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それでも、隠していた私をさらけ出す⚡️BREAKOUT GRAND PRIX 2026

昼の私は、いつも通りのふりをして、他人の応募作品にスキを押していた。

散歩して

スマホを見て

コメントを書いて

送信前に一文字だけ直す

それだけで、少し前に進んだような気になれる。

画面の中では、BREAKOUT GRAND PRIX 2026の応募作品が、次々と並んでいた。

物語

エッセイ

挑戦の記録

AIで作った世界

人生の痛み

誰かへの感謝

どれも、まぶしかった。

私は、応募要項をもう一度開いた。

その一作で、抜け出せ。

その言葉を見た瞬間、胸の奥が小さく鳴った。

ロコが横からのぞき込む

「応募するにゃ?」

私は声に出さずに笑った

「するよ。たぶん」

「たぶんは、だいたい逃げる時の言葉にゃ」

足元でモキューがうなずいた

「それはわりと当たってるね」

私は聞こえないふりをして、コンビニに入った。

自動ドアが開くと、冷房の空気が首元に当たる。

昼のコンビニは、誰の物語にもならない顔をしている。

私は棚から、いつものプリンをひとつ取った

それから少し迷って、晩酌用のビールも一本取った

レジに向かう。

店員のおばちゃんが、慣れた手つきでバーコードを読み取る

「袋、いります?」

「あ、大丈夫です」

「年齢確認お願いしますね」

「あ、はい」

私は画面のボタンを押した

ロコもモキューも、その間だけ静かだった

「三百八十六円です」

電子音が鳴る

「ありがとうございましたー」

私はプリンとビールを手に、何事もなくコンビニを出た。

外の光は、まだ昼だった。

後は普通に歩いて、普通に家に帰った。

ただ、ポケットの中のスマホだけが、少し重かった。

画面には、さっき開いたままの言葉が残っている。

その一作で、抜け出せ

抜け出す

私は、どこから?

家に帰って、プリンを冷蔵庫に入れた

ビールもその隣に置いた

ロコが冷蔵庫をのぞき込む

「プリン確保にゃ!」

モキューが横から言う

「ビールもあるね」

「大人のプリンセットにゃ」

「たぶん違う」

私は笑った。

笑って、スマホを机に置いた。

BREAKOUT GRAND PRIXの画面は、まだ開いたまま….

