熊と向き合う日本――命の価値を問い直す旅
**夢の中の日本㉛
――熊と向き合う日本から学んだこと**
昨日、ある学生が
こんな言葉をかけてくれました。
「先生。
日本では熊が人を襲う事件が増えていると聞きました。
本当に、大丈夫なんですか?
帰国された方がいいのでは……?」
私は、彼に気づいてほしくて
静かに問いかけました。
「もし同じことが、私たちの国で起きたら――
私たちはどうするだろう?」
彼は即座に答えます。
「熊は殺すべきです。
何より、大事なのは人の命です!」
私はゆっくりとうなずき、こう続けました。
「その考え方は“人間の視点”から見れば当然です。
しかし……
視点を、少し変えてみましょう。
人の命は命。
では――
熊の命は、命ではないのでしょうか。
それは、私たち人間が
あまりにも“自分中心”になっている
証ではありませんか?」
すると彼は反論します。
「放っておけば、被害がもっと増えるでしょう!
そんなの、政府として無責任です!」
私は一つの言葉を紹介しました。
「十分な調査なくしては、発言する資格はない。」
そして、こう説明したのです。
日本は、人と動物の“共生”という点で
世界でも最も進んだ国の一つです。
“众生平等”――この言葉の精神が
日本では深く息づいています。
熊をむやみに殺すのではなく、
まず追い払う。
捕獲する。
人への注意を徹底する。
そして、熊に詳しい専門家を育て続ける。
日本は、ずっと真摯に
この問題に向き合ってきました。
そして何より心を打たれたのは――
熊に恐怖を感じていながらも、
“恨む”という気持ちを抱かないこと。
むしろ、自然と人間の関係を見直そうとする
静かな優しさでした。
では、なぜ熊は人里に現れるのか。
森が変わり、
生態系が変わり、
熊の餌が少しずつ減ってきたからではないか。
最後に、私は彼にこう伝えました。
「あなたの考え方は、きっと変わるはずです。
日本は世界でも有数の安全な国です。
熊でさえ、これほど大切にできる国です。
ならば、同じ人間に対しては――
どれほど優しくできるでしょうか。
大丈夫。
安心してください。
時間があれば
ぜひ日本に来てください。
“本当の日本”を、自分の目で見てほしい。
きっとあなたも、私と同じように
この国を愛するようになるでしょう。」
