ぶだけです。

生まれたのは、いまから半世紀以上前の1973年。銀行同士が自分たちで作った組織で、いまもベルギー法に基づく協同組合(cooperative society)です。法人格を持つ民間団体で、株主は利用者である金融機関自身。[※2]

うーん。この組織も民間企業でした。Swiftは “情報通信会社” と呼ばれることもあるとか。考証ノート①で取り上げた証券取引所と言い、ここと言い、みんな民間なんですね。

そのとてつもない公益性に鑑みれば、生い立ちに起因する必然性はあるにせよ、どこかのタイミングで、ガバナンスの効いた公的機関にしても良かったのでは。。と思っていたら、その疑問に答えてくれる説明がありました。

Headquartered in Belgium, Swift’s international governance and oversight reinforces the neutral, global character of its cooperative structure. Swift shareholders elect a Board composed of 25 Directors which governs the Company and oversees management.
Swift’s governance is designed to reflect usage of Swift messaging services, ensure our global relevance, support our international reach and uphold Swift’s strict neutrality.

(筆者訳)ベルギーに本社を置くスウィフトの国際的なガバナンスと監督(オーバーサイト)体制は、その協同組合構造が持つ中立的かつグローバルな性格を、強固なものとしている。スウィフトの株主は、25名の取締役で構成される取締役会を選任し、同取締役会が当社を統治し、経営を監督する。
スウィフトのガバナンス体制は、Swiftメッセージングサービスの利用状況を反映し、当社のグローバルな重要性を確保し、国際的な事業展開を支援し、スウィフトの厳格な中立性を維持するよう、設計されている。[※2]

Swiftウェブサイト「About us」:Organisation & Governance | Swift
※太字は筆者

なるほど。中立であることを連呼しています。しかも “厳格な中立性”。同じウェブサイトのSwift and sanctionsの節では、「Swift is neutral.」とまで言い切っています。[※2]

Swift の機能は、欧米のメディアで “Financial Plumbing” と呼ばれることがあります。その和訳は “金融の配管” 。各家庭に上水を送り届ける水道管。ビルの隅々に空気を送るダクト。

貨幣の流れを “管” に見立てたこの金融インフラは、上記のように、長いあいだ中立だと信じられていました。


3.中立だったはずの配管には、バルブがついていました

先にお断りしておくと、この考証ノートが扱うのは仕組みです。特定の国や地域の政策の当否を論じる意図はありません。

2022年3月1日、EU 理事会は規則 (EU) 2022/345 を採択しました。この規則の第1条(3)が規則 (EU) No 833/2014 に新設した第5h条(Article 5h)。附属書XIV に掲げた法人等に対し、「金融データの交換に用いられる専門的金融メッセージングサービス」の提供を、3月12日から禁止しました。名指しされたのは、VTB銀行、対外経済銀行(VEB)、ロシア銀行など 7 行です。[※3][※4]

法体系が複雑で分かりにくいのですが、要は、単に通信メッセージを送れなくなっただけです。ですが、その意味は大きいものでした。ロシアの主要銀行がSwift 経由で国際送金できなくなったのです。

いえ、それよりも、さらに大きな意味が隠れていました。

中立だったはずの配管が遮断できると、世界中が理解した。

起きたのは、制裁の発動という一回きりの出来事ではありません。「自分もいつか同じことをされるかも」という認識が、制裁対象国以外にも一斉に広がったという出来事です。(制裁発動の是非を論じる意図はありません)

条文をもう一度読むと、気づくことがあります。この条文の本文に「Swift」の語は、一度も現れません。名指しされたのはSwift という特定のサービス名ではなく、“専門的金融メッセージングサービス”というSwift の機能です。[※3]

Swift が堂々と掲げている「中立性」を、誰かがよほど気にした?

そして名指しされた7行に、ロシア最大手のズベルバンクは、この時点で入っていません。加えられたのは3か月後、規則 (EU) 2022/879 によってであり、適用開始は6月14日でした。[※5]

配管のバルブは、全開でも全閉でもなく、開度を選んで回されている?

