広告代理店への「丸投げ」の代
広告運用も、LINE運用も、CRMツールの導入も、専門の会社に任せてしまえば安心か。この問いには、正直、半分だけ頷ける。
現場を見ていて感じるのは、「任せる」と「丸投げする」の間には大きな溝があるということ。任せること自体が悪いのではなく、KPIの設計と全体の責任の所在まで手放してしまうと、施策は静かにブラックボックス化していく。広告代理店はCPAや獲得数、制作会社は納品、CRMツールはログイン率──それぞれの担当者は真面目に自分の持ち場の数字を追っているのに、認知から購入後のLTVまでを通しで見ている人が誰もいない、という状態になりやすい。
これは担当者の怠慢というより、業界の構造がそうさせている面が大きいと思う。広告・制作・CRMがそれぞれ別の契約・別の会社に分かれているのが当たり前になっているため、境界線をまたいだ瞬間にデータも問題意識も途切れてしまう。それぞれの現場は優秀でも、全体を見る人がいなければ部分最適の寄せ集めで止まってしまう。
丸投げのリスクを避ける最初の一歩は、難しいことではない。「今の施策全体を、誰が一気通貫で見ているか」を自社側で一度言語化してみることだと思う。それが曖昧なままなら、まずそこから見直す価値がある。
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