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Terraria建築勢は、合同設計事務所になる

昔、友人たちとよく合作で建築をしていた。


合作と言っても、同じ建物を二人で同時に作るわけではない。


誰かが建てた建物の隣に、別の誰かが建物を建てる。


やりたいようにやる。


ただそれだけだ。


同じワールドに建物を並べるだけ。


色が違う。


雰囲気が違う。


個性と個性のぶつかり合い。


隣同士なのに別の世界みたいになる。


だから気になる。





この人はこの材料をよく使う。


この人は窓を大きめに取る。


この人は柱を強調する。


この人は装飾を盛る。


この人は寒色系を好む。


建物を見るのではない。


建物の向こうにいる設計者を見る。





しばらくすると、相手の癖まで見えるようになっていた。


「あ、この窓はあの人っぽい」


「この材料の使い方はあの人だ」


「この装飾は絶対好きだろう」


作品を見ているはずなのに、作者の顔が浮かぶ。


まるで筆跡を見ているみたいだった。





NPCの住居を建てる企画の時、友人が建てた建物の横にスペースを用意されていた。


友人の建築の癖はよく分かっている。


相手の建物を眺める。


窓のリズム。


壁の切り替え。


装飾の密度。


屋根の高さ。


何を揃えれば同じ建物に見えるのか考える。


そうして少しずつ建てていく。


NPCのイメージを崩さない程度にミックスさせる。


完成すると、どちらが作ったのか分からなくなる。


材料は違う。


細部も違う。


でも全体で見ると一つの建物に見える。





今思うと、あれは合作ではなかった。


増築工事だった。


既存棟を調査し、


意匠を確認し、


景観を壊さないように建物を継ぎ足していた。


やっていることは完全に設計事務所だった。



昔は当たり前だと思っていた。


建築勢ならみんなそうだと思っていた。


ところが後になって気付く。


普通のプレイヤーは建物を見る。


建築勢は材料を見る。


そしてさらにこじらせると、人を見る。


窓を見る。


壁を見る。


装飾を見る。


そうしているうちに、作者の顔が浮かぶ。


だからTerraria建築勢は、建物を作っているようで人を見ている。


時々、合同設計事務所になる。

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