実はバルブが閉じられたのは、これが最初ではありませんでした。2012年3月、Swift は EU 理事会の決定を受け、制裁対象となったイランの金融機関へのサービスを停止しています。当時の最高経営責任者は、これを「異例かつ前例のない措置(an extraordinary and unprecedented step)」と述べています。[※6]

Swift はベルギー法に基づく法人であり、EU 法の遵守義務を負っています。[※2] EU が決め、EU 域内のいち協同組合が実行する。制裁を発動したのは、Swift 自身ではありません。2022年の何が新しかったのかと言えば、規模とタイミング、それが世界に与えた衝撃の度合いだったのだと思います。


4.そして2026年1月1日、「説得」が「法」に置き換わりました

ここで、Swift のガバナンスに関する疑問が浮かんできます。いったい誰がこの民間企業を見張ってるのでしょうか?

Swift の監督(オーバーサイト)は長いあいだ、集団的な枠組みで行われてきました。1997年に G10 中央銀行グループが正式化した協調監理の取極めがそれで、以下図1のように、中央に鎮座しているベルギー国立銀行NBBが筆頭監督者(lead overseer)を務めます。[※7]

図1:スウィフトのオーバーサイト枠組み(出所:Banque Nationale de Belgique "Financial Market Infrastructures and Payment Services Report 2026", 4.Swift, p.54 [※7])


なんと。アメリカじゃなくてベルギー?

2012年には、G10よりも広範な中央銀行が加わる「Swift 監督フォーラム(SOF)」が設けられました(図1の左下)。Swift 自身が公表しているその名簿に、中国人民銀行とロシア連邦中央銀行の名があります。[※8]

ロシアの主要行が Swift から切断されて、4年半が経ちました。ロシア連邦中央銀行が SOF から外れたことを示す公表資料を、私は見つけられませんでした。外れていないのか、公表されていないだけなのか、外からは分かりません。

配管のバルブは、ガバナンスの仕組みでも、開度が調整されているのでしょうか?

しかも、この統治システムを支えてきたのは、なんと法律ではありません。実は「監督」には強制力がありませんでした。ベルギー国立銀行NBB 自身が、これまでの監督の枠組みを「主として道義的説得(moral suasion)、いわゆるソフトローに基づくものだった」と明言しています。[※7]

ん? 道義的説得?? そんなゆる~い統治システムだったの!?

いえ、この用語は、経済学ではそれなりに定義のある言葉のようです。英語版 Wikipedia(Moral suasion)によると、政治や経済の文脈では「口先介入jawboning」とも呼ばれるとか。和訳では「行政指導」を充てる場合も。

この「説得システム」が、大きく変わろうとしています。

2026年1月1日、「金融メッセージングサービス提供者の監督に関するベルギー法」が施行されました。『2025年5月25日法』として、同年7月2日にベルギー官報で公示されたものです。[※7][※9] ベルギー国立銀行NBB は、改正に踏み切った理由のひとつを、こう書いています。

地政学的環境——Swift は、脱グローバル化を特徴とする、ますます多極化した世界のなかで事業を営んでいる。もし Swift が監督(オーバーサイト)グループ(筆者注:図1 右上のOG、作業部会のひとつ)の要請に自発的に協力しなくなった場合、現在の moral suasion(道義的説得)というモデルは、その限界に達するだろう[※7]

Banque Nationale de Belgique
"Financial Market Infrastructures and Payment Services Report 2026", 4.Swift, p.55
※太字は筆者


では、この法律は誰を規律するのか。第5条を読むと、既視感があります。

提供者が年間で最低10億件の金融メッセージを処理した場合——直近3暦年の平均として測る——当該提供者は、第7条第1項に定める通知が効力を生じる時点から、システム上重要な提供者とみなされる[※9]

Wet van 25 mei 2025 houdende het toezicht op aanbieders van financiële berichtendiensten
(2025年5月25日付-金融メッセージサービスプロバイダーの監督に関する法律)
ベルギー官報 2025年7月2日公示、Numac 2025004515

10億件を処理する者、と書いてあるだけです。ここでも「Swift 」は、名指しされていません。

2022年の 制裁に関するEU 規則は、機能の名前のみ。2026年発効のベルギー法は、処理件数の要件のみ。遮断する際の条文と、新たな監督制度の条文が、同じ書き方をしています。Swift を名指ししないことに、何か重要な意味があるのでしょうか? 私にはその理由がよく分かりません。

他方で、ベルギー国立銀行NBB は、Swift がこの基準を満たすため正式に指定される、とハッキリ書いています。[※7] ただし指定の効力が生じるのは少なくとも6か月先で、2026年は移行年。年次のコンプライアンス評価とオンサイト検査を含む法定の監督サイクルが完全に適用されるのは、2027年からのようです。[※7]

