【愛知旅行記 #2】人気ということは当たるということ
勝利の美酒を目指して
格好良い副題をつけたが、要するに競馬で大勝ちしたいということである。
昨日の記事でも記したように、2日目は1日中京競馬場を堪能することにした。

2日目
障害
宿泊しているホテルがある三河安城を出発したのは、朝の8時30分頃。
昨日ほどではないが、今日も今日とて早い動きだしである。
その理由は、中京競馬場の1レースめが「障害競走」だからだ。

障害競走は、文字通り障害物を飛び越えながら3,000m~4,000mのコースを駆け抜ける。
ただ走るだけでなく、無事に障害物を飛び越えられるかということも試されるため、出走している馬はある程度平地競走を走りキャリアを積んでいる。
しかし、障害競走は平地のレースに比べ、スターが出にくく、一般的な人気はあまりないと言える。
(※古くはグランドマーチス、フジノオー、最近ではゴーカイ、アップトゥデイト、メイショウダッサイ、オジュウチョウサンなどスターはいるにはいますが、平地に比べると圧倒的に少ない)

もちろん障害競走の馬の飛越の瞬間などに惚れて、障害競走を追う人もいるが、競馬=障害競争というイメージを持つ人は少ない。
そのため、レース数自体が少なくある意味レアなレースだと、私は勝手に考えている。


