POINT.45インタビュー

「俺達は、暴力的な音楽を求めているんだ。」
沖縄本島、那覇空港のある那覇市から車で40分ほど。 終戦後のアメリカ統治時代の名称「コザ」と今でも呼ばれ親しまれている沖縄市。沖縄/アメリカ、そして日本の文化が交差する街。米兵バンドGOUGE、EMPATHYの亡き後、新たに結成された"POINT.45"
米軍基地の隣接する街ここコザではさほど珍しくはないミリタリー達が組むバンド。だがハードコアバンドってのが中々出て来なかった。
突如現れたGOUGEそしてEMPATHY。
だが彼らには軍属に付きものである赴任先の移動。活動も勢い付いて県外への遠征ライブを敢行。さぁこれから!と脂の乗って来たタイミングでメンバーが沖縄を離れるという事になってしまいやむなく解散…になってしまった。
そのGOUGE、EMPATHYの結成メンバーでもあったジェイソンが中心となって新たに産声を上げたのがこのPOINT.45
今回インタビューではバンドのキーパーソンであるDrのジェイソンにバンドの事や沖縄への想い、また彼が運営するOST(OKI SNUFF TAPES)等、聞いてみました。
VDL : まず初めにPOINT.45の結成の経緯について教えて。
JASON : 2024年8月にGOUGEとEMPATHYが解散した後に沖縄にはないバンドスタイルを新たに作ってみたいと思ったんだ。
たまたま共通の友人を通じてギター、ベース、ドラムの演奏ができるペリー(Gu)との出会いがPOINT.45結成の始まりだね。
実はペリーはexGOUGEのGuリアムと同じアパートに住んでいて仕事も同じだったんだ。けどペリーは沖縄に赴任して来たばかりで、なかなか交わる事はなかった。だからペリーに出会えた事は、かなり偶然だったよ。その後、僕とペリーは、アメリカで流行っている様なビートダウンスタイルで、ストレートに暴力的なサウンドを作りたいと思うようになったんだ。それから僕らは短期間で何曲か作った後、トロイをボーカルに誘った。実は僕とトロイは、8年前にミリタリーで一緒に訓練を受けいて、それ以来の知り合いだった。彼はいつも酒を飲みながらカラオケを歌っているんで、きっと良いヴォーカリストになれると思ったんだw で最後に、ベース経験は無いけど僕の彼女のAGEがずっと弾きたがっていたのを知ってたのでベースを弾いてもらう事にしたんだ。それで彼女は2ヶ月でベースをある程度弾けるレベルまで上達した。それで3ヶ月で1st EPを制作、レコーディングをしてリリース出来たよ。

1st show
with…
TO THE END
B5P

VDL : そうなんだね。過去からの偶然が重なって結成はアツいね!バンドの結成の仕方はドコも似た様なものだね。あと気になってたのがバンド名なんだけどpoint.45とは何かを指してるの?意味があったりする?

JASON : POINT.45とは銃の弾薬の事なんだ。歌詞はすべて僕が書いていて、人を殺すことについて話している(笑) ラップのような韻律で書いてるよ(ヒップホップやラップは嫌いだけど) 主に内面のイメージに焦点を当ててる。好きな歌詞を選ぶとしたら、2曲目のBUFFED OUTかな。
カルテルに似たギャングからのインスピレーションだね。歌詞の中には暴力を表すスラングがたくさんあるよ。まぁただの妄想だけどね(笑)。
VDL : なるほどw
バンド名の由来は皆知らないと思うけど理由聞いたら納得したよ。 沖縄には無いバンドスタイルや暴力的サウンドと言っていたけど、どんなスタイルを目指してる? 今活動しているバンドとかで近い感じのバンドはいる?



JASON : んー、例えばCHAIN GANG、PISS ANT、SANITY SLIP、AUDITORY ANGUIST、300BLACKOUTといったアメリカのビートダウン・バンドかな。 僕らは各メンバーそれぞれに好みがあって聞いてきた好きなジャンルも違う。
僕は主にビートダウン、ハードコア、スラムでペリーはニューメタルとモダンエモが好きだね。
トロイはデスコアやデスメタル、ハードコア、ビートダウン、ヘビーメタルが好きかな。AGEはすべてのジャンルが好きだ!!(笑)
POINT.45は主に僕とペリーが曲を作っていて僕ら2人は楽器を持ち替えて各パート別に曲を作ることができるんだ。 暴力的サウンドとは言ってるけど結局目指すのは皆に楽しみ方を提供することなんだ。アメリカ人は、歌詞がファンタジーなアイデアだと理解している。しかし、沖縄には本当の意味で残虐で暴力的なイメージが欠けていると失礼かもしれないがそう思うよ。やっぱりライブではエナジーが大事なんだ。僕らのライブ後にお礼を言いに近づいてきた何人かの人たちがいる。音楽によって彼らは激しく踊り、怒りやストレスを解放することができたと僕は考えているよ。
だから僕らは暴力的なハードなサウンドを求めているんだ。
VDL : 曲が短めビートダウンと感じたよ。俺は好きだね。メンバーそれぞれも好きなサウンドを聞いていてバンドの引き出しも多くて良いね。複数の楽器を扱えるては、とても羨ましい。曲作りが捗りそう。暴力性については色々な考え方があると思うよ。僕はハードコアについては若い時は残虐性も求めたり、それに惹かれていたのは確かだけど歳を重ねるにつれて真のハードコアは自分自身との戦いだと考える様になったよ。沖縄は県民性で暴力や残虐とは離れているけど離れているからこそ出来るハードコアがあると僕は信じているよ。沖縄に誇りを持っているし特別な地だと感じいてる。
ハードコアという音楽を通じて繋がっていったり不安を解消出来るならとても素晴らしい事だね。
沖縄のシーンやバンドについてはどう感じてる?あと東京や大阪や日本のハードコアシーンについて。