2012年と、10年後の2022年に、配管のバルブを回したのは、EU の決定と規則でした。そして配管を監視している当事者は、道義的説得が効かなくなる日を想定し、配管の土台を「信頼」から「」へ置き換えようとしています。


5.制裁の逆説—アイケングリーンの予言


金融インフラを制裁に使うことには、構造的な逆説が存在します。一度使えば、使われるかもしれない側にも、代替網を作る動機が生まれます。

これは私のオリジナルではありません。同じ趣旨を、2022年に書いていた人がいます。バリー・アイケングリーン。国際金融史の大家で、ドルの支配的地位の「ステルス・エロージョン(目立たない侵食)」論でも知られる、経済史学者です。[※10] 彼は2022年5月、こう書いています。

ロシアがこれらの制裁の結果として被った損失を踏まえれば、米国およびその同盟国との衝突の可能性を考えている他の政府は、SWIFT、CHIPS(筆者注: 米国の大口ドル決済システム。CIPS とは別物)、そしてドルから自らを解き放つ制度を築き、仕組みを見いだせないかと、自問しているはずである [※10]

Barry Eichengreen "Sanctions, SWIFT, and China's Cross-Border Interbank Payments System"
CSIS Brief, 20 May 2022
※太字は筆者

そして、「西側の制裁によってさらに弾みがつけられれば、状況はより速く変わりうる」とも。[※10]

ただし、同じ文書の結論部で、氏はブレーキも踏んでいます。

しかし、これらの代替的な金融の仕組みが、西側の金融制裁を無効にする時点は、まだかなり先である [※10]

同上

この前編でここまで見てきたのは、EU の決定と規則が Swift という配管のバルブを自由に調整し、そのSwift がパッチワークでガバナンス体制を変容させていく様でした。かのバリー・アイケングリーンは2022年5月の時点で、上記の予言を残しています。

そこから4年経ちました。次の考証ノート③【中編】では、アイケングリーンの予言の答え合わせをしながら、実際に何が起きたかを見ていきます。

ここまで読んでくださり、どうも有難うございました。小説本編は無料で公開しています。関心を持たれた方は、そちらもお読みいただければ幸いです。

▶ [『ネオ・ニイサ崩壊』本編はこちら]


注記

  • このノートで述べた事実(Swift からの排除措置、ベルギーの新法など)は、実在の制度についての記述です。数値は公表資料に基づきますが、更新されることがありますので、正確な内容は Swift およびベルギー国立銀行の一次情報をご参照ください。

  • この前編の中核となるファクト(EU 規則、ベルギー法、ベルギー国立銀行NBB 報告書、Swift の自社公表)は、いずれも当事者または当局が公表した文書から直接引いています。

  • 冒頭のナミビアの三つの出来事は、公表された日付の順に並べたものです。これらのあいだに因果関係があること、あるいは特定の意図があったことを示す資料を、筆者は確認していません。

  • 小説『ネオ・ニイサ崩壊』に登場する国名・企業名・人物名・金額・システム名(ラークセンバーグ、CTIX、BISS、nBridge など)は、すべて架空です。

  • この考証ノートは、特定の投資行動を推奨するものではありません。


📚 全話まとめ:【マガジン『ネオ・ニイサ崩壊』

🔍 実在との対話:【マガジン『ネオ・ニイサ崩壊』考証ノート
本作の裏づけを、実在の資料で示していきます。

  • 考証ノート①『誰も違法行為をしないまま、流動性が消える日──AI運用の同質化と、見せ玉規制の外側』←2026年8月21日(金)公開、noteマネーにピックアップされました

  • 考証ノート②『銀行は、万年筆で預金をつくる──内生的貨幣供給論と「誰につくるか」決める人』←8月28日(金)公開、こちらもnoteマネーにピックアップされました

  • 考証ノート③『中立な決済インフラは、もう存在しない──SWIFTの武器化と、CIPSという見えない配管』【前編】←本稿です

🌏 親作品:SFプロトタイピング小説『北部回廊』←未完です
2050年、ジェイ国は通貨イェンを棄て、「いいことやってる量」で動くトークン経済圏へ跳びました。本作『ネオ・ニイサ崩壊』は、その長い物語の一部です。


脚注(後日、有料ページに移行させていただくことがあります)

本文中の [※n] に対応します。リンクはいずれも2026年9月11日にアクセス可能であることを確認しました。訳文は筆者によります。詳細については原文をご参照ください。