あなたの最高の一作品を
この作品で、突き抜けろ

そう言われた途端、胸の中の空気が抜けていく。

「・・・・・」

「むりだよ……」

声が、少し震えた

「書けない」

少し間を置いて、言い直す

「いやさ、正確には毎日書いてる。書いてるんだけど……」

毎日、何かは出している。

画像も作る

記事も書く

誰かの記事を紹介する

コメントもする

思いついたことを、形にして、置いていく

でも

「最高傑作なんて、私にはまだないよ」

その言葉を口にした瞬間、部屋が少しだけ静かになった。

ロコは、いつものように笑い飛ばさなかった。

代わりに、私の顔を下からのぞき込む

「わかモン、本当にそうかにゃ?」

モキューが首を振る

「そんなふうに聞いても、まだ本人にもわからないんだよ」

私はスマホを伏せた

「夜に考えるよ」

そう言って、逃げた。

昼は、まだ笑えた。

でも…夜になると、笑い方は忘れてた

部屋の明かりを消しても、スマホの画面だけが頭の中で光っている。

応募作品のタイトルが、まぶたの裏に次々と浮かんだ。

みんな、本気に見えた。

いや、きっと本気なのだ。

自分の人生から一つを選んで

「これが今の私です」と差し出している

私は布団の中で、何度も寝返りを打った。

このまま、間に合わなかったことにしてしまおうか

忙しかったから

準備不足だったから

毎日投稿で手いっぱいだったから

次にもっといいものを書くから

便利な言い訳は、夜になるとよく育つ。

「それ、逃げる準備にゃ」

暗闇でロコの声がした

「うるさいなあ」

「うるさいのは、たぶんロコじゃないよ」

モキューが言った

私は布団を頭までかぶった。

そのとき、机の上のノートパソコンが、ひとりで開いた。

青白い光が、部屋の壁を照らす。

下書きフォルダが震えていた。

次の瞬間

一つの下書きが、画面から飛び出した。

まだタイトルもない

改行も荒い

誤字もある

でも、私が一番隠していた本音だけでできた原稿だった。

原稿は白い鳥みたいに部屋を舞い、窓の隙間から夜へ逃げていく

「待つにゃ!最高傑作候補、逃亡にゃ!」

ロコが跳ねる

モキューが小さな声で言う

「候補っていうか、本人の本音だね」

私は、一瞬だけためらった。

追いかけなければ、逃げたことにできる

なくしたことにできる

書けなかったことにできる

でも足は、もう動いていた。

夜の街へ走り出した。

駅前の横断歩道

信号は赤だった。

原稿は、車のヘッドライトをすり抜けるみたいに向こう側へ飛んでいく。

紙の端から、ひとつ目の言葉がこぼれた。

……見つかりたい

息が詰まった。

私は信号が青に変わるのを待てずに、白線の前で足踏みをした

ロコが横断歩道の向こうで叫ぶ

「わかモン、早くにゃ!」

「赤は渡っちゃだめだよ」

モキューが律儀に止める

青になった瞬間、私は走った。

コンビニの白い明かりが、さっきより冷たく見えた。

昼にはただの買い物だった場所。

プリンとビールを買って

年齢確認を押して

何事もなく帰った場所

その前で、原稿がまた揺れた。

でも、見られるのが怖い。

ロコが紙片をつかもうとして、空振りした

「本音、逃げ足が速すぎるにゃ!」

モキューが拾った紙片を胸に抱える

「逃げてるんじゃなくて、見つけてほしいのかも」

閉店後のカフェの前で、原稿は少しだけ速度を落とした。

昼間なら、ここで甘いものを選んで

写真を撮って

何かの投稿にできたかもしれない

でも今は、ガラスの向こうに椅子が伏せられているだけだった。

そこに、三つ目の言葉が落ちた。

最高傑作って言いたい。

私は足を止めた。

言いたかった。

本当は、言いたかった。

これが今の私です

これを読んでください

私はここにいます

そう言いたかった。

でも、言った瞬間に、誰かに見られる。

見られたら、比べられる

比べられたら、負けるかもしれない

高架下に入ると、電車の音が頭の上を通り過ぎた。

ごう、と夜が震える。

その音に紛れて、原稿から次の言葉が剥がれた。

でも、笑われたくない。

私は胸を押さえた。

そうだ。

怖かった。

かわいいものが好きだった

少女の姿で物語を歩くのが好きだった

ロコとモキューに、言えない本音を言わせる時間が好きだった

わかモンでいる時間が、毎日の支えだった。

でも、そのことを真正面から言うのは怖かった。

現実の私は、特別な主人公じゃない。

何者でもない。

きれいな肩書きもない。

誰かに堂々と説明できるような、完成された人間でもない。

そんな自分が、かわいいものを好きで

少女の姿を借りて

「読んでほしい」と言っている

笑われるかもしれない

そっぽを向かれるかもしれない

見なかったことにされるかもしれない

原稿は、高架下の暗がりを抜けて、歩道橋へ向かった。

私は追いかけた。

息が切れる

足が重い

喉が痛い

それでも、走った。

夜明け前。

逃げた下書きは、歩道橋の真ん中で止まった。

空はまだ暗い。

けれど東の端だけが、少し青くなっている。

原稿は、欄干のそばで静かに揺れていた。

最後の一文だけが、白く光っていた。

それでも、読んでほしい。

私は、息を切らして原稿に近づいた。

指先が震えていた。

原稿を抱きしめる。

紙は薄いのに、胸の奥にずしりと重かった。

その瞬間、私はようやく認めた。

緑の髪の少女として笑っていた私も

横で騒ぐロコも

静かにツッコむモキューも

ずっと私の中にいた

いなかったんじゃない

嘘だったんじゃない

むしろ、そこにしか本当を置けなかった。

「それでも、読んでほしいにゃ」

ロコの声がした。

その声は、胸の奥からだった。

モキューの声も続いた。

「隠していたのは、姿じゃなくて気持ちだったんだね」

私は原稿を抱きしめたまま、目を閉じた。

嘘だったのは、少女の姿じゃない。

嘘だったのは、ロコやモキューじゃない。

嘘だったのは、

「これはただの遊びだから」と言い聞かせていたことだった。

かわいいものが好き

物語が好き

誰かの挑戦を応援したい

自分も、見つかりたい

その気持ちは、ちゃんと本物だった。