JASON : まさにその通りだね。沖縄の歴史とアメリカと日本の融合は独特で、コザの街は特に他の県や国とは似ても似つかない環境だよね。僕たちはただ、できるだけカオスなバンドを作ろうと考えただけなんだ。でも年を重ねるにつれて、才能ある音楽を作り始めたいと思うようになったよ。ポスト・ハードコア/エモを作ることについて話し合ったりもした。ハードコアから離れて楽器の習得に集中するのは気持ちがいい。暴力や残虐性から離れている沖縄。それが沖縄の美しさだと思う。独自の文化や音楽もたくさんあるしね!ユニークでとても刺激的だよ。小さな島では皆が友達になる様な印象だね。でも本土(東京/大阪)のハードコアは違う感じがしたよ。個人的には大好きだよ。僕の感じ方ではスラッシュメタルに非常に影響を受けていると思ったね。僕のスタイルとは少し違うかな。でもオーディエンスのエネルギーはとても良い感じだね。日本とアメリカの違いはハードコアには政治的なドラマはなく、誰かが刺殺されることもない。深刻な報復の脅威もない。日本のハードコアは音楽。それが日本とアメリカの違いだと思うよ。
VDL : 沖縄の歴史や立場に共感してもらえるのは嬉しいね。言う通り僕たちは楽しむ為に音楽をやっているし正にライフスタイルでもある。政治的背景を盛り込んだりしないのは確かにあるね。でも沖縄が1番、政治に近い場所ではあると思うよ。
JASON : だから、一生懸命頑張って沖縄の音楽文化を育てて行こう。僕は家族を持つことができないので沖縄の音楽が自分の家族だと思っている。もっと貢献したいしサポートし続けたいと考えているよ。今年は東京と韓国からバンドを招待して企画をする。未来を楽しみにして沖縄のハードコアコミュニティを僕なりに作り始めることにとても興奮しているんだ。奇妙なことに2週間前に母親から電話があって僕の将来への「予感」を持っていたらしい。母親は夢の中でアメリカのコンサートに行ってバンドが彼女に近づきジェイソンの母親かどうか尋ねて来てバンドは、ジェイソンが彼らを有名にするのをサポートしてくれたことに永遠に感謝していると説明してきたと。彼らは、僕が彼らのために作ったミュージックビデオがバイラルになり有名になったと言ったと言う夢だったそうだよ。僕はその夢をあまり信じてないけど面白いと思った。僕の母は、今の活動をやり続けなさいと言い続けたんだ。だから、僕は継続しているw いつでも母は正しんだ。
VDL : 本当にジェイソンの行動には刺激を貰っているしリスペクトしているよ!沖縄のシーンへの惜しみない手助けありがとう!OSTの活動について聞きたいんだけど、始めた経緯や、こだわり等。活動してから変わった事はある?

JASON : OSTを始めたのは、沖縄にはハードコアに関しての映像や音源が足りないと感じたから。知ってると思うけどアメリカにはHATE5SIXや197MEDIA等、特化のしたチャンネルがあるよね。沖縄は多様性に富んでいるので、アメリカと同じように質の高いコンテンツで沖縄の才能を紹介するチャンネルを始めたかったんだ。僕の目標は、まるでライブに足を運んだかのような視点を提供することだよ。多くの撮影者はステージ上に立ったり、観客から離れた場所に立ったりするのが多いと思うけど僕は観客の中にいて撮影をしたいんだ。曲やバンドのエネルギーやビートに合わせて動いたり、ズームしたり、角度を変えたりして撮影する。OSTで撮影を始めてから1年以上経ち大きく技術も成長したと思う。問題もあったりしたけどね。撮影許可やバンドと直接話をして多くのことを学んだよ。様々なジャンルを撮影したい。今のところは沖縄のメタル、ハードコア、パンクが中心だね。僕だけでは難しいので彼女のAGEやTO THE ENDのTAIZO、また他の友達から助けも借りたりしている。将来的にはビジネスになって皆に還元出来たらとも考えているよ。今年にはOST名義での最初のミックステープ(CD)を制作。僕とAGEは常にシーンの成長を考えているんだ。今のところの計画はYouTubeで世界展開、ミックステープは国内流通を目指しているよ。
VDL : ありがとう!今後が楽しみだよ!
それではOSTの今後の展開と、皆に何かメッセージがあればお願いします!



JASON : んー、今のところは名刺を作ったり、ミックステープを制作したり、主催のイベントシャツを作ったりしてるよ。自宅のRECスタジオをOST名義にする。でOSTは撮影とRECのスタジオになるよ。もっと多くのバンドマンに使ってもらいたいね。2024年は7バンドをレコーディングすることができた。レコーディングはジャンル問わずやって、もっとクオリティを上げて行きたい。オーディオエンジニアリングを始めてまだ6年だけど良い感じだと思っているよ。
OSTをグローバルに展開して沖縄のミュージシャンや文化が世界で共有出来る機会を作った行きたいね。
VDL : ありがとう!では最後に一言お願いします。
JASON : 今回はPOINT45とOSTについて色々聞いてくれてありがとう!もっともっと沖縄のハードコアシーンを盛り上げて行きたいね!

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