[※1] 日本貿易振興機構(ジェトロ)「ナミビアで人民元国際決済システム(CIPS)サービスが開始、中国とは重要鉱物など多分野で協力を強化」ビジネス短信(2026年8月17日)
https://www.jetro.go.jp/biznews/2026/08/0f1c9ba4ca236bf8.html 

  • 南アフリカ共和国の大手銀行スタンダードバンクのナミビア現地法人は8月10日、ナミビアにおいて、人民元国際決済システム(CIPS)のサービスを開始したと発表

  • 2026年7月5日から11日にかけて、同国のネトゥンボ・ナンディ=ンダイトワ大統領が中国を訪問し、習近平国家主席らと会談。『中国とナミビアの新時代の運命共同体建設に関する共同声明』を発表

  • 両国はウラン、リチウム、レアアースなどの重要鉱物資源の開発協力強化に合意

  • 7月16日付の中国商務部の発表によると、中国の王文涛・商務部長とナミビアのセルマ・アシパラ=ムサヴィ・ナミビア共和国国際関係・貿易相が北京市において「経済パートナーシップ共同発展枠組み協定」に署名

※ このジェトロ記事が挙げている情報源は「新華網」(2026年8月10日)および中国商務部(2026年7月16日発表)です。上記ファクトはジェトロによる整理を通じた引用(孫引き)であり、私自身は新華網および中国商務部の原文を確認しておりません。

なおナミビアのウラン生産の順位は、次の統計に拠ります。World Nuclear Association「World Uranium Mining Production」(2026年1月20日更新)
https://world-nuclear.org/information-library/nuclear-fuel-cycle/mining-of-uranium/world-uranium-mining-production 
生産量表によれば、2024年のナミビアの生産量は7,333トンU、世界シェア12%で第3位。


[※2] Swift公式サイト「About us」「Organisation & Governance」「Swift and sanctions」(2026年9月9日に以下の記載内容を確認)
https://www.swift.com/about-us
https://www.swift.com/about-us/organisation-governance
https://www.swift.com/about-us/legal/compliance-0/swift-and-sanctions

①     About usのとびらページ
https://www.swift.com/about-us

Headquartered in Belgium, we're a global cooperative owned by our members and governed by the world's central banks, including the National Bank of Belgium, the US Federal Reserve, and the European Central Bank.
「ベルギーに本部を置く当組合は、加盟者によって所有され、ベルギー国立銀行、米国連邦準備制度、欧州中央銀行を含む世界の中央銀行によって統治される、グローバルな協同組合である」
また「Who we are」に「Ever since our inception in 1973(1973年の創設以来)」との記載があります。

②     「About us」の下の「Organisation & Governance」のページ
 https://www.swift.com/about-us/organisation-governance

「Overview」節における記載:
Headquartered in Belgium, Swift’s international governance and oversight reinforces the neutral, global character of its cooperative structure. Swift shareholders elect a Board composed of 25 Directors which governs the Company and oversees management.
Swift’s governance is designed to reflect usage of Swift messaging services, ensure our global relevance, support our international reach and uphold Swift’s strict neutrality.
「ベルギーに本社を置くスウィフトの国際的なガバナンスと監督(オーバーサイト)体制は、その協同組合構造が持つ中立的かつグローバルな性格を強固なものとしている。スウィフトの株主は、25名の取締役で構成される取締役会を選出し、同取締役会が当社を統治し、経営を監督する。
スウィフトのガバナンス体制は、Swiftメッセージングサービスの利用状況を反映し、当社のグローバルな重要性を確保し、国際的な事業展開を支援し、スウィフトの厳格な中立性を維持するよう設計されている」

「Governance」節における記載:
Swift is a cooperative society under Belgian law and is owned and controlled by its shareholders.
「Swiftはベルギー法に基づく協同組合であり、その株主によって所有・支配されている

③     「About us」「Compliance」の下のSwift and sanctionsのページ
https://www.swift.com/about-us/legal/compliance-0/swift-and-sanctions

「How is Swift governed」節における記載:
Swift is a cooperative company under Belgian law and controlled by its shareholders (financial institutions) representing approximately 2,400 Shareholders from across the world.
「Swift はベルギー法に基づく協同組合会社であり、世界各地の約2400の株主を代表する立場にある複数株主(複数の金融機関)により支配されている

