GAS+ChatGPTで看護師の感染情報チェックを自動化した話
看護師さんが少しでも本来の専門的な業務に集中できるよう、業務の一部をシンプルに――そんな想いから、今回のちょっとした業務改善が始まりました。
発端は何気ない立ち話から
ある日、感染対策を担当する看護師さんとの立ち話の中で、こんな話がありました。
「毎週、市のホームページを見て、感染症週報のPDFを開いて、インフルエンザやCOVID-19の『定点あたりの報告数(今週)』が10を超えていたら、院内にアナウンスしてるんです」
地味だけど、毎週忘れずにこなすのはけっこう負担だな…と感じた私は、こう思いました。
「これ、GASとChatGPTを使えば自動化できるかも…」
まずは自分にメールが届くようにしてみた
私はエンジニアではないので、ChatGPTに相談しながらGASのコードを一から作っていきました。
まずは、自分宛てに「定点あたりの報告数(今週)」が10以上のときにメール通知が届く仕組みを作ること。
その後、うまくいけば看護師さんにも自動で送れるようにしよう、と考えました。
ChatGPTと壁打ちしながら、構成は以下のように決定。
GASの新規プロジェクトを作成
市の感染症ページから最新のPDFファイルをDriveに保存
PDFの中身をテキストで取得
「定点あたりの報告数(今週)」の数値を抽出
報告数が「10以上」ならメールを自動送信
毎週自動実行されるようトリガーを設定
最初のハードル「最新のPDFってどれ?」
PDFのURLは毎週変わるのですが、規則性がありませんでした。
ただ、末尾にある数字はランダムでしたが、更新のたびに数値が大きくなっていることに気づきました。
GASでそのページのHTMLを取得し、PDFリンクを抽出。
そこから一番数字が大きいURLを選ぶことで「最新のPDF」を取得できるようにしました。
さすがChatGPT、でも…
コード生成はChatGPTがあっという間にやってくれました。さっそくGASに貼り付けて実行!
が……エラー発生。
ログを見てみると、テキストが
『��I��nf��w����…』などの文字化け。
なんじゃこりゃ…!!
どうやらPDFの中身がうまくテキストとして抽出できていない模様。
PDF→テキスト抽出の限界
ChatGPTに壁打ちしながら、Google DriveのOCR機能を試すなどいろいろ試行錯誤しましたが、なかなか安定しません。
しかし、思考の整理をしているときに、ふと思ったんです。
「感染対策チームが知りたいのは“数値が10を超えたか”じゃなく、“感染状況そのもの”じゃないかな?」
だったら、PDFの中身をいじるよりも、最新のPDFファイル自体を毎週送るほうがシンプルで実用的なのでは…?
方針転換!「PDFをそのまま送る」に切り替え
コードの構成はぐっとシンプルになりました。
GASで最新のPDFを自動検出
Google Driveに保存
そのPDFを添付してメール送信
毎週水曜(市の更新日)に自動実行するようトリガー設定
再度ChatGPTでコードを生成し、GASに貼り付けて手動実行――
見事、自分宛にメールが届きました!
あとは次の水曜日の12-13時、トリガー設定通りにメールが届くかどうか…
タイミングの罠と細やかな調整
待ちに待った水曜日。
夕方に確認してみると、メールは届いていましたが添付されたのは「一つ前の週のPDF」。市のホームページには最新のPDFがちゃんと掲載されてるのに…。
「PDFが掲載される時刻にズレがあるかもしれない…」
そこで、実行タイミングを14〜15時と15〜16時の2回に設定して様子を見ることに。
そして次の水曜日…最新のPDFが届いた!
看護師さんの反応と、思わぬ効果
運用テストが済んだので、送信先を感染対策チームの看護師さんに設定。
翌週、「メール届きました!」と連絡がありました。
ホームページからPDFを確認するだけなら、作業時間はたったの1〜2分。
でも、**「忘れずに毎週確認しなければいけない」**という心理的な負担から解放されたことが、とても大きかったようです。
「ありがとう!これ、すごく助かる!!」
この一言が、本当に嬉しかったです。
おわりに
業務効率化というと、つい「時間を短縮する」ことに意識が向きがちです。でも実際には、「忘れてはいけない」「定期的に確認しないといけない」という精神的な負担を減らすことも、大切な効率化だと感じました。
今回はChatGPTという力強い相棒を使って、GASで小さな改善をすることができたことが、自分自身にとっても良い経験になりました。
派手さはなくても、現場のちいさな「困った」を見つけて、少しずつ形にしていくことを続けていきたいと思います。
今後も、自分の学びや試行錯誤を、できるかぎりアウトプットしていく予定です。
最後まで読んでいただき、本当にありがとうございました。
