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命を慈しむ手が知っている、別れの重みと新しい家族

義父の話ついでに、姫ちゃんと関わる義父母の話を少し……

義父母の暮らしの真ん中には、いつも「生き物」がいた。

かつては牛を飼い、わが子の
ように大切に育てては、立派な仔牛として送り出す。
そんな日々を積み重ねてきた二人。

昔々、義姉が持ち帰った受精卵を大切に孵化させた、鶏の
「ピーコ」。

義父の猟の相棒として、まだ若かった義父と山を駆け回った犬の「チビ」。

どの子に対しても、二人が注いできた愛情は、本物だったと思う。
そうでなければ、仔牛を送り出した後の、寂しそうな後姿は
ないはずだから。

ピーコのために熱心に
餌を探した義母の話。

猟の後にチビの体を
丁寧に拭いた義父の話。

手をかければかけるほど、
愛情は深まり、
その分だけ
別れは身を切るほど悲しい。


姫ちゃんを飼うことを決めた時
牛やピーコ、チビとの別れを思い出し
「もうあんな悲しい思いをしたくない。」と思う義父母の気持ちが反対させたのだろう。

居間を賑やかせるエノコログサと優しい声

そんな思いを経て迎え入れられたのが、猫の「姫ちゃん」。
今では、かつての大反対が嘘のように、彼女は二人の大切な家族になっている。

義母の姫ちゃんへの接し方は、
まるで幼い孫をあやすようだ。
「こたつに入ってあったまる?」
「今日は調子はどう?」と、
いつも優しい声で話しかけ、
そっと撫でる。

道端からエノコログサを摘んできて、姫ちゃんと遊ぶ義母。
私がいないとき、姫ちゃんは義母の膝の上で丸くなって寝ることもある。

かつてピーコやチビをかわいがった手が、今は姫ちゃんの体を優しく包み込んでいる。

「猫」と呼んでいた義父の、不器用な特等席

一方、最初は名前すら覚えられず、「猫、猫」と呼んでいた義父。
ところが、最近の二人のやり取りはまるで喜劇。

義父が真剣に新聞を読んでいると、どこからともなく姫ちゃんがダイブ。
「こら、邪魔するな!」と叱る
義父だが、どこか楽しそう。

台所のいすや居間の自分の席を
姫ちゃんに占領されていても、
黙って席を譲っている……。

義父が昼寝をすれば、いつの間にかそばで眠る姫ちゃん。

義父が洗濯物を出すすきに
姫ちゃんが外に飛び出そうに
なりそうなものなら、
「出るな、入れ、こら」と大声で怒る。
義父なりの不器用な守り方なのだろう。

不器用な義父と、優しい義母。
二人のそばには、いつも姫ちゃんがいる。


姫ちゃん物語は、まだまだゆっくりと続いていきそうです。


最後まで読んでいただきありがとうございます。



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#猫のいる暮らし
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#命の尊さ
#義父母と猫
#田舎暮らしの8代目の夫婦

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