Swift is overseen by the G-10 central banks (Belgium, Canada, France, Germany, Italy, Japan, The Netherlands, United Kingdom, United States, Switzerland, and Sweden), as well as the European Central Bank, with its lead overseer being the National Bank of Belgium.
「Swift は G10 中央銀行グループ(ベルギー、カナダ、フランス、ドイツ、イタリア、日本、オランダ、英国、米国、スイス、スウェーデン)および欧州中央銀行によって監督されており、その筆頭監督者はベルギー国立銀行である」

「Does Swift expel banks?」節における記載:
Swift is neutral. The Company is set up and operated for the collective benefit of its Shareholders, for the study, creation, utilisation and operation of the means necessary for the telecommunication, transmission and routing of private, confidential and proprietary financial messages.
スウィフトは中立である。当社は、株主の共同の利益のために設立・運営されており、私的、機密、および専有の金融メッセージの通信、伝送、およびルーティングに必要な手段の研究、開発、活用、および運用を目的とする」

「Has Swift ever disconnected banks for sanctions purposes?」節における記載(2026年9月11日確認):
As Swift is incorporated under Belgian law and must comply with EU regulation, Swift disconnected all designated Russian entities (and their designated Russia-based subsidiaries) from the Swift network.
「Swift はベルギー法に基づき設立されており、EU の規則に従わなければならないため、指定されたすべてのロシアの団体(およびその指定されたロシア所在の子会社)を Swift ネットワークから切断した」
※同節は、制裁を目的とする切断として、2012年(イラン)、2022年(ロシア・ベラルーシ)、2025年3月・7月(ロシア)を挙げています。

※※ About us のページは「世界の中央銀行によって統治されている(governed by the world’s central banks)」と書いていますが、Organisation & Governance のページは「株主によって所有・支配されている」「株主が選ぶ25名の理事会が会社を統治する」とし、Swift and sanctions のページは中央銀行との関係を「監督(overseen)」と書いています。細かな文言の違いながら、同一サイト内で説明が割れています。

後述する2026年1月1日施行のベルギー法(脚注※7)より前の枠組みの記述が、残ったままになっている可能性があります(特に25名の理事会の部分)。ここでは、すべてをそのまま併記しました。


[※3] Council Regulation (EU) 2022/345 of 1 March 2022 amending Regulation (EU) No 833/2014 concerning restrictive measures in view of Russia's actions destabilising the situation in Ukraine(EU官報 OJ L 63, 2.3.2022, pp.1–4)
https://eur-lex.europa.eu/legal-content/EN/TXT/?uri=CELEX:32022R0345

同規則の第1条(3)が規則 (EU) No 833/2014 に新設した第5h条(Article 5h)は、「附属書XIV に掲げる法人、団体または機関に対し、および、附属書XIV に掲げる団体がその持分の50%超を直接または間接に保有するロシア設立の法人、団体または機関に対し、金融データの交換に用いられる専門的金融メッセージングサービスを提供することを、2022年3月12日以降禁止する」と定めています(原文: “It shall be prohibited as of 12 March 2022 to provide specialised financial messaging services, which are used to exchange financial data, to the legal persons, entities or bodies listed in Annex XIV or to any legal person, entity or body established in Russia whose proprietary rights are directly or indirectly owned for more than 50 % by an entity listed in Annex XIV.”)。

附属書XIV に掲げられたのは、VTB銀行、対外経済銀行(VEB)、ロシア銀行、ソヴコムバンク、オトクリティエ銀行、ノヴィコムバンク、プロムスヴャジバンクの7行です。ロシア最大手のズベルバンク、およびガスプロムバンクは含まれていません。条文にも附属書にも「Swift」の語は現れません。第2条により、本規則は EU 官報公表の日に発効します。


[※4] European Commission「Ukraine: EU agrees to exclude key Russian banks from Swift」(2022年3月2日、プレスリリース IP/22/1484)

https://ec.europa.eu/commission/presscorner/detail/en/ip_22_1484


[※5] Council Regulation (EU) 2022/879 of 3 June 2022 amending Regulation (EU) No 833/2014 concerning restrictive measures in view of Russia's actions destabilising the situation in Ukraine(EU官報 OJ L 153, 3.6.2022, p.53以下)
https://eur-lex.europa.eu/legal-content/EN/TXT/?uri=CELEX:32022R0879