「逃げてたの、私だったね」

小さく言うと、原稿用紙から光があふれた。

派手なビッグバンではなかった。

世界を震わせる必殺技でもなかった。

ただ、紙の端からこぼれた小さな光が、夜空へ登っていく。

ひとつ

またひとつ

それは、まだ見つかっていない誰かの部屋へ向かって、静かに広がっていった。

ロコが空を見上げる

「みんな不安は一緒にゃ」

モキューもうなずく

「それでも、自分の答えを見つけた人だけが、突き抜けるんだね」

私はスマホを開いた。

プロフィール欄を見つめる。

何度も書き直してきた場所。

少し盛って

少し隠して

少しごまかしてきた場所

指が動く。

わかモン@かくさないネカマ

ロコが、たぶん私の中で絶句した

「……感動の終着駅、そこに停まるにゃ?」

モキューも、たぶん私の中で首をかしげた

「急にワードが強いね」

私は笑った。

「でも、今までで一番正直だと思う」

「方向性は感動的なのに、単語が全部持っていくにゃ」

「そこが、わかモンっぽいんじゃない?」

モキューが言うと、ロコはしばらく考えてから、にやっと笑った。

「ニャハハッ!!最高傑作の肩書き、ちょっと事故ってるにゃ!」

「事故じゃない。自己紹介」

「韻を踏むにゃ!」

夜明けの歩道橋で、私は笑った。

ひとりで笑っていた。

それでも、ひとりではなかった。

私は投稿画面を開いた。

勝てるかは分からない

届くかも分からない

笑われるかもしれない

でも、もう逃げてはいなかった。

昼は笑ってごまかした

夜は走って追いかけた

そして朝、ようやく自分の言葉で立っていた。

その一作で、抜け出せ。

私は、やっとその意味がわかった。

抜け出すのは、数字の外じゃない。

誰かに見つけてもらう前に

自分で自分を隠していた場所から抜け出すのだ。

ロコが朝日に向かって拳を上げる

「MISSIONクリアにゃ!」

モキューが小さく笑う

「まだ応募しただけだけどね」

「でも、出したにゃ」

「うん。出したね」

私は原稿の最後に一文を足した。

それでも、読んでほしい。

そして、投稿ボタンを押した。

大きな音はしなかった。

街も、世界も、何も変わらなかった。

ただ、朝の画面に、自分の作品が公開された。

何者でもない自分のまま

かわいいものが好きな自分のまま

少しおかしくて

少し怖くて

でも少しだけ誇らしい自分のまま

私は歩き出した。

今日もまた、誰かの記事を読みに行く

誰かの言葉にスキを押す

誰かの挑戦にコメントを書く

そして、自分の物語も置いていく。

隠さない名前で

隠さない熱で

夜の街を走り抜けた原稿は、朝の光の中で、静かに息をしていた。



Fin


BREAKOUT GRAND PRIX 2026へ最高の感謝を🌈✨️

今回の挑戦は、私自信の殻をやぶるきっかけになりました
こんなステキな機会をつくって頂けたことにただただ感謝しかありません😭
ここで得た学びさらに今後の活動に活かしていきます💪💪💪✨️


今回の物語は、BREAKOUT GRAND PRIX 2026への投稿作品です

BREAKOUT GRAND PRIX 2026、フォロワー1000人未満のクリエイターを応援するコンテストイベントです
正直1000未満でまだ参加していないクリエイターは、ものすごく損してます!!!
👇️👇️👇️是非ここから詳しい情報を確認してみて


わかモンからも、オススメ&参戦宣言note書きました

私は、この企画参加で、自分の殻を破って、1歩踏み出すことができました
ぜひ、この体験をもっと多くの人に味わって欲しい。
そんな思いで書きました。


この企画を知るきっかけを頂いた あずなぶ〜るさんに感謝を!!
有料note1つを買ったあとに、怒涛のようにサポート頂けるあずなぶ〜るさん✨️わたしは、もうこの方からいったい何倍の価値をもらったのか?わからなくなってきました😭😭😭マジで感謝しかない
そして、この企画を知ったのも、この記事から。あずなぶ〜るさんに最大の感謝を!!


私自信に向き合うきっかけを頂いた、
まなつ/突出マイノリティ列伝さんに感謝
今回の物語を書くにあたって、1番影響を受けた人が、まなつ/突出マイノリティ列伝さんです。まなつさんの自分自身をさらけ出し、そして一人一人と向き合う姿。それを前にして、私自信への問いかけがはじまりました。
これからも、多くを学ばさせて欲しいかたです


note初心者の私に圧倒的情報量でnoteの基本を叩き込んでくれる
赤髪のあかり✨️創作で生きるnoteマンに敬意を✨️

note始めるにあたって、このかたとの出会いは本当にラッキーでした。
圧倒的な情報量で教えてくれるnoteの戦略は私の指針になってます。


性的マイノリティーとネカマ文化をVRから届ける伝導師に感謝⚡️
いつもYoutube聞いていて、とにかく私の考え方に大きく影響与えまくっていて、何をどう感謝したらよいかわからないぐらいなんだけど、私の中の既存の価値観をぶっ壊してくれている人です。ねむさんへ応援と感謝を


自分をさらけ出す勇気をもらっている最愛のVtuberへ感謝を🐷🐷💕

私が毎日描いているマンガのロマ子様(Xで公開中)。
きっかけは令和の虎の一件です。彼女を毎日描いて追いかけることで、私は毎日元気をもらってる。この物語には出てこないけど、間違いなく私を構成する1要素になっています。
ロマ子様の勇気が私が挑戦する勇気になってます✨️


最高のライバルに感謝を!🌙✨️
「一緒に上を目指したい人」として、認めてくれた同期のライバルに感謝✨️
私が、noteに本気で取り組もうと思ったきっかけは、間違いなく同期の奮闘と活躍をみたからです🌈✨️ネロ王子!!この出会いに感謝です💕

もう一人、同期のライバルとして、今この企画にも参加してる
Honoさん ネロ王子同様にこの方の隠しきれないスター性に惹かれます。
まだチェックしていない人がいれば、ぜひ絡んでみてください


ステキな友人達に感謝を!!
いつも私の投稿に温かいコメントを頂け、フォロワー数以上の書き続ける意味を見出してくれる最高の友人たちに感謝✨️


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