💢医療は削るしかないのか?―「整える」という、もう一つの選択肢―
ここまでの記事で、日本の医療が
設備は多い
検査も多い
医療費は増えている
にもかかわらず、
医療機関は赤字
現場は疲弊
倒産や廃業が増えている
という、矛盾した状況にあることを見てきました。
この話をすると、必ず出てくるのが
「もう医療は削るしかないのでは?」
という意見です。
医療の議論は、いつも「削る」に傾く
医療費が問題になると、
検査を減らせ
人を減らせ
給料を抑えろ
といった議論が目立ちます。
確かに、数字だけを見れば
「削る」ことは分かりやすい対策です。
しかし、医療は
単なるサービス業ではありません。
医療は、止められないインフラ
医療は、
水道
電気
道路
と同じように、
止まると困る社会インフラです。
削りすぎれば、
待ち時間が増える
通える医療機関が減る
医療者の余裕がなくなる
といった形で、
その影響は必ず患者側に返ってきます。
「削る」以外の選択肢はないのか
ここで、一つ立ち止まって考える必要があります。
日本の医療は本当に、
量が多すぎる
無駄だらけ
なのでしょうか。
ここまで見てきたように、日本は
CTなどの設備は世界トップクラス
医療機関の数も多い
医療者も必死に働いている
それでも余裕がない。
これは、
足りないのではなく、
うまく整理されていない
という見方もできます。
これから必要なのは「医療を整える」という発想
「整える」とは、
医療を減らすことではありません。
無駄な重なりを減らす
人がやらなくていい作業を減らす
判断以外の負担を軽くする
といった、配置と仕組みの問題です。
医療行為そのものを否定する話ではありません。
日本の医療は「足りない」のではなく「散らばっている」
例えば、
検査結果が共有されていない
同じ説明を何度もしている
情報が紙や人の記憶に依存している
こうした場面は、
多くの人が経験しているはずです。
医療が不足しているというより、
情報や作業が散らばっている。
これが、
現場の忙しさや疲弊につながっています。
まず整えるべきなのは「判断」ではない
ここで重要なのは、
医療を整えるとは、
医師の判断を減らすことではない
という点です。
むしろ、
確認
記録
調整
引き継ぎ
といった、
判断とは言えない作業が
医療者の時間を奪っています。
ここを整えるだけでも、
現場の負担は大きく変わります。
AIや仕組みは、そのために使われる
AIという言葉を聞くと、
人を減らす
医療が冷たくなる
といったイメージを持つ人もいます。
しかし、
本来使われるべき方向性は違います。
AIや仕組みは、
情報を整理する
重なりを見つける
人が考えなくていい部分を肩代わりする
ための補助役です。
「整える医療」は、患者にも返ってくる
医療が整うと、
医療者に余裕が生まれる
説明が丁寧になる
待ち時間が短くなる可能性がある
これは、
患者にとっても大きなメリットです。
医療を削るのではなく、
医療の使い方を整える。
その結果として、
医療の質と持続性の両方を守ることができます。
医療は「削る」か「続ける」かの二択ではない
医療の未来は、
削る
我慢する
だけの話ではありません。
どう整えれば、
続けられるのか
その視点に立つことが、
これからの医療には必要です。
次に考えるべきこと
では、「整える医療」は
現場ではどのように始まっているのでしょうか。
次回は、
医療現場で起き始めている変化
AIや仕組みがどう使われているのか
について、
方向性だけを整理していきます。
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