一人ひとりが主役になる組織・コミュニティは実現可能なのか?【ゲスト:武井浩三さん】
「一人ひとりが主役になる組織・コミュニティは実現可能なのか?」
誰もが一度は思い描きながらも、現実の壁にぶつかってしまうこの壮大なテーマ。
このオンライン配信は、Atlya(アトリア)を運営するYou be You株式会社が取り組む、「一人ひとりが主役になる組織・コミュニティの輪を広げたい」というクラウドファンディングの一環としてお届けしています。
一人ひとりが「本来の自分」を生きながら、関係性を編み直し、自律した経済が巡る社会へ。
各地に芽吹く実践を、資本主義の最前線の模索と地続きに語り直し、対話と共創の場をひらいていきます。
Atlyaの8年を事例に、雑誌・講座・共創パートナーシップを通して、組織と社会の新しいかたちを、皆さんと共に創っていきます。
アトリアが掲げる「一人ひとりが主役になるコミュニティカンパニー」の形を探求すべく、クラウドファンディングのキックオフとして特別な対談イベントを開催しました。
第1回のゲストは、社会システムデザイナーとして多方面で活躍する「たけちゃん」こと武井浩三さん。ホストはアトリアを運営するYbY株式会社 取締役の細野真悟です。
動画を見る時間はないけれど内容は知りたい、という方に向けて、
対談のハイライトと、そこから見えてきたこれからの組織・コミュニティのあり方をお届けします。
なぜ二人は今この活動をしているのか
対談の前半では、それぞれの原点が語られました。
武井さんは22歳で起業し、1年で経営危機を経験しています。
当時は「成功したい」「稼ぎたい」という思いで始めた事業でしたが、行き詰まった時に、自分がやっていることに命をかける意味を見出せなくなったそうです。
そんな時、父親から
「会社の責任はお前の命より重い」
と言われたことが大きな転機になったと言います。
そこから「人が幸せになる経営」を追求するようになり、
さらにその先で、会社だけではなく社会の仕組みそのものに関心が向かっていったそうです。
一方でアトリア取締役の細野は、
リクルートキャリアで役員まで経験した人です。
大企業で活躍をする一方で、経営の仕事に近づくほど、
違和感が強くなっていったと言います。
組織が大きくなるほど、人が役割の一部になっていく様子。
既存のルールや「誰が決めたかもわからない権限」の中で管理される働き方。
そうした仕組みに限界を感じ、
「もう二度と、あんな仕組みの歯車にはなれない」と決意したそうです。
二人とも全く違うキャリアを歩いていますが、
既存のシステムの中で徹底的に戦い、その限界にも向き合ったからこそ
「人が自分らしく生きられる組織とは何か」という同じ問いに
たどり着きました。
「全員が桃太郎」である必要はない
今回の対談で特に印象に残ったのは、
「全員が主役になる必要はない」という武井さんの言葉でした。
演劇には主役も脇役も裏方もいます。
全員が桃太郎では作品は成立しません。
ただ、その役割はその舞台の中だけの話です。
ある場所ではリーダー。
別の場所ではいじられキャラ。
また別の場所では支える側。
人は本来、たくさんの顔を持っています。
いろんな顔を生きられる場所がいろんな場所にあることで、
自分の中にある多様な顔を受け入れ、全体として生きることになる。
大事なのはその場で主役かどうかではなく、
自分の人生の主役として生きているかどうか。
武井さんが語っていたのは、そんな主役のあり方だったように思います。
組織を変える前に、ソースが自分を生きる
それぞれが多様な顔を持って生きるには、
それを受け入れるコミュニティも必要です。
ではそんなコミュニティはどのように生まれるのでしょうか。
お二人から語られたひとつの答えが、「ソース(源)」という考え方でした。
どんなプロジェクトにも「始める人」がいます。
武井さんは、その人自身が自分の願いや価値観とつながっていなければ、
どんなに制度を変えても同じことが起きると言います。
その鍵は、組織やプロジェクトを立ち上げた人(ソース)の「純度」にあるのだそう。
「社会を良くしたい」「儲かるから」といった外発的な動機ではなく、
「これが自分の生き様なんだ」という純粋な内発的動機で動いているか。
中心にいる人が、自分自身の人生の主役として生きていればいるほど、
そのコミュニティに関わる人たちもまた、自分らしく生きやすくなります。
だから、
一人ひとりが主役になる組織を作るには、
まずソース自身が自分を生きることが必要です。
これは組織づくりだけではなく、
子育てや家庭や地域活動にも通じる話なのかもしれません。
アトリアが挑戦していること
対談を見ながら改めて感じたのは、
アトリアが挑戦していることの難しさでした。
会社でもあり、コミュニティでもある。
誰か一人のものでもなく、かといって全員のものとも言い切れない。
働く人と利用する人の境界も曖昧です。
だから説明が難しいし、正直よく分からないと言われることもあります。
でもそれは、
前例が少ないことに挑戦しているからなのかもしれません。
今回のクラウドファンディングでは、アトリアが8年間試行錯誤してきた
コミュニティカンパニーの実践を「解体新書」としてまとめます。
一人ひとりが主役になる組織・コミュニティは実現できるのか。
その問いに向き合ってきた8年間の試行錯誤を「雑誌」という形にまとめます。
今回の対談を聞いていて、私の中に残ったのは、
「私は、自分の人生の主役として生きているだろうか?」
という問いでした。
会社での自分。家庭での自分。コミュニティでの自分。
それぞれ役割は違うし、全部で主役になる必要もありません。
でも、自分の人生の主役でいることはできるのか。
私自身もまだ答えはわかりません。
アトリアのクラウドファンディングは、その答えを示すというよりも、
一緒に考える仲間を増やすための取り組みでもあるように感じています。
(記事:アトリアクルー 里美)
この問いに少しでも興味を持った方は、
ぜひこれから始まるクラウドファンディングや対話の場をのぞいてみてください!
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実際にこの問いについて考える1Dayイベントを
アトリア参宮橋で開催します▽
