盗作 再演
ゆらぐ白い花をずーっと眺めていた
悪戯っぽく彼女の髪に刺した白い花
百日紅
紅の文字のせいで紅の花しか咲かないのか
紅地に白文字で
客をそちらへ誘う
全ては思い込みだ
紫陽花が咲く時期も
勝手な思い込みだ
曲のまにまに起こる拍手でさえも
演出の中の懐かしいあの夏の日の夕立
終わるまで微動だに出来なかった
あの月は私だ
拍手をすることすら私の中で可視化された
小説を崩しかねない
私はひとり拍手せずその夕立を浴び続ける
あの月は私だ
最初と最後の反復は
演出が反転するポイントとして可視化され
まばゆい光で記憶がすり替わる
今朝、シャワーの音を聴いてハッとした
まだ、私の中にはあの盗作が残っている、と。