特に競馬場に行くと、馬券を買うのが平地のレースばかりになるので、障害競走を生で観戦することも少なかった。
そこで、今回は良い機会だと考え、(馬券は買わないが)障害競走を観戦しようと思ったのだ。
9時30分頃、愛知県は豊明市にある中京競馬場に到着した。
道中三河から名古屋に向かう渋滞に巻き込まれて、予定より遅くなってしまったが、中京競馬場の1レースは9時50分からであったため、ぎりぎり間に合った。
しかし、問題もあった。
今まで、行った競馬場は基本的に駐車場が無料だったのだが、競馬場付近で誘導している方の指示に従ったら、1,000円前払いの駐車場に案内された。
1レースが始まる直前の一番混み合う時間帯なので、仕方ないといえば仕方ないが、馬券を買ってもいないのにお金が消えた……と、釈然としない始まりとなったが、それはそれとして意気揚々と入場ゲートをくぐった。
障害レースは時間がかかり、なおかつ複雑な経路で馬が走るため、大きなモニターを見ててもどこを走っているか見失う。
そのため目を凝らしながら馬を見ていたのだが、ほぼ最終飛越くらいしかきちんと見られなかった。
それにしても、猫のように軽やかに障害物を飛ぶ馬も去ることながら、馬の跳躍に合わせて体勢を変えるジョッキーも凄まじいものである。
まず前提として、障害競走は馬の負担重量が平地に比べると重くなるため、ジョッキーも平地に比べると減量がそこまで厳しくなくなる。
うろ覚えだが、平地競走は50~52kg、障害競走は55~57kgくらいが平時の体重として平均とされる。
そのため、平地競走でデビューしたものの、体重が減りにくい体質で減量を苦にして障害競争に転向する騎手もいる。
一方で、体勢を変えながら馬が走る、障害物を跳ぶ上で着地も決めないといけないというレースでもあるため、馬がふらつく場面も多く、落馬も多くなる。
落馬、と一言で済ませても、源頼朝の死因(仮説)となっているほどである。落馬の仕方が悪ければ最悪死ぬ可能性もあることが頻発していると考えると怖気がする。もちろん騎手は織り込み済みな上で騎乗していると思うが。
(ただ、あまりに落馬が多いので、馬から体が離れたら胴部分から膨らむエアバックのようなものを付けるかどうか議論が進んでいるんだとか。実現してほしい)
つまり、確かな手綱での操縦能力と体幹が伴っていないと、1レース騎乗するたびに命の危険が伴うのが障害競走なのである。
前述した通り、レース数の少なさから注目度が平地より低くなってしまう障害競走だが、そこで活躍する馬と騎手のバックグラウンドを知ると、より貴重な機会と思えるのではないだろうか。
長々と語ってしまったが、こういった背景を知っているからこそ障害競走も見てみたいと思ったのだ。
ちなみに、馬券は買わず予想だけしていたが、見事に外れた。
相棒
競馬のお供と言えば「スポーツ新聞」である。
私はすでに1年以上馬券を買っているくせに、新聞の予想を参考にしたことがない。だいたい感覚でやっている。そりゃ当たらん。
というわけで、今回事前に本日分の予想が記載されている東スポ(愛知では『中京スポ』になっていた)を購入し、臨んだ。
基本的に買い目は新聞の予想に合わせ、パドックや返し馬の状態から買い目を足したり、差し引いたりしていた。
理性的に競馬をしていることに喜びを感じたことを覚えている。
そして……
なんと!!今日はなんとプラスで終えることができた。
おそらく1万円ほどだが、1日終わってみればほくほく顔の私がいる。
無我夢中で馬券を買って競馬を見ているので、はっきりとした収支をお伝えできないのは心苦しいが、喜びも一入であることは伝えておきたい。
なまじ、いつも感覚で馬券を買って、「まあ格好良い馬の走る姿が見れたし、実質課金か……」と無理やり悔しさを鎮めていたのもあって、結果が伴ったのは素直に嬉しかった。
ただ結果報告だけをしてもつまらないので、詳しい話をすると、私は基本的に当たりやすく且つ配当も(単勝や複勝に比べれば)少し高くなる『ワイド』の馬券をよく購入する。
『ワイド』は1~3着の馬を2頭の組み合わせで購入する馬券で、1着2着を当てなければならない馬連(馬単)や1、2、3着をピッタリ当てなければならない三連単(三連複)よりも難易度が低くなる。
実際、単勝や複勝以外の馬券を買う初心者はまずワイドを買った方が良いというのは、馬券生活が長い人たちの語り草でもある。
そんなわけで、本来馬券を買う人が見ている、"前走"、"馬体重の増減"、"調教の時計"、"生産牧場"、"厩舎(どの調教師か)"、"血統"などを私は全く見ていないので、安パイだと思えるのがワイドしかないというわけだ。
強いて言うなら"騎手"くらいは見るが、正直参考程度で、いつも第六感に賭けているので胴元としてはカモでしかない。(これがたまに当たるのだが)
この状況を打開すべく、新聞を活用した私は今回様々な賭け方に挑戦した。
しかし、多くを求めれば全てを失うと自分に言い聞かせ、三連単と三連複は買わなかった。(枠連は慣れてないという理由で買わなかった)
新聞の本命の印に従い、単勝+複勝の馬券(通称*応援馬券)と馬連、少し自信がない場合はワイドと、ワイド一辺倒にならない馬券の買い方をした。
これが見事にハマり、おそらく挑戦したレース(9くらい)の中で5レースくらい当たったのである。
1ヶ月以上経っているが、今でも当たった時の高揚感を思い出す。
そして、今までどれだけ散財まっしぐらな賭け方をしていたのかを思い知った。

