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職場のコミュニケーションがうまく取れていない会社の管理職が気をつけたい、たった1つの習慣

「うちのメンバー、会議で全然発言しないんです」

企業の管理職の方から、こんな相談を受けることがよくあります。会議室はしんとしていて、意見を求めても「特にありません」で終わる。飲み会では話すのに、仕事の場になると急に口数が減る。

その解決策を「話し方研修」や「1on1のやり方」に求める会社は少なくありません。でも、私が現場でお会いしてきた限り、根っこにある原因はもっとシンプルです。

この記事では、職場のコミュニケーションがうまく取れなくなる本当の原因と、明日から見直せるたった1つの習慣についてお話しします。大掛かりな制度変更は必要ありません。まずは自分のチームに当てはまるかどうか、確認するところから始めていただければと思います。

「コミュニケーション研修をしても変わらない」というよくある壁

なぜ研修だけでは職場の空気が変わらないのか

コミュニケーション研修を導入したのに、数ヶ月後には元通り。そんなお話を、私は何度も伺ってきました。研修直後のアンケートでは評価が高くても、半年後に現場を見ると、以前と変わらず静かな会議室に戻っている。そんなケースを何度も見てきました。

研修で学ぶのは「聞き方」や「伝え方」といった技術です。ですが、技術を学んでも、部下が本音を話せる関係になっていなければ、宝の持ち腐れになってしまいます。話し方を変える前に、そもそも話しても大丈夫だと思ってもらえているかどうか。ここを見落としたまま研修だけを重ねても、状況は変わりにくいのです。

まずここだけでOK――見るべきはたった1つの習慣

すべてを一度に変える必要はありません。まずは「自分がふだん、部下の発言をどう受け止めているか」だけを振り返っていただければ十分です。今日のゴールは、そこに気づくことです。

職場の空気を悪くしているのは「話し方」だけではなく「承認不足」

「承認」とは何か

ここで言う承認とは、部下の意見に賛成することではありません。「そう考えたんですね」「意見を出してくれてありがとう」と、まず受け止めることです。反論や修正はそのあとで構いません。

承認が不足している職場では、部下は発言する前に「否定されるかもしれない」と身構えます。その結果、当たり障りのない発言しか出てこなくなる。部下育成の研修を重ねても成果が出にくいのは、この土台が抜け落ちているからだと感じています。

【自己開示】上司の圧が強く、部下を承認できていなかった職場で起きていたこと

私自身、CA時代も、その後管理職を務めていた時代も、上司の圧が強い職場を経験しました。正確に言うと、圧をかけている本人に悪気はなく、むしろ「早く成果を出させたい」という熱心さの表れだったように思います。

しかし、部下側から見ると受け止め方は違います。意見を言っても遮られる、提案しても「それより先にこれをやって」と流される。そうした積み重ねの中で、部下は次第に発言そのものを控えるようになっていきました。承認されない環境では、コミュニケーションは技術以前の問題として止まってしまう。これは、当時の私自身が体感したことです。

なぜ上司の"圧"は、部下の口を閉ざすのか

圧が生む沈黙のメカニズム

Googleが行った調査「プロジェクト・アリストテレス」では、チームの生産性に最も影響する要因として心理的安全性が挙げられています。これは「このチームでなら、失敗しても大丈夫だと思える状態」を指す言葉です。

圧の強い職場では、この心理的安全性が損なわれます。発言のリスク(否定される、評価が下がる)が、発言のメリットを上回ってしまう。結果として、メンバーは口を閉ざすほうを選ぶようになります。

圧をかけている本人ほど、気づきにくい

厄介なのは、圧をかけている側に自覚がないケースが多いことです。本人としては「成果を上げるために厳しく指導している」つもりでも、受け手にとっては「否定される場」になっている。周囲から見れば分かりやすい圧でも、当人だけが「普通に接している」と思い込んでいることは、決して珍しくありません。ここのズレに気づくことが、最初の一歩になります。

お客様に選ばれる現場に共通する、たった1つの習慣とは

現場に浸透している「承認の習慣」の中身

私がこれまで見てきた、お客様から選ばれ続けている現場には、ある共通点がありました。それは、上下関係に関わらず「まず受け止める」というやり取りが、日常の中に自然に組み込まれていることです。

特別な制度ではありません。朝の申し送りで一言添える、報告を受けたときに「ありがとう、助かった」と返す。ミスを報告してきたメンバーに、まず「早い段階で教えてくれて助かった」と伝えてから対策を話す。その積み重ねが、現場の空気をつくっています。

こうした現場では、メンバーが報告や相談を後回しにしません。悪い情報ほど早く上がってくるようになるため、結果としてお客様への対応も早くなります。

マニュアルではなく、日々のひと言でつくられる

接客マニュアルをいくら整えても、現場の空気までは変えられません。お客様に選ばれる現場は、マニュアルの外側にある、日々のひと言のやり取りで支えられています。

今日からできる、承認をベースにした声かけの第一歩

今日からできる、たった1つの問いかけ

明日からできることは、一つだけです。部下から意見や報告があったとき、反論や修正の前に「まず一言、受け止める」。これだけです。
・「そう考えたんですね」
・「それは気づきませんでした」
・「教えてくれてありがとう」

正しいかどうかの判断は、そのあとで構いません。まずここだけ、今日のゴールにしていただければと思います。

まずは1人に、1つの言葉から

全員に一度に、とは考えなくて大丈夫です。まずは1人のメンバーに、1つの言葉から。小さな変化ですが、積み重ねることで、会議室の空気は少しずつ変わっていきます。続けるうちに、部下の発言量に変化が出てくることもあります。

まとめ

職場のコミュニケーションがうまく取れない原因は、話し方の技術ではなく、承認が不足していることにあるケースが多いというお話をしてきました。上司の圧は、悪気がなくとも部下の口を閉ざしてしまいます。まずは、部下の発言を「受け止める」ところから見直してみてください。

制度やマニュアルを変える前に、日々のひと言を変える。遠回りに見えて、これが一番早い道だと、私はこれまでの現場で感じてきました。

もし、自社の状況に当てはめて相談したい、意識から現場を変えるための進め方を一緒に考えてほしいということであれば、簡単なご相談から教育設計、登壇まで一気通貫でお手伝いしています。組織の悩みがおありでしたら、まずはお気軽にご相談ください。

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