「地震大丈夫?」になぜか返信できなかった
「地震大丈夫?」
スマホを見て、一瞬止まった。
久しぶりの名前だった。
返信しようかな。
でも、なんとなく止まった。
なんでだろう。
別に嫌いになったわけじゃない。
「大丈夫だよ」
たった一言。
返信するだけ。
なのに、指が動かない。
その人とは昔、
会いたい時に会えなかった。
タイミング。
結婚に対する価値観。
色んな理由があった。
その後、彼は結婚した。
しばらくしてまた連絡が来た時、
「こういう事情があって、会えなかった。」
そんなことをつらつら言っていた。
私はその時、
「違うでしょ。」
と笑ってしまった。
連絡しないことを選んだのも。
会わない時間を選んだのも。
結婚する人生を選んだのも。
すべてあなた。
私はそう返した。
だから今回も、
「地震大丈夫?」
だけじゃ分からなかった。
安否確認なのか。
話したいのか。
会いたいのか。
何も分からない。
これ、前にもあった。
友人と飲みに行った時。
友人が行きたいと言った新宿にした。
「どこでもいいよ。」
と言われた。
行きたいお店があるわけじゃないんだ。
じゃあ、と流れですぐ近くの肉バルに入った。
席についてから、
「私、お肉はいいや。」
と言われた。
…メニューの半分は肉だけど。
そう思った。
別の友人との旅行もそうだった。
私が宿を提案した。
友人は別の宿を提案してきた。
「そっちの宿でいいよ。」
そう伝えた。
他にも私が提案した内容はことごとく却下され、
友人の希望のプランになった。
それは別にいい。
友人の方が詳しかったし。
でも旅行前日になって、
「ランチの場所、どうするの?」
と聞かれた。
他はすべて決めるのに、
それだけは私が決める前提なんだ。
なんか笑ってしまった。
それから慌てて調べて予約した。
全部違う話なのに、
なんか全部同じだった。
私は、
人に合わせるのが嫌なんじゃない。
「どこでもいい。」
も言う。
提案に反対することだってある。
でも、
判断できる材料は欲しい。
「会いたい。」
「お肉以外なら何でもいい。」
「宿は私が決めるから、ランチの場所決めといて」
そう言われたら、
私はそこから自由に選べる。
先に見るのは、
私の形だ。
私はどんな人といると心地いいんだろう。
この人は、
私と噛み合うピースなんだろうか。
