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20歳の夏なのに暇

 大学生に与えられる夏休みは過剰なまでに長く、ろくにバイトもしていない私は暇を持て余しついには文章を書き始めた。帰省から戻る新幹線の車内で久しぶりに小説を読んだことがきっかけだ。高校の授業で書いた随筆が市の文芸コンクールで入賞した記憶も、このとても正常とは言い難い判断を下すのに加担した。
 暇だとは言いつつも、夜にはよく友達や先輩の家に行ってお酒を飲みながらゲームをしたりする。気が済むまで遊んで日が昇り始める頃に家路につき、適当に小腹を満たして眠りにつく。そして昼前に目を覚ましたとき、今日も何をする予定もないことに私は戸惑う。大学生になってから、休日の昼間こそ暇で暇で仕方がないのだ。中高生だった頃の生活を考えればありえないことである。
 思えば1年半前、大学初めての登校日、制服ではなく私服で学校の門をくぐったあの瞬間に“昼間に友達と適当に遊ぶ”という選択肢を脳から削除されたような気がする。突発的な気分で海に向かって散歩したりだとか、わざわざ友達の家に来てまで各々スマホで別のゲームをしながらくだらない話をしたりだとか、古すぎて牌の数が合わないワンピースドンジャラで遊んだりだとか、そういうことが大学生になってからというものめっきりなくなってしまった。私が昼間に友達の家に行かなくなっただけではない。約束もなしに家に押しかけて来るようなタイプの友達もまた、大学では姿を消してしまった。入学と同時に脳を操作されたのは私だけではないようである。
 まあ、1人でYouTubeでも見ていれば時間は過ぎていくのだが、孤独感にとても弱い私にはそれすら耐え難く、何か没頭できるものを探した結果noteに手を出すに至った。見切り発車で始めてしまってこれからどういうことを書いていこうか全く見当もつかないが、考える時間はいくらでもあるからそのうち思いつくだろう。このアプリが私の夏休みを程よく消費してくれることを期待する。

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