末っ子が「お兄ちゃん」になった日|🧺日常の余白
幼稚園のお誕生日会。
年少さんの頃は、恥ずかしさが先に立って、
名前を小さな声でしか言えなかった。
父親としてはその精一杯の姿で十分だったけど、
末っ子の声は親の拍手でかき消されてしまっていた。
今年は年中さん。
末っ子の順番が回ってきた。
背筋をピンと伸ばして、
元気な声が誇らしげに響いた。
たくさんのママ、パパの前で、
しっかりと自分の名前を言えた。
退場する時、年少さんの手をとって、
リードするように堂々と歩いていくその姿を見て、
思わず息をのんだ。
末っ子は3人目。
私にとっては、いつまでも赤ちゃんのような存在だった。
けれどその手は、
もう誰かを導く側になっていた。
小さな背中が、
静かに「お兄ちゃん」を始めていた。
ずっと握ってあげるものだと思っていた手が
いつのまにか、小さな手を導くお兄ちゃんになっていた。
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