リンク先の原文の構成がやや分かりにくいのですが、Council Regulation (EU) 2022/879のArticle1(20)により、規則 (EU) No 833/2014 の附属書XIV は、本規則(EU) 2022/879の附属書V に定める内容へ差し替えられました(原文:(20) Annex XIV is replaced by the text set out in Annex V to this Regulation;)。

これによりズベルバンクSberbank、モスクワ信用銀行Credit Bank of Moscow、ロシア農業銀行Joint Stock Company Russian Agricultural Bank / JSC Rosselkhozbankが追加されました。

新Annex Vの表に、これら3行に対する専門的金融メッセージングサービスの提供禁止日(Date of application)が2022年6月14日と明記されています。


[※6] Swift「Swift instructed to disconnect sanctioned Iranian banks following EU Council decision」(2012年3月15日、プレスリリース)
https://www.swift.com/insights/press-releases/swift-instructed-to-disconnect-sanctioned-iranian-banks-following-eu-council-decision

Swift は、EU 理事会決定を受け、EU の制裁対象であるイランの金融機関への通信サービスを停止するよう指示されたと発表しました。停止は“effective on Saturday 17 March at 16.00 GMT”(3月17日土曜16時GMTに発効)とされています。

なお、このプレスリリースの本文には、理事会決定の番号は書かれていません。ただし同じページの関連リンク「Official Journal of the European Union」は、理事会決定 2012/152/CFSP が掲載された EU 官報(OJ L 77, 16.3.2012, p.18)を指しています。Internet Archive が2012年3月17日に保存した版にも、このリンクがあります。(http://web.archive.org/web/20120317215407/http://www.swift.com/news/press_releases/SWIFT_disconnect_Iranian_banks

最高経営責任者 Lázaro Campos氏 は“This EU decision forces Swift to take action”(この EU の決定は Swift に行動を強いるものです)と述べ、別の一文で“Disconnecting banks is an extraordinary and unprecedented step for Swift.”(銀行を切断することは、Swift にとって異例かつ前例のない措置です)と続けています。

また、決定の内容は“as confirmed by the Belgian Treasury”(ベルギー財務省の確認による)とされ、“Swift is incorporated under Belgian law and has to comply with this decision as confirmed by its home country government.”(Swift はベルギー法に基づき設立されており、母国政府の確認のとおり、この決定に従わなければならない)と明記されています。


[※7] ベルギー国立銀行(Nationale Bank van België / Banque Nationale de Belgique)「Financial Market Infrastructures and Payment Services Report 2026」第4章「Swift」(全14ページ)

https://www.nbb.be/en/publications-research/publications/all-publications/financial-market-infrastructures-and-payment 

https://www.nbb.be/doc/ts/publications/fmi-and-paymentservices/latest/fmi_swift.pdf

①     Swiftの登記と国際協調枠組み(p.51、p.53) 

第4章冒頭p.51
Swift … It is registered in Belgium.「Swift はベルギーに登記されている」 

第4.1節p.53「Swift oversight framework」内の「International cooperative arrangement
In 1997, the G10 central banks formalised an oversight arrangement to monitor the adequate and safe functioning of Swift. The Bank for International Settlements and the European Central Bank are also represented in the working groups. As Swift is headquartered in Belgium, the Bank serves as the lead overseer and chairs the international oversight meetings.
「1997年、G10 中央銀行は、スウィフト の適切かつ安全な機能を監視するための監督オーバーサイト)取極めを正式なものとした。国際決済銀行BISおよび欧州中央銀行ECBも作業部会に参加している。Swift の本部がベルギーにあるため、当行(ベルギー国立銀行)が筆頭監督者を務め、国際オーバーサイト会合の議長を務める」

The G10 central banks conduct oversight activities through the following working groups: the Technical Group (TG) carries out technical fieldwork, the Oversight Group (OG) serves as the decision-making body and determines the oversight strategy, and the Executive Group (EG) communicates conclusions and recommendations to Swift's board and executive management
G10中央銀行は、以下の作業部会を通じて監督活動を行っている。技術作業グループ〔TG〕が実地の技術検証を行い、監督(オーバーサイト)グループ〔OG〕が意思決定機関として監督戦略を決定し、執行グループ〔EG〕が結論および勧告を Swift の理事会および経営陣に伝達する」(この考証ノート・図1の説明部分)