VR馬術
散々競馬のことを書いてきたので、そろそろ『中京競馬場』についても記していきたい。
JRAの競馬場は、開催日に競馬以外でイベントを催していることが多い。(もちろん地方競馬でもやっている所はある)
子供向けにポニーの乗馬体験(東京競馬場だと大人向けのサラブレッドの乗馬体験をやっている)や、ヒーローショーなどをやっていて、ファミリー層に向けたイベントが充実している。
その他にもお笑い芸人を呼んでトークショーを行ったり、競馬好き芸人や競馬好きタレントを呼んで、予想会をしつつトークをするといったことも行なっている。
(他にも本来100円かかる入場料が無料になるフリーパスの日、500でビール1杯が飲めるビールワンコインキャンペーン(普段は大体700円くらいする)など、挙げ出したらキリがないほど何かしらやっている)
私が行った9月15日は何をやっていたかというと、なんと俳優の小池徹平がトークショーを開催していた。
もちろん写真は貼れないが、この日行われたローズステークスの表彰式プレゼンターを務めている時にたまたま近くで見たら、びっくりするくらい肌の綺麗なイケメンで、「テレビで見るより圧倒的にイケメンじゃないか!!」と思っていた。というかおそらく呟いていた。
その後全レース終了後に行われたトークショーも、関西人ならではの軽快なノリで繰り出されるエピソードトークがかなり面白く、顔も良いのにべしゃりもできるのか……!!と少し嫉妬した。
その他にも仮面ライダーガヴのヒーローショーや、JRA発足70周年の展示、愛知県豊根村の観光案内特設ブースなどがあり、よりどりみどりの状況である。
その中で、私が一番面白いと感じたのがVR馬術だ。
ちょうど1ヶ月前にパリオリンピックで、馬場馬術競技において日本勢が90年ぶりにメダルを獲得したのは記憶に新しいが、ブームに乗ってか素人でも馬術競技の体験ができるブースが設置されていた。(おそらくオリンピックより前からやっているとは思う)
10時頃に整理券を受け取ったのだが、14時の回だった。
それだけ人気ということだ。
普段競馬は見るけど、馬に乗ることには無縁という人も多いのでそれだけ人気スポットにもなる。
14時まで競馬なり競馬場そのものを楽しむなりした後、時間が迫ってきたので受付を行なった。
体験を始める前に、VRゴーグルの使い方、装着の仕方を教わり、会場となるトラックの中へ。
椅子に座ってゴーグルを装着すると馬術についての説明が流れた。
馬術は、「障害馬術」「総合馬術」「馬場馬術」の主に三種類で施行されている。
『障害馬術』は、その名の通り決まったルートに設置されている障害物を飛び越え、どれだけ障害物を倒さず、且つスムーズに走破できるかを競う競技だ。
『総合馬術』は、いわば馬のトライアスロンで、ゴルフコースくらい広い自然の中のコースに無作為に設置された丸太や池などを飛び越えながらゴールを目指す。
『馬場馬術』は、上記二つと打って変わって馬場を決まったルートで歩く競技である。しかし飛越やタイム計測がない分、馬の歩き方、リズム、騎手の姿勢、馬が騎手の指示に従っているかどうかなどが採点形式になるので一切気が抜けない。
さらに馬術は減点方式なので、一度のミスが致命傷になったりする。
人間の競技に例えるなら、障害馬術がコースがジグザグなハードル走。総合馬術がそのままトライアスロン。馬場馬術はフィギュアスケートのような感じだろうか。
しかも全て減点方式である。こう考えると難しさがわかるだろう。
話をVRに戻すと、私たちが体験するのは『総合馬術』である。
自然豊かなコースを騎手に装着したカメラから、騎手と同じ視点で馬の動きに合わせて揺れる椅子で臨場感を味わう。
一度、金沢で乗馬をしているが、それとは比にならないレベルで動く。
椅子に座っているのに落馬しそうになる錯覚に襲われた。
これを御する騎手はどれほどの訓練が必要なのだろうかと想像した。ただ単純に尊敬の念を覚える。
およそ10分~15分体験を行い、次の時間の人たちと交代した。
外から見てみると難しさを感じるのは難しいのだが、実際に体験してみると、どれだけの訓練や準備が必要になるかを肌で感じ取ることができるため、良い施設だと感じた。
10月時点でまだ行われているかわからないが、競馬場に行く人にはぜひ体験してほしいと思う。
リベンジ宣言
競馬も楽しみ、中京競馬場も楽しんだ私は大変満足していた。
最終日となる三日目。当初の予定では「名古屋周辺を巡りつつ、帰路につこう」となっていた。1日目の記事を参照されたい。
1日目が徳川美術館に時間を費やしすぎて、清洲城や名古屋城など行きたかった所に行けなかったのもあり、1日目を取り返す心持ちでいた。
しかし。
同行者からこんな発言が出た。
「明日も中京競馬場に行こう」
というわけで、3日目も中京競馬場に行くことになった。収支の面で私は大勝ちしたが、どうやら負け続きだったようである。
名古屋はまた来ればいいか〜なんて楽観的に考えていたのだが……
これが予想だにしない悲劇を生むことになる。
というわけで、3日目も乞うご期待!!

1日目↓
3日目↓
注釈
*応援馬券=馬券に「がんばれ」と書いているため、馬券を買うと言うより馬そのもののファンがよく買うイメージだが、一番的中率が高い。