また考証ノート本文でご紹介した、4番目のSOF については、
Given the systemic importance of Swift, a wider group of G20 central banks is also directly involved in oversight. These central banks are represented in the Swift Oversight Forum (SOF), whose membership reflects the composition of the Basel-based CPMI. Forum members are informed of oversight conclusions, planning and priorities, developments in the Swift Customer Security Programme, and other topics.
「Swiftのシステミックな重要性を踏まえ、より広範なG20中央銀行グループも監督に直接関与している。これらの中央銀行は Swift 監督(オーバーサイト)フォーラムSOFに参加しており、そのメンバーシップ構成は、バーゼルに拠点を置くCPMI の構成を反映している。フォーラムメンバーには、監督活動の結論、計画および優先事項、『Swift顧客セキュリティ・プログラム』の進展、その他のトピックに関する情報が提供される」

②     ベルギーの新法と要件について、第4.1節「Belgian act on the oversight of financial messaging service providers」(p.54)

On 1 January 2026, the Belgian Act on the oversight of financial messaging service providers came into effect. Under this law, any provider processing at least one billion financial messages per year … is considered a systemically important financial messaging service provider. Swift meets this criterion and therefore will be formally designated as such by the Bank
「2026年1月1日、金融メッセージングサービス提供者の監督に関するベルギー法が施行された。同法の下では、年間10億件以上の金融メッセージを処理する提供者は、システム上重要な金融メッセージングサービス提供者とみなされる。Swift はこの基準を満たし、したがって当行(ベルギー国立銀行)により正式に指定される」 

The legislation establishes a legally binding oversight framework
「この法制は、法的拘束力のあるオーバーサイトの枠組みを設ける」
ちなみに法文の原文は https://www.ejustice.just.fgov.be/eli/wet/2025/05/25/2025004515/justel (オランダ語)
 
③     ベルギーの新法の発効タイミングについて、第4.1節「Belgian act on the oversight of financial messaging service providers」(p.56)

“The law entered into force on 1 January 2026 and triggered a formal designation process in the first few months of the year. Swift’s designation as a systemically important financial messaging service provider will not become effective for at least six months. Consequently, 2026 is a transition year… … Full implementation will follow in 2027, when the statutorily enshrined oversight cycle — including annual compliance assessments and on-site inspections — becomes fully applicable.”
「同法は2026年1月1日に施行され、その年の最初の数ヶ月間に正式な指定手続きが開始された。Swiftの「システム上重要な金融メッセージングサービス事業者」としての指定は、少なくとも6か月間は発効しない。したがって、2026年は移行年となる……完全な実施は2027年であり、その時点で、年次コンプライアンス評価や実地検査を含む、法律で定められた監督サイクルが全面的に適用される」

④     立法の理由に「道義的説得moral suasionの限界」を明記、第4章(p.55)

立法措置の理由として4つの環境変化を指摘。本文で引用したのはそのうちの地政学的環境で、原文は以下(和訳はこの考証ノート本文に記載済み):
Geopolitical environment: Swift operates in an increasingly multi-polar world characterised by deglobalisation. The current model of moral suasion will reach its limits should Swift no longer cooperate on a voluntary basis with requests by the Oversight Group. 

 また従来の監督が
“overseers have long relied on moral suasion and dialogue”
であった旨(p.56下段、Access to informaiton節)、
 
さらに第4.3節(p.62)では
“2026 is a transition year for Swift oversight, marking the shift from a framework based primarily on moral suasion (or soft law) to one underpinned by the new Belgian legislation…”
と記載されています。

※ この報告書は、新法の下でも監督機関の組織構造と、合議・コンセンサスに基づく協調モデルは維持され、それが法律によって明示的に確認されている旨も記しています(p.55の中段)。この考証ノートの本文は、監督体制が置き換わったとは述べていません。置き換わったのは、その基礎が「強制できない基準と説得」から「法」に変わった点です。
 


[※8] Swift公式サイト「Swift oversight」(About us > Organisation & Governance 内)
https://www.swift.com/about-us/organisation-governance/swift-oversight

①     SOF の設置経緯:

“Swift has been subject to oversight since 1998.”
「Swift は1998年より監督の対象となっている」

“The arrangement was last reviewed in 2012 when the Swift Oversight Forum was set up. Information sharing on Swift oversight activities was thereby expanded to a larger group of central banks.”
「この取極めは2012年に最終見直しが行われ、Swift 監督フォーラム SOF が設立された。これにより、Swift の監督活動に関する情報共有の対象となる中央銀行の輪が拡大された」

②     SOF のメンバー(International cooperative oversight の節、ページ中段の左側):

“In the Swift Oversight Forum, these central banks are joined by other central banks from major economies: Bank of Indonesia, Bank of Korea, Bank of Mexico, Bank of Spain, Central Bank of Brazil, Central Bank of the Argentine Republic, Central Bank of the Republic of Turkey, Central Bank of the Russian Federation, Hong Kong Monetary Authority, Monetary Authority of Singapore, the People’s Bank of China, Reserve Bank of Australia, Reserve Bank of India, Saudi Arabian Monetary Agency, and South African Reserve Bank.”

ロシア連邦中央銀行と中国人民銀行の名が載っています。

※ SOFの構成メンバーに関し、Swiftのこのページは「主要経済国の他の中央銀行」「より広範な中央銀行のグループ」と書いており、この件で多くのメディアが引用している「G20」は使っていません。この考証ノート本文で「より広範な中央銀行」としたのは、この記載に拠ります。一方、ベルギー国立銀行の報告書(脚注※7)は「a wider group of G20 central banks」と書いています。

※※ ロシア連邦中央銀行が SOF から外れたことを示す記載は、このページにはありません。外れていないのか、公表されていないだけなのかを、私は判別できません。


[※9] Wet van 25 mei 2025 houdende het toezicht op aanbieders van financiële berichtendiensten(金融メッセージングサービス提供者の監督に関するベルギー法、2025年5月25日法。ベルギー官報 2025年7月2日公示、Numac 2025004515)
https://www.ejustice.just.fgov.be/eli/wet/2025/05/25/2025004515/justel

以下のオランダ語翻訳はAIに拠ります。

第5条:
“Indien een aanbieder per jaar minimum 1 miljard financiële berichten heeft verwerkt, gemeten als het gemiddelde over de drie voorgaande kalenderjaren, wordt deze aanbieder beschouwd als een systeemrelevante aanbieder vanaf het ogenblik waarop de kennisgeving bedoeld in artikel 7, § 1, uitwerking heeft.”
「提供者が年間で最低10億件の金融メッセージを処理した場合——直近3暦年の平均として測る——当該提供者は、第7条第1項に定める通知が効力を生じる時点から、システム上重要な提供者とみなされる」

※第5条はまた、国王が当行の意見に基づきこの閾値および算定方法を変更できる旨を定めています。

※※条文本体(約109,000字)をAIで全検索しましたが、「Swift」の語は一度も現れませんでした。


[※10] Barry Eichengreen「Sanctions, SWIFT, and China's Cross-Border Interbank Payments System」戦略国際問題研究所(CSIS)Brief、2022年5月20日
https://www.csis.org/analysis/sanctions-swift-and-chinas-cross-border-interbank-payments-system
https://csis-website-prod.s3.amazonaws.com/s3fs-public/publication/220520_Eichengreen_Marshall_Papers.pdf?VersionId=jXEhrB1fWZ1qMhoqlMsy_ATo.bKGdfBo

考証ノート本文の「制裁の逆説」節で引用した3箇所は、いずれもこのBriefの以下原文です。
“Given the costs incurred by Russia as a result of these sanctions, other governments contemplating possible conflict with the United States and its allies are presumably asking whether they can build institutions and identify arrangements that liberate them from SWIFT, CHIPS, and the dollar.”
“The situation could change faster if lent additional impetus by Western sanctions.”
“But the time when these alternative financial arrangements render Western financial sanctions ineffective is still a considerable distance away.”

末尾の一文はBriefの結論部にあり、代替網の台頭を認めつつ、西側の金融制裁が無効になる時点は「まだかなり先である」と明確に留保しています。この考証ノートは、この留保を落とさずに併記しました

※ 原文は社名を一貫して「SWIFT」と大文字表記しています。

※※ この考証ノート本文の「ステルス・エロージョン」は、次の論文の表題に拠ります。Serkan Arslanalp, Barry J. Eichengreen, Chima Simpson-Bell「The Stealth Erosion of Dollar Dominance: Active Diversifiers and the Rise of Nontraditional Reserve Currencies」IMF Working Paper No. 2022/058(2022年3月24日)。外貨準備に占めるドルのシェアの低下を扱った、3名による共著です。
https://www.imf.org/en/Publications/WP/Issues/2022/03/24/The-Stealth-Erosion-of-Dollar-Dominance-Active-Diversifiers-and-the-Rise-of-Nontraditional-515150 


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